若手社員が「なりたい姿」へ主体的に近づく3つのスキル~自己成長のサイクル・ストレス対策・キャリア設計術

業務にも慣れてきた若手の方が抱える悩みとして、以下のようなものが挙げられます。

  • 「もっと成長したいのに、目の前の業務に必死で何をしたら良いか分からない」
  • 「プレッシャーやストレスが大きくなり、前向きな気持ちを保つのが難しい」
  • 「将来のキャリアが漠然としていて、このままで良いのか不安になる」

変化の激しいビジネス環境の中で、主体的にキャリアを形成し、困難を乗り越えて活躍していくための土台を築くことは、非常に重要です。

本コラムでは、経験学習サイクル・レジリエンス・20代向けキャリアデザインの3点に焦点を当て、具体的な行動のヒントをご紹介いたします。上記のようなお悩みを持つ若手の皆様が、自らの成長を加速させ、ストレスに柔軟に対応し、そして未来のキャリアを戦略的に描くための手助けとなるスキルを見てきましょう。

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「経験を成長の糧に」を実感する~経験学習サイクルとKPT法

「成長する人」と「伸び悩む人」の違いは、経験を単なる出来事として終わらせず、そこから学びを得て次へとつなげられるかどうかにあります。

この学びの質を高め、自己成長を加速させるための鍵となるのが「経験学習サイクル」です。このサイクルを意識することで、受け身の姿勢から脱却し、主体的に考え行動できるようになります。

経験学習サイクルの4つのプロセス

  • 経験: 日常の業務や予期せぬ出来事を通じて、実際に体験することです。能動的に、少し頑張れば達成できるような課題を自らに課したり、時には手痛い失敗経験も成長の機会と捉え、そこから学ぶ姿勢が重要です。
  • 省察: 経験したことを客観的に振り返り、何がうまくいき、何が課題だったのかを深く考察する段階です。感情的な反省や言い訳に終わらせず、本質的な原因を突き止め、改善策を考える「内省」を意識してください。
  • 持論化: 省察で得られた気づきや学びを基に、自分なりの仮説や行動原則、つまり「マイセオリー」を構築します。なぜそのような結果になったのかを深く掘り下げ、「なぜ」という問いを常に自分に投げかけることで、経験が知識として定着し、応用できるようになります。
  • 試行: 構築したマイセオリーを実際の行動に移し、積極的に実践することです。確証バイアスにとらわれず、「とりあえずやってみる」という前向きな姿勢が、新たな知見や成功体験につながります。

このサイクルを継続的に回すことで、仕事ぶりは確実に変化し、成長スピードが加速するでしょう。特に、日々の振り返りの実践には「KPT法」が有効です。

振り返りのためのKPT法

KPT法は、Keep(継続)、Problem(問題点)、Try(次に試すこと)の3つの視点から振り返りを行うフレームワークです。

  • Keep (継続すること): 今後も継続していきたい、うまくいった行動や習慣を具体的に書き出してください。
  • Problem (問題点): 課題や改善が必要な点を洗い出します。表面的な問題だけでなく、その根本原因を深掘りすることが重要です。
  • Try (次に試すこと): Problemの解決や、Keepをさらに発展させるために、次に取り組む具体的な行動計画を立てます。この計画は、達成可能で測定可能な目標(SMARTの法則など)とすると良いでしょう。

この方法で定期的に自分の仕事や行動を振り返る習慣を身につけることで、経験を確実に次へとつなげ、自己成長を実感できるようになります。

【公開講座】若手社員研修~経験学習サイクルを回し、自己成長を加速させる

「成長する人」と「伸び悩む人」の違いとして、「経験したことを振り返り、学びを得て次につなげられるかどうか」が挙げられます。

本研修では、入社2~5年目程度の若手社員の方を対象に、今後の成長を加速させるために有効な経験学習サイクルの回し方を学んでいただきます。

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困難を乗り越えるスキル~レジリエンス(精神的回復力)

多忙なビジネス環境において、ストレスやプレッシャーは避けて通れないものです。そうした状況下で、心が折れずに立ち直る力、「レジリエンス(精神的回復力)」を鍛えることは、心の健康を保ち、困難を成長のチャンスへと変える上で不可欠です。

