初めて部下を持った時に知っておくこと・やるべきこと~管理職とリーダーの違い
これまでリーダーとしてメンバーをフォローした経験はある人が管理職として初めて部下を任された!というときにその育成の違いについてどんなことが思い浮かびますか?もちろんこれまでの経験をもとに、その役割に抜擢されているのは言うまでもありませんが、リーダーとしてメンバーに接するというのと、管理職として部下を任されるというのとでは明確に違いがあります。
部下指導・育成での管理職とリーダーの4つの違い
育成のゴールと計画を立て
管理職は、部下に対して業務のやり方を直接教えるのではなく、長期的な視点で成長を促す役割を担います。そのため、個々のスキルや適性を把握し、部下の目指すべきゴールを明確にしたうえで、組織の目標と連動した育成計画を策定することが求められます。
また、計画を立てる際は、短期的な実務目標、長期的なキャリア形成の両面を考慮し、段階的に成長できる環境を整える必要があります。組織全体での育成環境の醸成を目的とした、部署やチーム全体で育成に関わっていけるような仕掛けづくりも、管理職のやるべきことのひとつです。
人事評価と連動させた育成
管理職の重要な責務の一つが、人事評価を行うことです。これは単なる成績の査定ではなく、部下の成長を支援し組織の生産性を高めるための手段です。適切な評価を行うためには、日常的に部下の業務状況を把握し、公平かつ客観的な視点で判断することが求められます。組織の評価基準を理解し、個人の成果だけでなく、結果に至るまでの過程やチームへの貢献度も考慮します。
また、評価結果をフィードバックする面談では、単に結果を伝えるのではなく、今後の成長につながるアドバイスを提供することが期待されます。評価を通じて、組織の目標と個人の成長を結びつけることが、管理職としての責任となります。
フィードバックを活用した育成
管理職は、管理職としての影響力を理解したうえで、部下の行動や成果に適切なフィードバックを行うことが求められます。
曖昧な指摘ではなく、どのような行動が良かったのか、あるいは改善が必要なのかを明確に伝えることで、部下の業務理解を深め、成長を促進することができます。指摘するだけではなく、「ほめる」「勇気づける」「背中を押す」などの前向きなフィードバックも適切に取り入れることで部下のモチベーションを維持し、成果につなげることができます。
労務管理を活用した生産性向上
管理職は、単なる業務の監督者ではなく、現場の労務管理を適切に行う責任を負います。労務管理の基本を押さえ、労働時間の管理、休暇の適正な取得、安全衛生管理などを徹底することが必要です。
特に、長時間労働の防止やメンタルヘルス対策などは、組織の健全な運営に直結するため、適切な管理が求められます。労働基準法をはじめとする法令を理解し、コンプライアンスを遵守することは、企業としての信頼を守るうえでも重要です。また、部下との信頼関係を築き、早期に問題を察知し対応することで、トラブルを未然に防ぐことができます。労務管理は単なる義務ではなく、働きやすい職場環境を整え、生産性向上につなげるための手段です。
離職防止にもつながる
管理職が上の4つについて理解し、現場で実行できることは部下の成長を促すだけでなく、離職防止にもつながります。部下が自身の成長を実感し、適正に評価されていると感じることで、仕事への満足度が高まり、組織への定着率が向上します。
結果として、従業員のエンゲージメントが向上し、組織全体のパフォーマンスも高まります。管理職が果たすべき役割を理解し、日々の業務の中で丁寧に実践することが、離職防止に直結します。
管理職研修~育成から人材の定着までの要諦を学ぶ
本研修では、人材の育成から定着まで、管理職に求められる役割・具体的な方法を学びます。まず、職場の現状を振り返っていただき、どのような支援や仕組みを作れば人材が定着するのかについて考えていただきます。
その後は、やりがいを持って活躍してもらうための育成計画の立て方や、フィードバックの仕方、評価の方法などを学びます。また、職場環境を整えていくために管理職として知っておくべく労務管理についても学ぶことができます。管理職になったら知っておきたい内容が詰まっている研修です。
よくあるお悩み・ニーズ
- 管理職になって日が浅く、体系的な部下の育成方法がわからない
- 管理職として知っておくべき、労務管理を知りたい
- ハラスメントやメンタルヘルスなど部下の働きやすさに直結する内容を学びたい
本研修の目標
- 人材を定着させるために必要なことに気づく
- 体系的な部下やメンバーの育成方法を知る
- 働きやすい職場を実現するためにできることを考える
受講者の声
- 「辞めない」ではなく「働き続けたい」現場作りをモットーに業務を進めていきます。管理者としての考えを、職場内にしっかり共有出来るように努めます。
- 管理職として、明確な教育計画を作成し、適正な評価を心がけます。面談の目的共有や、育成目標シートの活用を行っていきたいと思います。
- 人材の育成・定着の難しさを改めて知ることができた。働き続けたい組織を作る為に、面談を通じてコミュニケーションを取っていきたい。
セットでおすすめの研修・サービス
管理職のための人材マネジメント研修~「労務管理」・「人事評価」・「部下育成」
本研修は管理職に必要な基礎知識である「労務管理」と「評価制度」について理解できる項目を持ち、それらを理解した上で「人材育成に活かすには?」と、個々人に具体的な目標を見出していただくことのできるダイジェスト版新任管理職研修です。
管理職研修~「仕組み作り」で実現させる生産性向上編
管理職が自らの役割を認識し、チームリーダーとしての姿勢・考え方を学ぶことは、組織の生産性向上に直結します。
本研修では、「管理職に求められる役割」をまず認識していただいたうえで、「仕事が進む組織」をいかにして作ってゆくのかを学んでいただきます。