【初心者向け】データ分析ツール徹底比較!表計算ソフト・BI・プログラミング言語・生成AI・DWHの選び方のコツ
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データ分析に取り組もうとしている初級者の方、取り組みはじめた中級者の方は、「Excelで十分なのか?」「BIツールを使ったほうがいいのか?」「プログラミングスキルは必須?」など、データ分析ツールで迷う方も多いのではないでしょうか。
本コラムは、そんなデータ分析の入門者に向けた、データ分析ツールの入門ガイドです。主要なデータ分析ツールを一覧で整理し、それぞれの特徴とおすすめの活用シーンを解説しております。記事の後半ではツール検討時によくある3つの疑問にもお答えしております。
まずはツールの全体像を押さえたい、どんなツールがあるのか知りたいという、初級者~中級者の方に向けた入門ガイドとなっております。各ツールの詳細や使い方、コツを知りたいという、中級~上級者の方は該当のツールに関する当社インソースの研修をぜひご検討ください。
主要なデータ分析ツールの紹介
ツールごとに得意分野や使いやすさが異なります。まずは特徴を把握しましょう。
| カテゴリ | ツール | コスト | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1.表計算ソフト | Excel | 有料 | 最も身近な分析ツール。集計やグラフ作成が簡単で利用率が高い。 |
| Googleスプレッドシート | 無料 | Excelに近い操作感。オンラインで共同編集・共有しやすい。 | |
| 2.BIツール | Power BI(Microsoft) | 有料 ※無料版あり |
ExcelやOffice製品との連携がスムーズ。コスパが高い。 |
| Looker Studio(Google) | 無料 | Web上で利用でき、Google Analyticsやスプレッドシートとすぐ連携できる。 | |
| Tableau | 有料 | ドラッグ&ドロップでデータをきれいに可視化できる。操作が直感的。 | |
| 3.プログラミング言語 | Python | 無料 | 人気が高く汎用性が広い。分析・AI・自動化など幅広く使える。 |
| R | 無料 | 統計解析やグラフ作成に特化。研究・学術分野で利用が多い。 | |
| 4.生成AI | ChatGPT/Copilot | 無料 ※有料版あり |
コード生成やアイデア出しなど、分析の全工程を支援できる。テキストデータの分析も可能。 |
| 5.DWH (データウエアハウス) |
BigQuery(Google)/Redshift(AWS)/Snowflake | 従量課金 | 大量データを保存・分析するデータの倉庫。SQLで操作可能。 |
それぞれの詳細をご紹介します。
1.表計算ツール(Excel / Googleスプレッドシート)
もっとも手軽に使えるのが表計算ツールです。Excelは利用企業が圧倒的に多く、関数やピボットテーブルで集計・可視化が可能。Googleスプレッドシートは無料で使え、複数人で同時編集できるのが強みです。
→「まずデータを扱ってみたい」「数人のチームで共有したい」人におすすめ
Excel

Googleスプレッドシート

2.BIツール(Power BI/ Looker Studio/Tableau)
BIツールはデータをつなぎ、ダッシュボードとして見える化するのに優れています。Power BIは安価でExcelとの相性が良く、社内展開しやすいのが強み。Looker Studioは無料で始めやすく、Googleアナリティクスやスプレッドシートと連携可能。Tableauは高機能で表現力が高く、世界的に利用されています。
→「チームでデータを共有したい」「見せ方にこだわりたい」人におすすめ
Power BI

Looker Studio

Tableau

3.プログラミング言語(Python / R)
より高度な分析をしたい場合はPythonやRが有力です。Pythonは機械学習やAI、データ整形など幅広く活用可能。Rは統計解析やグラフ作成に特化しています。どちらも無料で使えますが、習得には時間と労力が必要です。
→「専門スキルとして分析を学びたい」「AIや自動化も試したい」人におすすめ
Python

4.生成AI(ChatGPT/Gemini/Copilot)
最近注目を集めているのが、生成AIの活用です。分析手法のアイデア出しや、プログラミングコードの自動生成など、データ分析プロセス全体の支援が可能です。また、テキストの意味を理解し、感情分析を行うなど、高度なテキストデータの分析(テキストマイニング)も行うことができます。ただし、出力結果は必ず検証が必要です。
ChatGPT(コード生成・感情分析例)


5.DWH(BigQuery/Redshift/Snowflake)
DWH(データウェアハウス)は、企業の膨大なデータを保存・整理する「データの倉庫」です。Excelでは扱えない大規模データでも、SQLという共通言語で高速に処理できます。
→「自社のログや売上データを本格的に分析したい」「数百万件のデータを扱う」人におすすめ。
分析ツールを導入する際によくある疑問
Q1.生成AIだけでデータ分析はできる?
A1.生成AIは大量データの処理や高速演算、複雑なグラフ作成は不得意で、機密性の高い社内データを直接扱うことにも向いていません。生成AIはアシスタントとして活用し、実際の計算や処理には、ExcelやBIツール、Pythonといった分析ツールを使用することをおすすめします。とはいえ、生成AIツールによっては、内部でプログラミング言語の処理機能を持つケースもあるため、「Pythonで分析してください」のように指示すれば一定の正確性で分析できます。
Q2.ツール選定で失敗しないためのポイントは?
A2.「何を分析したいか」「誰が使うか」「どの業務に活かすか」を明確にしたうえで、導入・運用のコストと効果を比較することが重要です。無料トライアルや小規模導入から始め、現場で実際に使ってみることで有用性を判断しましょう。
Q3.分析ツールを導入した後、社内に浸透させるために必要なことは?
A3.ツールの導入と合わせて業務で活用する仕組みづくりが欠かせません。よくある失敗は、若手・中堅社員にだけ使い方を教育して終わってしまうことです。意思決定を担う管理職がデータ分析の必要性を理解しなければ、現場での活用は進みません。
特に管理職には次の力が求められます。
- データドリブンな意思決定を理解し、実行できること
- データ分析でできることを理解し、部下に適切な指示を出せること
データ分析の入門者~おすすめのインソースの研修
本コラムでは、データ分析の入門者に向けて、データ分析の主要なツールをご紹介いたしました。まずは自社や自身の業務目的に合ったツールから導入し、必要に応じてステップアップしましょう。
- 手軽に始めたい→Excel/Googleスプレッドシート、生成AI
- チームで共有・可視化重視→Power BI/Tableau/Looker Studio
- 専門性を高めたい、本格的に分析をしたい→Python/R
- 膨大なデータを扱う→BigQuery
当社インソースでは、各分析ツールに関する研修をご用意しております。業務に近い演習データを活用した実践的な研修となっております。ぜひご活用ください。
Excel
Googleスプレッドシート
Power BI
Looker Studio
Tableau
Python
BigQuery
SQL
ChatGPT
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変化の時代の初級管理職研修~不確実性の中で柔軟に計画を遂行する
デジタルツールの導入やその活用による効率化が進み、最新技術によって新たなビジネスモデルが次々と生み出されています。
本研修では、デジタル時代の変化を捉えた上で、それに柔軟に対応しながら成果を上げていくデータドリブンなマネジメントの考え方とスキルを学びます。
(半日研修)DX推進研修~5ステップで今日から始める
本研修では、「DX」という概念とイノベーションを関連付けることで、組織がDXで何を行なっていくべきかを明らかにします。
また、活用事例を紹介しながら、推進のためのポイントについて学んでいただきます。




