電話に出たがらない新人をどう育成する?短期間で「電話嫌い」を克服するための人事戦略

電話が苦手な新人には初期対応が有効
「最近の新人は電話に出たがらない」
これは多くの企業の人事担当者が抱える悩みです。新入社員が電話応対に苦手意識を持つ原因として、携帯電話やチャットアプリに慣れ親しんできた世代であることや、電話応対の経験が少なく、自信がないことなどが挙げられます。
しかし、電話応対は依然として多くの業務で必要不可欠なコミュニケーション手段です。人事担当者としては、早期にこの苦手意識を克服させ、業務に適応させる必要があります。
電話嫌いを克服させる戦略
電話応対への心理的ハードルを下げる
では、新人の電話嫌いを克服させるためにはどのような戦略が有効でしょうか。まず重要なのは、電話応対への心理的ハードルを下げることです。心理的ハードルが高い理由は、「失敗したらどうしよう」「先輩に迷惑をかけてしまうのでは」という不安が大きいからです。これを解消するには、事前に電話応対の基本的な型を徹底的に身につけさせることが効果的です。
ロールプレイング形式のトレーニングがおすすめ
具体的な方法としては、敬語や基本フレーズ、電話の取り次ぎ方法など、ビジネスシーンで最低限必要なスキルを体系的に学ぶことで、新人は安心して電話に対応できるようになります。特にロールプレイング形式のトレーニングは、実際の業務を想定した実践的なトレーニングになるため、より現場に近いスキルを習得することができます。
電話に出る機会を意識的に与える
また、研修後もOJTとして実際に電話に出る機会を意識的に与えることも重要です。初めは簡単な取次ぎから始め、慣れてきたら少しずつ難易度を上げていくと良いでしょう。成功体験を積み重ねることで自信がつき、電話応対への抵抗感も薄れていきます。
失敗してもフォローできる環境作り
さらに、周囲のサポート体制も欠かせません。先輩社員や上司が電話応対における新人の不安を理解し、失敗してもフォローできる環境作りが大切です。電話対応に失敗した時には、叱るのではなく、「次はこうするといいよ」と具体的なアドバイスを行うことで、新人の成長を促すことができます。
人事担当者が意識的に電話応対スキルの教育やサポートを行うことで、新入社員は早期に電話に慣れ、業務に自信を持って臨めるようになるでしょう。「電話が苦手な新人」を克服するための戦略的な取り組みは、組織全体のコミュニケーション力向上にもつながります。
電話応対の善し悪しが顧客満足度に直結する場合の戦略
また、お客さま対応や住民対応など、電話応対の善し悪しが顧客満足度に直結する組織では、さらに注力していく必要があります。継続してスキルの向上を図るには、本人が目標をもち電話応対を上達させていきたいという意欲をどこまでサポートしていけるかがカギとなります。
スキルチェックと改善目標設定
新入社員が電話を取ることに慣れてきたら、今一度上司や先輩とロールプレイングを実施し、本人がどこまでできるようになったかをチェックしてみるとよいでしょう。またその際、上司や先輩からのフィードバックを口頭で受けるだけでなく、振り返りの場を設けて今後の課題や改善目標を記録として残しておくとよいです。この取り組みを継続して行うことで、確実にスキルの向上につながります。
弊社の新入社員向け電話応対研修や、電話応対品質調査のサービスを活用して改善のご支援も可能です。
(新入社員・新社会人向け)電話応対基礎研修
本研修は、固定電話で話したことがない新人でも、安心して電話応対ができるよう、基本をしっかりと学べるカリキュラムとなっています。電話への恐怖心を軽減し、自信をもって電話応対に臨めるようになることを目指します。
よくあるお悩み・ニーズ
- 電話応対の基本がわからない
- 言葉遣いにあまり自信がない
- 自身の応対方法が正しいのかどうかわからない
- 電話を取る時に緊張してしまう
本研修の目標
- 良い電話応対の構成要素と心構えを知り、基本的なスキルを学ぶ
- 受電と架電それぞれの電話対応のフローを学ぶ
受講者の声
- 声だけで伝わるようにもっとハキハキ話す癖をつける
- 研修で何回も練習していくうちに、お礼やクッション言葉などの不可欠なフレーズを言うことに少しずつ慣れてきた。これからもっと自然に出てくるように電話を取る
- 言葉遣いや声のトーンなどの技術面に加え、迅速に・正確に・親切になどの心構えを学べた。来月からの電話応対に活かしたい
- 数をこなすこと、相手に配慮し何に困っているのかをくみ取ること、復唱し伝えミスがないようにすること、この3つを特に頭において業務に取り組みたいと思う
- お客様のニーズに合わせてクッション言葉を用いて、相手に心地よく話を聞いてもらえるように肯定的な話し方をする
- 電話応対の実践を通して、「自分が話す・伝えること」ばかりを考えてしまい「聞く・相槌」がおろそかになりがちであることに気づけた
セットでおすすめの研修・サービス
CS(顧客満足度)調査サービス
CS調査がやりっぱなしになってしまう原因は、大きく2つあります。1つ目は「報告書の結果が現場まで落とし込めていないこと」、2つ目は「企画当初から人事施策との連動を考えることができていないこと」です。
弊社では、調査の企画段階から現場での活用を意識し、企画・設計します。プロ講師による定性的な評価のフィードバックに加え、電話応対研修・ホスピタリティ研修・営業研修など、人事施策と連動した取り組みが可能です。
(新入社員・新社会人向け)ビジネスマナー研修
なぜビジネスマナーを身につける必要があるのか、冒頭で本質的な目的をお伝えし、納得感をもってビジネスマナーの基本を学びます。
名刺交換、来客・訪問時、電話応対(取り次ぎ)など、現場配属されてすぐに必要になる項目を網羅しています。演習が多数含まれており、『わかる』ではなく、自信をもって『できる』ようになります。
(新入社員・新社会人向け)営業基礎研修~心構えと営業のいろはを学ぶ
本研修では、営業に求められる役割や、売上・利益の基本知識、営業活動における5つのプロセスを学びます。初めて営業される新入社員向けに、組織が営業に求める役割や各営業プロセスにおける行為の目的などもお伝えします。テレアポから商品を受注するまで、実際の営業場面を想定したロールプレイングやグループワークで試すことで、営業としての基本スキルが一通り身につきます。