後悔しないためのラインケア~部下のメンタル不調に気づくための4つの視点
「なんだか最近、部下の様子がおかしいな...」と感じたことはありませんか。
口数が減った、ミスが続いている、ちょっとしたことでイライラしている...こうした変化は、メンタル不調のサインかもしれません。
部下の不調を見逃さないためには、日々のラインケアが重要
日々の忙しさの中では、目の前の業務をこなすことで精一杯になりがちです。しかし、チームの中で一番早く部下の異変に気づけるのは、毎日顔を合わせている上司のみなさんかもしれません。「たまたまかもしれない」「気のせいだろう」と見過ごしてしまうと、部下の心身の不調は深刻化し、結果的に本人の離脱やチーム全体への影響につながる可能性もあります。そうなる前に、業務量の調整や職場づくりなどの「予防」を行うことが重要です。
ラインケアとは、管理職(監督者、リーダー的立場の人)が、メンバーの心の健康づくり対策のために行う活動のことです。「いつもの様子」と「いまの様子」を比べてみること。ほんのひと言、声をかけてみること。ラインケアは、特別なスキルではなく、日々のちょっとした気づきから始まります。
ラインケアを実施するときに意識すべき4つの視点
①「いつもと違う」に敏感になる
部下の変化に気づくためには、平常時の状態を知っていることが前提です。たとえば「遅刻が増えた」「身だしなみが乱れている」「笑わなくなった」など、小さな違和感を見逃さない感覚を持ちましょう。人事評価とは違い、減点ではなく「変化」に目を向けることが大切です。
②業務の量と質のバランスを見る
メンタル不調の背景には、業務負荷の偏りが潜んでいることがあります。同じ量の仕事でも、「納期が短い」「やり方がわからない」「一人で抱えている」といった見えにくい負荷が蓄積している場合があります。業務量だけでなく、業務の「感じ方」にも目を向けると、無理が生じていないかを把握しやすくなります。
③雑談の時間を気づきの場として使う
雑談は単なる仲良くなるためのツールではなく、部下の状態を知る重要な接点です。日々の何気ない会話の中で、「最近よく眠れてる?」「忙しそうだね、大丈夫?」といった声かけができる関係性を築くことで、早期の変化に気づくことができます。
④声をかける勇気を持つ
部下の変化に気づいても、「本人から言ってこない限り黙っておこう」「深掘りしたら失礼かもしれない」と、声をかけるのをためらうケースがあります。確かに、行き過ぎた介入や適切でない言動をとってしまえば、ハラスメントと捉えられてしまう可能性もあります。しかし、ただ見守ることはラインケアではありません。
気づいたときにそっと声をかけることは「あなたのことを気にかけている」というメッセージにもなります。詮索にならないよう配慮は必要ですが、普段の関係性があるからこそ届く言葉があります。
メンタルヘルス研修~ラインケア
本研修は、厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」にて、管理監督者への教育研修・情報提供が望ましいとされている11項目についてわかりやすく学べます。
ラインケアは、特別なことではありません。日常の中での気づきと声かけの積み重ねが、働く人たちの健康を支え、組織を守る土台になります。「まだ大丈夫」ではなく、「今なら間に合うかもしれない」。そう思った方は、ラインケアを学ぶことから始めてみませんか?
研修のゴール
- 自身の考え方やストレス対処法を改めて考え、適切なセルフケアを見出す
- 職場のメンバーの異変や兆候の察知及び、必要なコミュニケーションができるようになる
- 休業・復職支援のフローを理解する
受講者の声
- 部下に常に目を向け、部下が「見てくれている」と思うような、共感できる現境を作りたい
- 多様性と個性も尊重しつつ組織をまとめていく難しさも知ることができた
- 自分の主観だけで物事を判断をせず、学んだことを振り返りながらフォローしていきたい
セットでおすすめの研修・サービス
ストレスチェック支援サービス~実施から職場環境改善まで
ストレスチェックの実施、分析、実施後フォロー、面談まですべてオンラインで完結するサービスです。WEB受検・紙受検に加え、MIX受検も可能です。メンタルケアの関連サービスも充実。高ストレス者へのフォローや、職場環境改善の施策検討・実行まで、運用経験豊富なスタッフがトータルサポートいたします。
部下とのコミュニケーション実践研修~多様化する部下への関わり方
本研修では、部下との円滑なコミュニケーションの取り方を学んでいただきます。部下に対して関心を持ち、関与することが最大のポイントであると理解し、上司としての対応を実践的に学びます。
メンタルヘルス研修~セルフケア
健康を維持するには、精神(メンタル)の管理も不可欠です。本研修では、メンタルヘルス及びストレスに関する適切な知識を身につけ、自身のストレスをコントロールする方法を考えます。