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入社直後のチームワーク体験で、協働の意識を定着させる~体験型研修で、新人の早期活躍を支援する

「新人が配属後に個人プレーに走り、周囲との連携が取れない」新入社員の研修企画担当の方なら、こういった現場からの相談に直面したことがあるのではないでしょうか。

現場でのトラブルの原因は、実は専門スキル不足よりも、チームで働くための基本姿勢連携の重要性に対する理解不足にあるケースが大半です。座学で知識を詰め込んでも、実際の現場ではなかなか応用できないものです。

そこで重要になるのが、入社直後に「現場に近い環境」で成功と失敗を体験させる機会です。研修などで意図的に協働の負荷をかけ、チームで働くための基礎を腑に落ちるまで叩き込むことが、配属後の摩擦を防ぐために有効です。

新人に不足しがちな3つの傾向~役割認識の欠如・報連相不足・失敗を恐れる

新人は、学生時代まで「個人の成果」が評価の中心でした。そのため、社会人になっても「自分の仕事さえ終わればよい」という意識が抜けきれず、次のような問題が起こることがよくあります。

役割認識の欠如:自分のタスクに集中しすぎて、チーム全体の目標を見失う

配属直後の新人は「自分の担当業務を終えることが最優先」と考えがちです。例えば、営業部に配属された新人が、顧客への提案資料を自分だけで作り込み、他部署との調整を怠った結果、製品仕様と異なる内容で提案してしまうケースがあります。本人は「自分の仕事をやり切った」と思っていても、チーム全体では大きな手戻りが発生します。

コミュニケーション不足:ホウ・レン・ソウが遅れ、トラブルを招く

「忙しそうだから声をかけづらい」「自分で判断した方が早い」という心理から、報告や相談を後回しにする新人は少なくありません。例えば、製造現場で新人が工程の異常に気づきながら報告を遅らせた結果、ライン全体が停止し納期遅延につながる。こうした事態は、現場で頻発する典型例です。

失敗を恐れる心理:挑戦を避け、消極的な姿勢に陥る

新人は「失敗=評価が下がる」と思い込み、無難な選択をしがちです。例えば、会議で新しい改善案を求められても、「間違ったらどうしよう」と考え、発言を控えるケースがあります。結果、現場は従来のやり方に固執し、改善の機会を逃すことになります。この消極性は、組織全体の成長を阻害します。

こうした3つの傾向を放置すれば、現場での摩擦は避けられません。だからこそ、配属前に「チームで働くとは何か」を体感させることが重要なのです。

体験を通じて身につく5つの行動習慣

配属前に協働体験をするためには、体験型研修の実施が効果的です。前述の3つの傾向を打破するために新人が学ぶべき力は、次の5つです。

  • 前向きな姿勢:「どうすればできるか」を考える思考習慣を身につける
  • 傾聴力:相手の話を最後まで聞き、理解しようとする態度を養う
  • 失敗を恐れない挑戦心:失敗は成長の証であることを理解し、積極的に行動する
  • 役割遂行力:任された仕事を全力でやり遂げ、チームの成果に貢献する
  • 感謝の言葉を伝える力:協力してくれた仲間に「ありがとう」を言える関係性を築く

「協働する力」を養うことで、現場での摩擦を防ぎ、組織全体の生産性を高める

新人が現場で孤立し、配属先の現場が困らないためにも、配属前にチームワークを体験させることが有効です。座学だけではなく、負荷をかけた体験型研修で「協働する力」を養うことで、現場での摩擦を防ぎ、組織全体の生産性を高められます。

「新人に社会人としての基本姿勢を徹底させたい」「チームで働く力を早期に身につけさせたい」といった場合に、新入社員研修のプログラムに体験型研修を取り入れてみてはいかがでしょうか。

体験型人材育成プログラム「The 社会人道」

企業の経営理念や組織の行動規範に通じる自衛官の心構え「使・個・責・規・団(しこせきだん)」の理解を通じて、自衛隊式訓練の基本から社会人として必要な行動や精神、考え方を学び、基礎的な能力をより一層向上させる研修プログラムです。

プログラムのゴール

困難なプログラムを修了した受講者の内面に芽生えるのは、ビジネスパーソンとして、また、社会人としての精神(心構え)です。受講者は、組織や所属の部署でチームの一員であることを自覚しながら、さらに、主体性を持って考えて行動できる人材へと変貌します。

この姿勢をもとに、全員が一丸となって業務に取り組み、課題を解決することに喜びを感じられる理想的なチームを構成できるようになることでしょう。

>体験型人材育成プログラム「The 社会人道」の詳細はこちら

セットでおすすめの研修・サービス

(新人・若手向け)「アドベンチャーセミナー」 ~Tamagawa Adventure Program

本研修は、玉川大学TAPセンターが展開する「玉川アドベンチャープログラム(TAP)」を用いた人材教育プログラムです。アドベンチャーアプローチを主軸にしている体験学習の手法により、個人とグループの資質や能力を高めていきます。

玉川大学の敷地内に設置された「チャレンジコース」と呼ばれる施設を使用しながら、様々なグループアクティビティを通して学ぶ、体験型プログラムです。

>(新人・若手向け)「アドベンチャーセミナー」の詳細はこちら

(新入社員・新社会人向け)仕事の進め方研修~ビジネスゲームで学ぶチームワークとコミュニケーション

仕事は一人で完結するものではなく、チームワークとコミュニケーションを意識しながら仕事を進めなければ、個人としても組織としても成果が出ないことを学ぶ研修です。

仕事におけるコミュニケーションの重要性と難しさについて、ビジネスシミュレーションにより体得します。グループ対抗戦となるため、チームで目標を達成することの喜びも知っていただけます。

>公開講座の詳細はこちら

>講師派遣型研修の詳細はこちら

【ラインナップ】新入社員研修

近年の新入社員は、与えられた指示を正確に遂行する力は高い一方、「失敗を避けたい」という思いから、正解を求める傾向があります。正解がはっきりしない場面や、自ら考えて動く必要がある場面では戸惑い、なかなか行動に移せないことが多くみられます。

新入社員が活躍するために必要な教育のポイント

  • 先回り:行動の前に知識を与えることで、新入社員が自信を持って行動できるようにします
  • 実践:ロールプレイングなどを通じて失敗を研修内で経験し、実務での応用力を養います
  • デジタル:得意なデジタル分野で成果を実感させ、成長意欲と行動の幅を広げます

>新入社員研修のラインナップはこちら

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