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新入社員の健康習慣を見直すだけで離職率も変わる?教育担当や上司が知っておくべき「新人の体調管理の基本」

新入社員が入社早々に体調を崩すケースは、意外に多くの企業で見られます。

実は、日々の生活習慣や健康管理の基礎に目を向けるだけで、社員のパフォーマンスや定着率に大きな差が出ます。

今回は、新人研修担当者や新人を受け入れるマネージャーがすぐに活用できる、新人の健康管理のポイントを整理しました。

新人が最初につまずく5つの健康リスク

新人が直面する健康上の問題は大きく分けて5つです。睡眠不足、栄養の偏り、運動不足、ストレス過多、自己管理不足です。どれも単独で起こる場合もありますが、複合的に影響して業務のパフォーマンスや体調に表れやすくなります。

ここでは、それぞれの課題が具体的にどのような兆候として現れるかを整理します。

睡眠不足が集中力・判断力の低下につながる

入社直後は緊張や生活リズムの乱れから睡眠不足に陥りやすく、集中力や判断力の低下を招きます。
放置すると免疫力が落ち、慢性的な体調不良の要因にもなります。

栄養の偏りによる疲労感が続く

忙しさからコンビニ食や外食に頼る新人は、栄養バランスが偏りやすく、朝の目覚めや午後の集中力に影響が出ます。特にタンパク質不足は、体力や集中力低下に直結するため注意が必要です。

運動不足により体力が低下する

デスクワーク中心の新人は、長時間の座位や運動不足により、肩こりや腰痛、疲れやすさを感じやすくなります。血流の悪化は精神的な疲労も招き、パフォーマンス低下につながります。

ストレス過多によって心理的負荷がかかる

業務や人間関係に慣れていない新人は、些細なことでも強いストレスを感じやすく、眠れない・食欲がない・集中できないなどの症状として現れます。この心理的負荷は、早期離職のリスクを高める要因にもなります。

自己管理不足によってパフォーマンスが低下する

体調や生活習慣の乱れは、朝の遅刻、作業ミス、ぼんやりした様子、頻繁な体調不良の訴えなど、小さなサインとして現れます。放置すると、パフォーマンス低下や職場でのトラブルにつながる可能性があります。

教育担当者が明日から使える「健康管理の声かけ術」

前述の健康課題に対して、研修担当者やマネージャーは、日常の業務の中でどのようにサポートできるでしょうか。ここでは、睡眠・栄養・運動・ストレス・自己管理の5つの観点ごとに、具体的に取れる対応策を整理しました。事前に全体像を把握することで、より効果的に新人を支援できます。

睡眠不足への対応~簡単な体調チェックとスケジュール管理

  • 朝礼や業務開始前に簡単な体調チェックを行い、眠そうな様子や集中力の低下に早く気づく
  • 残業や夜間業務を調整し、無理のないスケジュールを意識する
  • 睡眠の重要性を短い朝会やメールで伝え、リズムの整え方に気づかせる

栄養の偏りへの対応~食べているものに気を配ってアドバイス

  • 昼食や休憩の様子を観察し、栄養バランスに偏りがないか把握する
  • 社内で取り入れやすい工夫を紹介する(タンパク質や野菜を補える軽食・飲料など)

運動不足への対応~簡単な運動を取り入れて習慣づける

  • 簡単なストレッチや軽い体操を業務前後に取り入れる
  • エレベーターより階段を利用、昼休みに短い散歩をするなど、日常の運動習慣を促す

ストレス過多への対応~日常の変化を観察し、相談しやすい環境つくり

  • 定期的な1対1面談や相談の場を設け、話しやすい雰囲気で困りごとや悩みを共有
  • ミスに対して過度に叱責せず、学びの機会として扱う
  • 会話中の表情や声のトーン、欠勤・遅刻の頻度を観察し、早期にケアにつなげる