レジリエンスを向上させるためには、以下の4つのポイントを意識して日々の行動に取り入れてみてください。

  • 捉え方を変え、気持ちを切り替える(感情コントロール): ストレスを感じる出来事に対し、どのような思考パターンで反応しているかを認識し、「ABCDE理論」などを活用して気持ちを切り替える練習をします。出来事そのものではなく、それに対する自分の「捉え方」を変えることで、感情をコントロールしやすくなります。
  • 自信を持ち、強みを活かす(自尊感情): 「自分には価値がある」と感じる自尊感情は、心の回復力に直結します。自分の得意なことや強みをたくさん認識し、逆に弱みと感じる部分もポジティブな表現に言い換える練習をすることで、自己肯定感を育んでください。
  • 自分の成長を感じ、成長チャンスを増やす(自己効力感): 「自分ならできる」という自信、すなわち自己効力感を高めることが、新しい挑戦への原動力となります。過去の成功体験を具体的に振り返り、その際に身についた知識やスキルを書き出すことで、「私はできる」という自信を再確認できます。また、尊敬する人の成功体験を観察し、自分に活かせるところを見つける「モデリング」も有効です。
  • 心の支えを作る(良好な人間関係): 困難な時に頼れる人や、安心して話せる関係性は、心の大きな支えとなります。職場における「心理的安全性」の高い環境を意識し、自ら積極的に自己開示をしたり、相手の話に耳を傾ける「傾聴」を実践したり、互いを褒め合う習慣を作ることで、良好な人間関係を築いていきましょう。

これらの行動を継続することで、ストレスに柔軟に対応し、どんな困難な状況も前向きに捉え、しなやかに乗り越えて成長できる人へと変わっていくでしょう。

【公開講座】レジリエンス研修~しなやかにストレスと向き合い、回復力を身につける

レジリエンス(resilience)とは「精神的回復力」のことを指します。レジリエンスを身につけることで、ストレスと上手に付き合い、困難を乗り越え成長することができるようになります。 日々様々なストレスやプレッシャーにさらされるビジネスパーソンにとって、レジリエンスを身につけることは大切です。

本研修では、ワークを通じて、自分と向き合いながら感情コントロールの仕方や自尊感情・自己効力感の高め方を学んでいただきます。

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未来を戦略的に描くフレームワーク~Must・Can・Will

20代は、ビジネスパーソンとしての基礎を築く非常に重要な時期です。この時期に「何のために働くのか」という目的意識や、自身のキャリアに対する主体的な視点を持つことは、その後の長い職業人生を豊かにするために不可欠です。未来の自分を戦略的に考えるための有効なフレームワークとして、「Must・Can・Will」が挙げられます。

  • Must(求められていること): 会社、社会、そして家族といった様々な視点から、今の自分に何が期待され、どのような役割を果たすべきなのかを考えます。現在の役割だけでなく、2年後、5年後といった中長期的な視点で、自分に求められる役割を具体的に想像してください。
  • Can(できること): これまでに培ってきたスキルや知識、経験を洗い出し、今の自分が「できること」を客観的に把握します。得意なことを明確にするだけでなく、今後身につけたいスキルを戦略的に計画し、習得に向けて行動することも含まれます。また、予期せぬ出来事や偶然の出会いも、自身のスキルアップの機会として積極的に取り込む「プランド・ハプンスタンス・セオリー」の考え方も、変化の激しい時代において非常に役立ちます。
  • Will(やりたいこと): 自分が本当に何をしたいのか、どんな時に一番ワクワクするのか、どのような「ありたい姿」を目指すのかを明確にします。これは仕事内容だけでなく、ワーク・ライフ・バランス全体を視野に入れて考えてみましょう。

このフレームワークを通じて、以下の3つの要素をバランスよく見つめ直すことで、自身の進むべき方向性が見えてきます。

【公開講座】20代向けキャリアデザイン研修~Must・Can・Willでキャリアを考える

社会人歴がまだ10年に満たない若い層のみなさまに、主体的なキャリア形成の重要性を知るとともに、 他の受講者とのワークショップを通じて境遇を好機と捉え、貪欲にスキルアップをめざすことの大切さを理解していただきます。

本研修では、戦略的なキャリア形成の手法を学ぶだけでなく、予期せぬ出来事を積極的に取り込みながら、意図的、計画的にステップアップの機会へと変えていくという考え方を学びます。

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自身の「なりたい姿」に主体的に近づく

自己成長を加速させるための「経験学習サイクル」の実践、ストレスに負けない「レジリエンス」の獲得、そして自身の未来を明確にする「Must・Can・Will」によるキャリアデザイン。これら3つの要素は、それぞれが独立しているようでいて、実は互いに深く関連し合っています。これらを総合的に実践することで、ビジネスパーソンとしての土台を強固にし、どんな困難にもしなやかに対応し、自身の「なりたい姿」へ主体的に近づくことができるでしょう。

目の前の業務に積極的に取り組み、経験から学び、自身を振り返り、未来を描く。これらの行動が、皆様の充実したキャリアと豊かな人生を築く鍵となるはずです。

若手向けビジネスマインド強化プラン~前向きに困難を乗り越え成長する

このように、「経験学習サイクル」「レジリエンス」「20代向けキャリアデザイン」という3つの視点から、段階的かつ実践的にスキルを高めていくことが可能です。そして、これらを一貫して体系的に学べるのが、インソースの公開講座セットプラン 「若手向けビジネスマインド強化プラン~前向きに困難を乗り越え成長する」 です。

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