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キャリアに迷う20代の方へ~自分らしい働き方を見つける「Must・Can・Will」思考法

日々の業務に取り組む中で、「このままでいいのか」「将来どうなりたいのか」といった漠然とした不安を感じることはありませんか。そんな時に役立つのが、「Must・Can・Will」というキャリア思考のフレームワークです。本コラムでは、キャリア形成においてこの考え方がなぜ有効なのか、そしてどのように活用すればよいのかを具体的に解説します。

「Must・Can・Will」とは~キャリアを整理する3つの視点

「Must・Can・Will」は、自分のキャリアを戦略的に考えるための3つの軸です。

Must:「自分は、今後何をしなければならないのか(何をすべきか)」

自分自身に求められていることは何かを考えます。すなわち、外部から要請されている能力・行動とは何なのかについて確認することです。

Can:「自分には、何ができるのか」

経験を通じて身につけたものについて確認します。これらは、「今にして思えば・・・」という回顧によって初めて知ることができるものです。

Will:「自分は何をしたいのか(どうなりたいのか)」

自分自身が望んでいることは何かを考えます。これは、内的な願望を確認することです。

この3つが重なる領域こそが、最も成果を出しやすく、充実感を得られるキャリア領域です。

キャリアのステージに応じた「Must・Can・Will」の活用

社会人初期はスキルや経験が乏しく、まずは「Must」と「Can」の重なる領域で努力することが重要です。この段階では「Will」と「Must」に距離があることが多いですが、仕事を選ばず取り組むことで「Can」が広がっていきます。その結果、徐々に「Will」との重なりも増え、自分らしいキャリアが形成されていきます。

経験を重ねることで、現実的な範囲での「Will(やりたいこと)」が広がっていきます。

会社からの期待も自身の特性に合ったものへと変化し、「Must」と「Will」の重なりが大きくなります。このような状況で「Can(できること)」をさらに伸ばせば、高い成果を生み出せる可能性が高まります。

偶然を味方に~プランド・ハプンスタンス・セオリーの活用

キャリアは、計画通りに進むとは限りません。むしろ、予期せぬ出来事や偶然の出会いが、思いがけない成長や転機をもたらすこともあります。こうした偶然を前向きに活かす考え方として知られているのが、「プランド・ハプンスタンス・セオリー(計画された偶然理論)」です。

スタンフォード大学のクランボルツ教授によれば、キャリアの約80%は偶然の出来事によって形成されるとされています。大切なのは、偶然をただの「出来事」で終わらせず、自分の成長の機会として捉える姿勢です。

実践のための5つのキーワード

  • 好奇心:未知のことにも積極的に関心を持つ
  • 持続性:一度始めたことをあきらめずに続ける
  • 楽観性:予期せぬ変化をチャンスと捉える
  • 柔軟性:状況に応じて考え方や行動を変えられる
  • リスクテイキング:失敗を恐れずに挑戦する

明日からできる3つのアクション

「Must・Can・Will」の考え方は、頭で理解するだけでなく、実際に行動に移すことで初めて意味を持ちます。以下の3つのアクションを、ぜひ明日から実践してみてください。

  1. 自分の「Must・Can・Will」を紙に書き出す
    今の自分に求められていること、できること、やりたいことを整理することで、キャリアの現在地が明確になります。
  2. 将来の「ありたい姿(Will)」を具体的に描く
    5年後、10年後にどんな仕事をしていたいか、どんな自分でありたいかを言語化してみましょう。
  3. その姿に近づくために必要なスキルや経験を逆算する
    目標に向けて、今から何を学び、どんな経験を積むべきかを考え、それを行動計画に落とし込みます。

20代向けキャリアデザイン研修~Must・Can・Willでキャリアを考える

本研修では、社会人歴がまだ10年に満たない若い層のみなさまに、主体的なキャリア形成の重要性を知るとともに、 他の受講者とのワークショップを通じて境遇を好機と捉え、貪欲にスキルアップをめざすことの大切さを理解していただきます。
Must(求められていること)・Can(できること)・Will(やりたいこと)の観点から、今後の展望を整理・明確化します。

本研修のゴール

  1. キャリアの捉え方や主体的にキャリアを考えることによる効用を理解する
  2. Must・Can・Willのフレームワークで自身が今後目指していくべき方向性を整理する
  3. 予期せぬ出来事を積極的に取り組みながら、スキルアップの機会へ変えていく考え方を理解する

よくあるお悩み・ニーズ

  • 何のために働くのかという目的意識(キャリア志向)が薄い
  • 転職に対するハードルが低く、帰属意識に欠けている

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セットでおすすめの研修・サービス

20代向けキャリア研修~偶然の出会いを活かし、人生100年を充実させる

時代の変化を理解し、人生100年時代における自身のキャリアをどのように充実させていけばいいのか学ぶ研修です。

本研修を受講することで、今の自分の仕事を見つめ直し、明日から前向きに働くためのヒントを得ていただくことができます。

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25歳の壁を乗り越える研修~考え方を切り替え、ワンランク上の仕事を目指す

社会人3年目、25歳前後は、仕事に慣れる一方で失敗や思い通りにいかない経験からモチベーションが下がりやすい時期です。これは周囲の期待と自己認識のズレや、適切な目標設定ができていないことが一因です。

本研修では、「壁」を成長のチャンスと捉える考え方への切り替えと、客観的な視点からの目標設定やモチベーションコントロールの方法をお伝えします。

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27歳の壁を乗り越える研修~仕事の「慣れ」に打ち勝ち、成長を続ける

社会人5年目、27歳前後は「仕事に慣れた」ことがモチベーション低下の一因となりやすい時期です。

本研修では、慣れに満足せずステップアップするための考え方を学び、新たな目標や挑戦に取り組む視点を養います。また、役割の変化に対応する仕事の進め方や、将来のキャリアを描くワークを通じて、不安の解消と視野の拡大を図ります。

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