インソース マーケティング&デザイン室

DXの最新トレンドと今後の展望:生成AI、パーソナルDX、全員参加型のDXへ

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、もはや一過性のブームではなく、企業の競争力を左右する中核的な戦略となっています。

特に近年は、生成AIの急速な普及や、個人単位でのデジタル活用(パーソナルDX)の広がりにより、DXのあり方そのものが変化しつつあります。本記事では、最新のDXトレンドと、それに対応する人材育成の考え方を解説します。

生成AIの全社導入が進む背景と実務への影響

生成AIは、文章生成、画像生成、データ分析支援など、さまざまな業務に活用できる汎用性の高い技術です。特に、以下のような理由から、企業における全社導入が加速しています。

  • 即効性が高い:導入後すぐに業務効率化やアウトプットの質向上が期待できる
  • 専門知識が不要:ノーコード・ローコードで利用できるツールが増えている
  • 部門横断で活用可能:営業、企画、管理部門など、あらゆる部署で活用できる

たとえば、営業部門では提案書の自動生成、管理部門では議事録の要約、企画部門ではアイデア出しの支援など、日常業務の中で自然に生成AIを活用する動きが広がっています。

導入の課題とフォローアップの重要性

ただし、導入にあたっては以下のような課題もあります。

  • 情報漏洩リスクへの対応
  • 業務への適用範囲の明確化
  • 社員のリテラシー格差

これらの課題を乗り越えるためには、ツールの使い方だけでなく、活用の目的や判断基準を含めた基礎となる教育が不可欠です。

また、研修の実施後は、フォローアップが重要です。実務への適用を支援する仕組みを整え、疑問に答える体制をつくることで、学びが定着します。ヘルプデスクや社内相談窓口の設置、定期的なフォローアップセッションの実施など、継続的な支援体制が効果的です。

パーソナルDX:個人のスキルが組織の競争力を左右する時代へ

近年、重要性を増しているのが、パーソナルな(個人の)DXです。社員一人ひとりが自らの業務にデジタル技術を取り入れ、自律的に業務改善や効率化を図ることで、組織の競争力は飛躍的に向上します。

パーソナルDXの具体例

  • Excelの関数やPowerQuery、Powerpivotを活用して集計作業を自動化
  • Power Automateで定型業務を自動化
  • Power BIで自部門のデータを可視化し、意思決定を迅速化

こうした取り組みは、組織全体のDX推進にも波及効果をもたらします。特に、現場での小さな成功体験が社内に共有されることで、ボトムアップ型のDX文化が醸成される点が大きなメリットです。

DX人材育成における考慮事項:目的、戦略、選抜の明確化

DX人材育成を進めるうえで、以下の3点を明確にすることが成功のカギとなります。

1.目的の明確化

「なぜDXを行うのか」「何を実現したいのか」「どのように活用・定着させるのか」を明確にすることで、育成の方向性が定まります。たとえば、既存業務の改善を目的とするのか、新規事業の創出を目指すのかによって、必要なスキルや対象者は大きく異なります。

2.経営戦略との連携

DXは単独の施策ではなく、経営戦略に基づく中期経営計画や事業戦略と連動した取り組みであるべきです。経営層がDXを「経営の柱」として位置づけることで、組織全体の理解と協力が得られやすくなります。

3.対象者の選定基準

全社員に一律の研修を行うのが難しい場合は、選抜型の育成が有効です。その際には、以下のような基準が参考になります。

  • アセスメントによるスキルの定量評価
  • 上司による変革意欲や適性の定性評価
  • 部門横断的な視点を持つ人材の選出

まとめ:DXの未来は「全員参加型」へ

DXは、もはや一部の専門部署だけが担うものではありません。生成AIやパーソナルDXの進展により、すべての社員がDXの担い手となる時代が到来しています。

そのためには、単なるツールの使い方を教えるだけでなく、目的を共有し、実務に活かせる支援体制を整えることが不可欠です。企業の未来を形づくるDX人材育成は、今まさに進化の真っただ中にあります。

(2時間研修)モダンExcel研修~操作実演でPower Query、Power Pivot、ダッシュボードを理解する

本研修では、「モダンExcel」と呼ばれるPower Query(パワークエリ)とPower Pivot(パワーピボット)を用いたExcelで、どのようなことができるのかを2時間で理解します。

最新機能を使うことで、複数のExcelやcsvに散らばった情報をまとめ、ミスなく集計し、さらに見栄えの良いダッシュボードとして瞬時に可視化できます。組織内のデータを扱う立場・役職の方のみならず、その方々に指示を出す上席の方にとっても、有益な研修です。

研修のゴール

  1. Power Query(パワークエリ)とPower Pivot(パワーピボット)の概要を知る
  2. 「モダンExcel」やダッシュボードの定義を理解し、活用方法を検討できる
  3. 社内のデータ分析に、Excelを最大限まで活用する構想を立てられる

よくあるお悩み・ニーズ

  • Excelの新機能を使って、何ができるか知りたい
  • Excelで効率的にデータ分析や統計を行いたい
  • 複雑なデータを魅力的に見せる方法を学びたい

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セットでおすすめの研修・サービス

DXリテラシーアセスメント

DXリテラシーアセスメントは「デジタルスキル標準(DXリテラシー標準)」に準拠したサービスです。組織内人材のDXスキルを客観的に評価し、伸ばすべき領域を可視化します。

DX推進に必要な人材育成の第一歩にお役立てください。

>サービスの詳細はこちら

初めてのDXプロジェクトマネジメント研修

本研修では、DXプロジェクトとは何かを確認し、プロジェクトマネージャーの仕事やマネジメントすべき対象などの理解を深めます。

そして、実際にプロジェクトマネージャーとして理解すべき点を確認したうえで、失敗する要素などを確認し成功に導くヒントが得られます。プロジェクトマネージャーとしてこれから活躍が期待されている方が、初めに受ける研修です。

>公開講座の詳細はこちら

(半日研修)業務効率化のためのCopilot研修~文書・Excel業務のコツをつかむ

本研修では、Copilotの基本を理解している方を対象に、業務効率化のためのポイントを学びます。

Copilotの特徴であるセキュリティの強さや、ファイルの読み込みなどを活かし、文書の生成やExcelの効率化を目指します。Wordファイルを元に議事録を作成する方法や、Excelファイルの分析内容を出力させるワークを通じて、Copilotを業務に使用する方法が具体的にイメージできるようになります。

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