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部下のタイプ別指導~行動や思考のパターンに合わせて言い方を変える

職場には、話せばわかる部下ばかりとは限りません。指示を出しても動かない、何度言っても同じミスを繰り返す、協調性がない...。そんな部下に悩まされ、「自分の指導力が足りないのか?」と落ち込む上司も多いでしょう。

実はこの「うまくいかない状況」には、共通点があります。それは、部下のタイプの違いを理解せず、指導スタイルが一辺倒になっている、ということです。

相手に合わせてアプローチを変えましょう

部下にもそれぞれの性格・行動パターンがあり、全員に同じ指導をしても響くとは限りません。高い目標に向かって燃えるタイプに細かい注意ばかりしても響きませんし、失敗を極度に恐れる部下に「まずやってみろ」と言っても動けなくなってしまいます。

大切なのは、「型にはめる」のではなく、「相手に合わせてアプローチを変える」ことです。部下の特性を理解して接すれば、今まで苦労していた指導が驚くほどスムーズになることもあります。6タイプに分けて解説します。

<部下の特性6タイプ>

  1. 目標達成志向型
  2. リスク回避重視型
  3. 省エネ志向型
  4. 段取り下手型
  5. 優柔不断型
  6. 頑迷型

指示は少なめで大丈夫~目標達成志向型とリスク回避重視型

細かく指示しなくても自分で仕事を進められる人にも、仕事のスタンスの違いに目を向けると「目標達成志向型」と「リスク回避重視型」の人がいます。

1.目標達成志向型

目標達成志向型は意欲的で、挑戦心が強く、結果を出すことでモチベーションが上がるタイプ。このタイプは細かい干渉はしすぎずに自走させ、達成感を得られるよう声かけをしましょう。目指すべき方向を見失っている時には、目標設定を支援しましょう。

2.リスク回避重視型

リスク回避重視型は逆に「ミスをしたくない」が先に立つタイプです。慎重すぎるがゆえに動けなくなることもありますが、リスクに対する先回りなど忍耐強さの必要な作業ができる人です。忘れずにねぎらいの言葉をかけましょう。細かなことにこだわりすぎて空回りする場合もあるため、定期的に進捗を確認し、必要に応じて軌道修正しましょう。

仕事の成果が上がらない~省エネ志向型と段取り下手型

どうにも仕事の成果が上がらない、指導に悩む部下については、成果が上がらなくなる背景に目を向けてみましょう。

3.省エネ志向型

省エネ志向型は、パッと見ではやる気がないように映りますが、実は「無駄を避けたい」「自分に火の粉がかからないようにしたい」という動機からくる行動であることが多いです。このタイプには、明確な指示や期待値、報酬とのつながりが有効です。「なぜ今やる必要があるのか」「やるとどんな得があるのか」をセットで提示すると、動きが変わってくることもあります。

4.段取り下手型

段取り下手型は、やる気はあるけれども、まとまった仕事を渡されると小さなタスクに分解できない、優先順位が見極めらないなどで、なかなか成果につながらないタイプです。ToDoリストやスケジュール管理のサポート、報連相のタイミング設定など、構造的な補助が必要です。注意すべきは、「本人の努力不足」と決めつけてしまうことです。「困っていることは何か?」を対話で引き出し、仕組みで支える姿勢が求められます。的確な指導よりも「タスク整理の手助け」が成果に直結します。

他者との関わりの中でトラブルを抱えがち~優柔不断型と頑迷型

成果面ではなく、他者との関わりの中でトラブルを抱えがちな人もいます。他者の意見に引っ張られ過ぎたり、逆に受け入れられなかったりすると、仕事は進めにくいものです。

5.優柔不断型

優柔不断型は、判断基準も材料も揃っているのに決断できないというタイプです。背景には、「失敗の責任を負いたくない」「他者からの評価が気になる」といった心理がある場合が多いようです。このタイプに必要なのは、判断をしてあげることではなく判断の背中を押す声かけ。「A案とB案、どちらを優先すべきだと思う?」など、少しずつ主体的に選ばせる経験を積ませることが、自信回復と判断力の強化につながります。

6.頑迷型

頑迷型は、自分の考えに強い自信を持っており、他の意見を受け入れにくいタイプです。本人は自分に自信があり、自分なりの"正しさ"で動いていることが多く、正面からぶつかると関係がこじれます。短期的には、個人でこなせる仕事を与えるのが無難です。長期的な育成を考えると、「他者視点に立たせる問いかけ」が必要になります。たとえば、「自分が相手の立場ならどう思う?」「別の部署ならどう判断する?」など、視野を広げる関わりが有効です。

部下とのコミュニケーション実践研修~多様化する部下への関わり方

部下とのコミュニケーション実践研修

ここまで大ざっぱにタイプを分けてアプローチを紹介してきましたが、人は型にハマらない存在であり、だからこそ相手によって関わり方に工夫が必要です。まずは「この部下はなぜこう動くのか?」という視点で見直してみましょう。

部下とのコミュニケーション実践研修では、多様化する部下に、上司としてどのように対応すべきかを実践的に学びます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 部下との距離を縮めるよう努力しているが、なかなかうまくいかない
  • 自分と合わないタイプの部下に、どう接していいのかわからない
  • 部下に嫌われることが怖く、思うように叱ることができない

本研修の目標

  • 部下との常識や価値観の違いを改めて認識する
  • タイプ別の部下との関わり方を学び、自身の部下について考える
  • 部下の考えを知り、また自身の考えを理解してもらう方法を習得する
  • 部下の特性に合わせたコミュニケーションの取り方を習得する
  • よくありがちなコミュニケーションの悩みをケース別で考える

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