採用担当がハマる3つの落とし穴~応募はあるのに決まらないを解決するのは「言語化」

新卒・中途を問わず、採用市場が再び活気づいています。企業間での競争も激しくなるなかで「応募はあるのに決まらない」「エントリー数はあるのに理想の人材がいない」そんな声が多く聞かれます。
採用広報に力を入れても成果につながらない。この課題の背景にあるのは3つの落とし穴です。
1.人がいいでは伝わらない~求職者が見るのは「どんな経験ができるか」
採用現場でよく聞くフレーズに、「うちの会社は人がいい」「雰囲気がいい」というものがあります。しかし求職者は、企業文化や雰囲気の良さを言葉だけでは判断できません。求職者が知りたいのはあなたの会社がどんな組織かではなく、自分がそこに入ったらどんな経験・成長ができるかです。
たとえば「チャットツールで全社員に質問できるチャットルームがあり、社長を含む経営陣からも15分で複数のアドバイスが届く」というように具体的な行動を描写をすると、求職者は「社長への質問が容易な環境が、新しい経験への挑戦を可能にする」と具体的にイメージできます。
求職者が自分の未来をイメージできる表現こそが、エントリーを引き寄せる鍵です。求職者は「自分の未来を描けるか」で応募を決めています。企業文化が反映されたような「行動」で伝える採用広報にすることが母集団の質を高める第一歩です。
2.「母集団の数」をKPIにするのは危険~採用の質を高める接点設計
「応募数=成功」と考えてしまうケースも多いですが、採用の目的は数ではなく質です。応募が多くても、志望度が低かったり、ミスマッチが多ければ、面接や内定後の段階で離脱が続きます。採用の本質は「応募数」ではなく質の高い接点をどれだけつくれるかです。そのためには、求職者の行動を深く理解し、自社に関心を持つ層にピンポイントでアプローチすることが欠かせません。
たとえば、求職者が企業を知る経路(SNS、採用サイト、就職情報誌など)を可視化し、どの接点で関心を高めているのかを分析するだけでも、採用ターゲット層との接点の確実性を高めます。また、採用活動の初期段階で、どんな価値観・志向性の人と一緒に働きたいかを明確にし、そのペルソナに刺さる言葉で求人票を設計することも重要です。
3.採用は人事の仕事は誤解~全社で「魅力の共通認識」をつくる
採用活動がうまくいかない背景には、社内の温度差もあります。現場と人事が「どんな人がほしいか」「なぜその人材が必要か」という認識を共有できていないと、求人票の内容や面接の判断基準にもブレが生じます。
実際に採用に成功している企業ほど、
- 現場社員が自社の魅力を語るワークショップを実施している
- 社内アンケートで「働きやすいと感じる理由」を収集している
といったように、自社の魅力を言語化する文化を育てています。
解決の道筋:言語化こそが最大の差別化戦略
求職者に「刺さる」採用広報を行うためには、次の3ステップが効果的です。
Step1:自社の魅力を具体化する
抽象的な表現を、実際の制度・文化・事例に基づくストーリーに落とし込みます。求職者が「ここで働くと自分は何を経験できるか」「どのように成長できるか」を具体的にイメージできることが重要です。
Step2:採用したい人物像(ペルソナ)を定義し、採用媒体・コンテンツを最適化する
どんな人材を採用したいのか、行動・価値観・志向性まで掘り下げます。求人票や採用サイトに、「自分のことだ」と感じる言葉を反映させ、応募者に響く表現にします。
Step3:現場社員と一体になって魅力発信をする
求人票の内容と面接官・現場社員が語る内容の「ズレ」をなくし、候補者が受ける印象を揃えます。
現場社員によるワークショップやアンケートで自社の魅力を言語化し、全社で共通認識を持つことが重要です。採用活動での情報発信と現場社員の言葉や体験が連動することで、応募者に対するメッセージの一貫性が高まり、求職者の質の向上につながります。これらを徹底することで、採用活動の軸が数から質へとシフトします。採用市場の競争が激化する今、自社らしさの言語化こそが最大の差別化要素となるのです。
採用活動を「戦略」へと変える~インソースグループの支援
インソースグループでは、採用活動の各フェーズに応じた支援をワンストップで提供しています。
- 戦略策定:採用計画立案から母集団形成・面接官研修まで
- 求職者募集:採用サイトの診断から制作、改善まで
- 採用後:内定後フォロー、教育管理システムの導入、離職防止研修など
これらを通じて、「企業の魅力を最大化する採用戦略」を共に設計します。
採用ブランド構築支援ワークショップ~「自社らしさ」を軸にこれからの採用を考える~
多くの企業が人材の獲得に苦しむなか、これまでのステレオタイプな採用からの脱却が必要であり、その採用の新しい考え方や取り組みが「採用ブランディング」です。
企業の持つ「自社らしさ」を最大限に引き出し、求職者に伝えることで、人材獲得につながる可能性は大きく広がります。採用ブランド構築支援ワークショップでは、①採用ブランド浸透状況の現状把握、②現状の整理、③自社らしさの検討というプロセスで進め、自社の現状を明らかにし課題の深掘りにつなげていきます。
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求人票の書き方研修~ChatGPTを活用し会社の魅力を伝える(1日間)
採用を強化するうえでは、いかに魅力ある求人票を作成できるかがポイントの一つとなります。本研修では、ChatGPTを活用し時間短縮をはかりながら、応募者が充実した内容だと感じる求人票のつくり方を学んでいただきます。
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採用サイト制作サービス
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ターゲットに合わせて掲載すべきコンテンツを明確化し、求める人材に響く採用サイトを作成します。採用サイトの魅力をさらに高めるための「適職診断システム」などの独自コンテンツのご提供や、社員インタビュー・写真撮影などの対応も可能です。
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