【偉人に学ぶ】500社を築いた渋沢栄一のビジネス必勝マインド～利益と道徳の両立で現代に活かす３つのヒント

1840年、現在の埼玉県に生まれた渋沢栄一は、若き日は尊王攘夷運動に加わるほど情熱的な青年でした。

しかし幕臣として訪れたパリで、彼は世界博覧会を目の当たりにします。そこで感じたのは「国を強くするのは武力ではなく経済」という確信でした。

帰国後は近代的な制度づくりに尽力し、やがて実業界に身を投じ、日本経済の礎を築いていきます。

500以上の企業設立に関わり、600以上の社会事業も立ち上げたスーパー実業家ですが、彼の根本思想は「利益と道徳は両立する」というものでした。

道徳経済合一～ビジネスの姿勢は儲けと誠実の「二刀流」で

ある企業家が「儲かれば何をしてもいいのでは」と尋ねたとき、渋沢は即座に「人を欺いて得た利益は長続きしない」と答えました。

実際に彼が関わった企業は、銀行、鉄道、保険、製紙など多岐に渡りどれも社会インフラとして人々の生活を支え続けています。これは「儲け」と「誠実」を二刀流で貫いた成果といえるでしょう。

渋沢の「道徳経済合一」は、現代でいうところのＥＳＧ（環境・社会・ガバナンス）経営 やＳＤＧｓ（持続可能な開発目標） に直結します。

• 環境に配慮し、社会課題を解決する取り組み
• 公正で透明な企業統治
• 利益を社会と分かち合う姿勢

これらは単なる流行ではなく、渋沢が100年以上前から説いた「道徳と経済の両立」の延長線上にあります。ＥＳＧやＳＤＧｓの本質を理解するうえで、渋沢の思想は今なお示唆に富んでいるのです。

自然的逆境と人為的逆境～「受け入れるべき逆境」と「避けるべき逆境」を見極める

渋沢は人生の中で避けられない逆境についても語っています。彼は逆境を「自然的逆境」と「人為的逆境」に分けました。

• 自然的逆境：災害や病気など、自分ではコントロールできないもの
• 人為的逆境：人間関係の摩擦や組織の問題など、人の行動が要因となるもの

現代のビジネスでは、この区別を意識することで適切な対応が可能になります。自然的逆境には、冷静に状況を受け入れ回復の道を探り、人為的逆境には、相手との対話や改善策を重ねることが求められます。

論語と算盤～売上追求と誠実さを両立させる

渋沢の代表的な著書『論語と算盤』は、その思想を象徴する一冊です。論語は人としての道を、算盤は利益を追求する現実を示しています。渋沢は「論語だけでは空論になり、算盤だけでは卑しい」と説き、両方を兼ね備えることを強調しました。

しかし、この両立は一朝一夕にできるものではありません。日々の実務で理想を忘れず、数字の重みから逃げない――そのためには、誠実に努力し続ける姿勢が欠かせません。渋沢自身も生涯を通じて教育や福祉に尽くし、積み上げた成果を社会へ還元しました。

『論語と算盤』の思想は、現代のビジネスにも直結します。

• 理念やビジョンを、日々の業務と結びつける
• 売上や利益の追求に誠実さを組み込む
• 得られた成果を社会や次世代に還元する

理想と現実を同じテーブルに乗せ、誠実な努力を続ける――この姿勢こそ、渋沢が私たちに残した最大のメッセージです。

【偉人に学ぶ】志を立て、運命を開拓する～渋沢栄一の生き様から考える仕事の向き合い方

本研修では、幕末期から昭和初期という激動の時代を生き抜いた渋沢栄一の生き様から、働くうえで大切にしたいことを学んでいただきます。

渋沢栄一は、全体の利益を考え正しいことを普段から実践することを大切にしており、その考え方は100年経った今でも勉強になるものばかりです。渋沢栄一の言葉を借りれば、「知恵が運命を作る」ものです。

研修を通して、普段の自分の仕事の向き合い方を振り返っていただくとともに渋沢栄一の考えを学び、自分の志を考えていただくワークなどを通して、変化の多い今の時代を乗り越えるヒントを得ていただきます。

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