自己管理不足への対応~早期自立ができるようにアドバイス

  • 日々の業務で小さな目標設定と振り返りを促す(体調や休憩の取り方も含む)
  • 改善が見られた際には褒めることで自己管理意識を高める
  • 課題をチームで共有し、フォロー体制を作る

健康教育を新人研修に組み込むと離職率は下がる

最近は、内定者向け研修や入社直後の研修で、健康習慣づくり、睡眠習慣の整え方、ストレス耐性の向上などをテーマにしたプログラムを導入している企業も増えています。

新人が抱えやすい体調不良や疲労、心理的ストレスに対応するため、こうした内容を早期に伝え、日常の業務に活かす取り組みです。

ぜひ、新入社員研修の新しいプログラムの一部として、こうした健康関連の内容を組み込むことも検討してみてはいかがでしょうか。早期に生活習慣や体調管理の重要性に気づかせることで、集中力やパフォーマンスの向上、早期離職リスクの軽減にもつなげることができます。

新入社員向け健康習慣づくり研修~大事なのは「筋肉」(半日間)

本研修では、ライフスタイルを振り返り現状を把握したうえで、運動・栄養・休養の3つの観点からコンディション管理を学びます。

ビジネスパーソンとしてのパフォーマンス向上を意識し、自分に合った方法を見つけ、明日からの実践につなげます。

到達目標

  • コンディションの管理方法がわかる
  • 筋肉の重要性を意識した行動ができる

運動・栄養・休養の重要性は多くの人が理解しているものの、日々の忙しさから後回しになりがちです。その結果、健康診断で問題が見つかって初めて危機に気づくケースも少なくありません。

こうした状況を未然に防ぐために、生活リズムが大きく変化する入社初期の段階で健康習慣を定着させることが重要です。ライフスタイルが大きく変化する新卒者の今だからこそ意識し、実践いただきたくことで、人生100年時代を生き抜く術を身につけていただきます。

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セットでおすすめの研修・サービス

【全力解説】リテンションマネジメント研修~離職防止に向けた一貫性のある取り組みの進め方

少子高齢化によって労働力不足が深刻化する中、若年層の離職防止が喫緊の経営課題となっています。

そのような中、若年層を中心とした人材の定着化を図り、さらにその労働生産性を高めていくための総合的な取り組みとして、「リテンションマネジメント」という考え方が注目されています。

場当たり的な離職防止策ではなく、一貫性のある人材定着策を推進する上で必要な基本知識を身につけていただくとともに、具体事例を通してその取り組みのポイントを学んでいただきます。

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レジリエンス研修~しなやかにストレスと向き合い、回復力を身につける

レジリエンス(resilience)とは「精神的回復力」のことを指します。レジリエンスを身につけることでストレスと上手に付き合い、困難を乗り越えて成長することができるようになります。

日々様々なストレスやプレッシャーにさらされるビジネスパーソンにとって、レジリエンスを身につけることは大切です。ワークを通じて、自分と向き合いながら感情コントロールの仕方や自尊感情・自己効力感の高め方を学んでいただきます。

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(新入社員・新社会人向け)ビジネス基礎研修~社会人に求められる基本ルール・所作を学ぶ
(2日間)

社会人として必須のビジネスマナー、職場のルール、仕事の進め方の基本を身につけていただくための最もベーシックな新人研修プログラムです。

冒頭は社会人に求められる「意識」についてしっかりと認識を固めたうえで、基本動作や言葉遣いについて学びます。

「チームへの貢献」をキーワードに、なぜ業務の進捗状況を上司や先輩に報告しなくてはならないのかなど、新人が陥りがちな傾向を見越して業務への取り組み方をガイドしています。名刺交換の仕方、電話応対などはペアを組んで繰り返し練習することで定着を図ります。

テレワークを行う組織も増えているため、テレワークの場合の身だしなみやルール、仕事の受け方などのポイントも学べる内容となっています。

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