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今までと同じ指導で成長しない部下...どう対応する?

グローバル化やダイバーシティ化が進み、組織ではあらゆる人が働くようになりました。同時に、「今までは指示したら全員に伝わったのに...」「なんで○○さんはこの業務ができるようにならないのだろうか...」と部下指導の難しさに直面している管理職の方も増えているようです。では、どのように指導すればよいのでしょうか。

画一的な指導ではなく、個に合わせた指導が求められている

かつては、全員が一定のレベルに到達するように指導することが求められていました。同じスタート地点に立ち、同じように指導し、同じゴールを目指す、という進め方でした。

しかし現代では多様なメンバーがともに働いており、目指すゴールやキャリアもさまざまです。そのため上司には、部下一人ひとりの「能力」や「目指すキャリア」などに合わせて成長を支援することが求められています。

つまり、「同じように指導する」という考え方を「個に合わせて指導する」という考え方に変える必要があるのです。

まずは個として向き合う

部下を個として指導する前に、まずは個として向き合う必要があります。次の3つを有効活用しましょう。

①あいさつ

普段のあいさつを、単なる習慣として行うのではなく、部下の様子をチェックする機会として行います。「何だか元気がないな」とか、「何か問題を抱えているのでは」といったことがわかり、リスクの早期発見にもつながります。

②面談

評価面談のような所定の機会以外にも、部下と個別に話をするための面談を行いましょう。必ずしも会議室などでかしこまって行う必要はありません。2人で外出する機会などもちょっとした面談タイムになり得ます。1対1の場面でしか話せないような本音を、部下から引き出せるよう心がけましょう。

③日報

日報は、現場で起こっている懸案事項や、部下が直面している問題を知るうえで、大変有効です。しかし、それが機能するためには、部下が正直に、思っていることや起きていることを書いてくれることが前提となります。

日報は「交換日記」のようなものです。上司が日々目を通し、コメントを返すことではじめて部下は書く意義を感じられます。定期的にフィードバックをしましょう。

具体的にフィードバックをするコツ

部下指導において、次の4つ(Can・Keep・Change・Try)を意識すると具体的なフィードバックができます。

①【Can】よくできていること

  • よくできたことは何か
  • なぜよくできたのか

②【Keep】継続してほしいこと

  • 今後も続けた方がよい点は何か

③【Change】改善した方がよいこと

  • 今後改善した方がよい点+改善方法(ダメ出しだけでは不十分です!)

④【Try】成長のために今後挑戦すべきこと

  • ①~③を踏まえ、今後新たにチャレンジすべきことは何か

フィードバックをする際に注意するポイント

①自分の成功体験や価値観を押しつけない

多くの人は仕事上の「成功体験」や経験を通じて身についた「価値観」を持っています。それが仕事をやり遂げる自信の源にもなっているため、「自分ができたのだから、部下もできるはずだ」「これで成功したのだから○○を重視すればよい」といった発想に陥りがちです。

しかし、あなたの成功体験は当時のあなた自身を取り巻くさまざまな環境要因の中で成立したものです。その中で得た知識や経験が、現在の部下を取り巻く環境でそのまま通用するとは限りません。自分の成功体験や価値観を押しつけず、一人ひとりの価値観を受け入れましょう。

②簡単に答えを出さない

みなさんが部下にすぐに答えを与えてしまうと、部下は自ら考える習慣がなくなり、上司に依存してしまいます。答えがみなさんの中にあったとしても、まずは部下自身に考えてもらうようゴールに近づくような質問をしたり、ヒントを与えたりしましょう。自分で考えて解決策を見つける経験は、成功体験として部下のモチベーション向上にもつながります。

(2時間研修)部下の伸ばし方研修~成長を促すフィードバック

今回ご紹介した内容を学べるのが、「(2時間研修)部下の伸ばし方研修~成長を促すフィードバック」です。他にも、タイプ別の指導法やコミュニケーションの取り方についても理解を深めます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 他の部下と同じように指導してもなかなか成長しない部下に対し、どう対応すればよいかわからない
  • 成長が遅い部下にイライラして当たってしまう
  • 部下にフィードバックをしても改善されない

本研修の目標

  • 部下の個性を理解し、「個」に寄り添った指導法を習得する
  • 部下の特性を踏まえたモチベーションの高め方を学ぶ
  • 成長につながるフィードバックができるようになる

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セットでおすすめの研修・サービス

コーチング研修~部下の主体性を引き出すスキルを習得する

ティーチングの目的が、基本的な知識や技能を教え込むこととするのであれば、コーチングの目的は、それぞれが持っている能力ややる気、強みを引き出すことです。部下のやる気を引き出すのに欠かせない「傾聴」「質問」「承認」の3つのスキルを身につけることに力点を置いています。座学で学んだ後、ケースごとのロールプレイングを行い、コーチングスキルの定着を図ります。

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1対1面談導入研修(1日間)

1対1面談の重要性を学び、そのスキルを習得する研修です。本研修では導入前でも取り組みやすいように、後輩指導に悩む部下との会話例を読みながら、1対1面談のポイントを考える演習を実施します。他にも、部下の自己効力感を高める伝え方を考えるワークなど、実際の場面を想像しながら取り組む演習を多く用いて、面談の実施に必要なスキルを身につけます。

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