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営業の信頼は言葉から。言葉遣いと姿勢で差がつく営業力~感謝・共感・敬意を伝える技術

営業職に就いたばかりの方や、経験が浅い若手営業担当者にとって、「言葉遣い」は成果を左右する重要な要素です。商品知識や提案力ももちろん必要ですが、日々の会話の中でどんな言葉を使うかによって、お客さまとの距離感や信頼度が大きく変わります。

本コラムでは、営業現場でよくある場面をもとに、若手の営業担当者が意識すべき言葉遣いのポイントを具体的にご紹介します。すぐに実践できる内容ですので、ぜひ日々の営業活動に取り入れてみてください。

「ありがとう」は営業の基本動作

営業活動の中で最も大切な言葉のひとつが「ありがとう」です。これは単なる礼儀ではなく、信頼関係を築くための第一歩です。

感謝の言葉は、以下のような場面で自然に使えるようにしておきましょう。

  • 会っていただいたとき
    例:「本日は貴重な時間をいただき、ありがとうございます。」
  • 話を聞いていただいたとき
    例:「本日はお話を聞いていただき、誠にありがとうございます」
  • 購入いただいたとき
    例:「このたびはご購入いただき、誠にありがとうございます」
  • 断られたとき(次につながる可能性があるから)
    例:「ご検討いただきありがとうございました」

否定形を避ける言葉の選び方

営業活動では、「できません」「わかりません」「ありません」といった否定的な言葉は極力避けるべきです。これらの言葉は、お客さまに不安を与え、信頼を損なう原因になります。

言い換えで前向きな印象を

否定形を避けるためには、以下のような言い換えが有効です。

  • 「できません」→「○○であれば可能です」
    例:「来週中の納品は難しいですが、再来週の月曜日までであれば確実にお届けできます。ご希望に沿えるよう、できる限り調整いたします」
  • 「わかりません」→「確認してすぐにご連絡いたします」
    例:「納期については在庫状況によって変動しますので、確認してすぐにご連絡いたします」
  • 「ありません」→「代替案をご提案いたします」
    例: 「今週中の納品は難しいですが、来週初めの納品で調整可能です。ご都合いかがでしょうか」

前向きな言い換えを習慣づけることで、営業担当者自身の姿勢も自然と前向きになり、商談の雰囲気も良くなります。

営業は「あいづち」「うなづき」が勝負

営業活動において、話す力と同じくらい重要なのが「聞く力」です。お客さまの話に対して適切な「あいづち」や「うなづき」をすることで、安心感を与え、会話の流れが自然になります。これは、営業担当者が相手の話をしっかり受け止めているという姿勢を示す、非常に効果的な方法です。

さらには、「おっしゃる通りです」「勉強になります」といった言葉を添えることで、共感や理解を示すことができ、信頼感の醸成につながります。

敬語よりも「役職・敬称」の正確さが重要

営業において敬語の使い方は基本ですが、それ以上に注意すべきなのが「役職・敬称」の使い方です。これを誤ると、相手の立場を軽んじてしまう印象を与えかねません。たとえば、部長職の方を「課長」と呼んでしまうと、これまでの努力や責任を軽視するような印象を与えてしまい、商談の雰囲気を損ねる可能性があります。

こうしたミスを防ぐためには、名刺交換時に役職をしっかり確認すること、企業のWebサイトや過去の資料で事前に調べておくことが有効です。役職が不明な場合は「さま」付けで呼ぶなど、丁寧な対応を心がけることが大切です。営業担当者として、相手の立場に敬意を示す姿勢は、信頼を得るための基本です。

まとめ:名前を覚えて呼ぶことが関係構築の第一歩

営業活動において、お客さまの名前を覚えて呼ぶことは、信頼関係を築くうえで非常に効果的です。名前にはその人の歴史や誇りが込められており、名前で呼びかけることで、相手に対する敬意と関心が伝わります。

たとえば、2回目の訪問時に「○○さま、前回はありがとうございました」と名前を添えて挨拶することで、相手から好意的な反応を得られることがあります。名前を覚えているという事実は、「自分を大切に扱ってくれている」という印象につながり、関係性の深化を促すきっかけとなります。

名刺交換後の記録や、訪問前の準備を通じて意識的に名前を確認し、自然な形で会話に取り入れる習慣を身につけることが、営業担当者としての信頼を高める一助となります。

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