中堅社員の「プレーヤー止まり」を解消!次世代リーダーへの役割転換を実現する課題可視化アプローチ
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「中堅社員が現場業務に追われて後輩指導に手が回らない」「将来のリーダー候補として期待しているが、成長が停滞している」
このような課題は、多くの企業で共通しています。中堅社員は現場の中心で組織を支える存在ですが、プレーヤーからリーダーへの役割転換が進まなければ、組織の成長は頭打ちになります。
この記事では、中堅社員が組織変革を担う存在になるためのステップを解説します。
なぜ中堅社員の役割転換は進まないのか?~勘と経験頼みの育成から脱却
役割転換が進まない一因となっているのが、中堅社員の育成が個人の経験や勘に頼りがちで、体系的に行われていないことです。実際には、育成する側の「時間不足」「期待値の不明確さ」「評価制度との乖離」「教えるスキル不足」など、さまざまな要因が重なり、育成が後回しになっているケースが多く見られます。その結果、指導の質や機会にばらつきが生じ、中堅社員の成長も組織の底上げも進みにくくなっています。
こうした属人的な「感覚や経験任せの育成」から脱却するには、まず現状の課題を客観的に把握することが重要です。そのために、まずアセスメントで課題を数値で可視化し、そのデータに基づき最適な研修を設計します。さらにOJTとの連携やフォローアップまでを一気通貫で支援することで、中堅社員を確実に次世代リーダーへと成長させます。
中堅社員が「プレーヤー止まり」から抜け出せない3大課題
では、具体的に中堅社員はどのような課題を抱えているのでしょうか。ここでは代表的な3つを取り上げます。
1. プレーヤーからマネジメントへの役割認識が進まない
中堅社員は業務遂行力が高く、現場で頼りにされがちです。しかし、自分が動き続けることで業務が回る状態が続くと、後輩が成長する機会を奪い、チーム全体のスキルが伸びません。
<解決策>
階層別テストを通じて自身の役割認識を客観視し、リーダーシップ力を高める研修を実施することで、「自分が動く」から「任せて育てる」へ意識を転換させます。
2. 部下や後輩とのコミュニケーション不足
中堅社員は上司と部下の橋渡し役でもありますが、対話不足によって情報が分断されることがあります。これが心理的安全性の低下を招き、離職や不満の原因になります。
<解決策>
コミュニケーション力や交渉・調整力を高める研修を通じて、対話を活性化させることで、チーム内に信頼関係を築きます。
3. 業務改善や変革への意欲が低い
現場業務が多忙で、改善活動や新しい挑戦が後回しになりがちです。その結果、同じ問題が繰り返され、組織が停滞します。
<解決策>
チームマネジメント力や生産性向上力を磨き、日常業務の中で改善を実行できる「現場発の変革力」を育みます。
感覚ではなくデータで育成する~階層別テストで中堅社員の課題を可視化
中堅社員の成長を確実に促すには、現状を感覚ではなくデータで把握することが重要です。そこで有効なのが、「階層別テストによる課題の可視化」です。
では、実際にどのように可視化を行うのか、具体的な例を見てみましょう。下記は例として、インソースのアセスメントですが、8つのカテゴリに分けて階層別テストをすることで、中堅社員を次世代リーダーに育てるために必要な能力を見える化します。
次世代リーダーを育てる8つのスキル~階層別テストで見える「強み」と「伸びしろ」
階層別テストでは、中堅社員を次世代リーダーに育てるための8つのスキルカテゴリを測定します。
- 中級ビジネス基礎:ビジネス文書、ホウレンソウ、財務知識、キャリアデザイン
- 生産性向上力:PDCA、タイムマネジメント、AI活用力
- 論理的思考力:判断力、ロジカルシンキング、クリティカルシンキング
- コミュニケーション力:コミュニケーション、交渉・調整
- リーダーシップ力:OJT、コーチング
- チームマネジメント力:役割認識、チームマネジメント、業務改善、リスクマネジメント
- 業績拡大:マーケティング
- 社会常識:ダイバーシティ、コンプライアンス、法務
これにより、経験だけでは見えにくい「強み」と「伸びしろ」が明確になります。こうして可視化されたデータをもとに、今後の育成計画を立てることができます。
可視化したデータから最適研修を設計~一人ひとりに合った「伸ばし方」を明確にする
データを活用し、個人ごとに強化すべき分野を特定します。
<例>
- Aさん:後輩指導が課題 → OJT研修、コーチング研修
- Bさん:生産性が低い → PDCA実践研修、AI活用研修
- Cさん:リスクマネジメント力不足 → チームマネジメント研修、業務改善研修
このように、属人的ではなく、一人ひとりに最適化された研修プランを設計します。
次世代リーダーへの成長を定着させる3つの実践ポイント
可視化された課題をもとに研修を実施した後は、実際の現場で成長を定着させることが重要です。そのために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
1、役割認識を明確にする~視座を上げる支援
まず大切なのは、「自分は何を期待されているのか」を中堅社員本人が明確に理解することです。現場の中心で動く立場から、チーム全体の成果を生み出す立場へ、その役割転換を意識できるように支援します。たとえば「自分が動く」ではなく「周囲を動かす」「メンバーを活かす」という視点を持たせることで、リーダーとしての自覚が芽生えます。
2、後輩育成でリーダーシップを磨く~現場の成功体験
リーダーシップは、座学ではなく実践を通してこそ身につきます。OJTやコーチングの機会を活用し、後輩指導を任せることで、自然とマネジメントスキルが鍛えられます。重要なのは、「教えること=相手を成長させること」と「教えることで自分も成長する」という双方の意識を持たせることです。現場の成功体験が自信につながり、将来の管理職候補としての意欲も高まります。
3、評価制度と連動させる~育成文化定着の仕組みづくり
せっかく育成に取り組んでも、評価制度が個人業績中心のままでは、育成やチーム貢献へのモチベーションが続きません。後輩指導や業務改善への貢献をきちんと評価項目に組み込み、「人を育てる人が報われる」仕組みを作ることが重要です。これにより、組織全体に「育成文化」が定着し、リーダー候補が自然と育つ好循環が生まれます。
「数値で見える化」から始める中堅社員育成~リーダーを生み出す第一歩
中堅社員は組織の中核であり、未来のリーダー候補です。現場業務にとどまらず、組織を導く存在へと進化させるには、「テスト→課題把握→研修→能力向上」という流れが欠かせません。組織を支える中堅社員が、一歩先のリーダーへと進化するために、まずは現状を数値で可視化することから始めましょう。
中堅社員研修~「階層別テスト」で自己を分析し、組織で活躍する人材になる(1日間)
「階層別テスト(中堅向け)」の受検結果をもとに自身のスキルアップを考える研修です。
インソースでは、中堅社員を対象に階層別テストで課題を診断し、結果に基づいて研修を提供します。OJT連携、フォローアップ、再テストまで一気通貫でサポートし、組織全体の底上げを実現します。
よくあるお悩み・ニーズ
- アセスメント結果を踏まえ、自身に必要なスキルを把握し行動できるようにしてほしい
- 個人レポートを受検者に渡しているが、結果の確認にとどまっている
本研修の目標
- 「階層別テスト」の結果を多面的に見て、自身の強み・弱みを分析できる
- 中堅社員として求められている役割・スキルを洗い出し、何をすべきかが考えられる
セットでおすすめの研修・サービス
階層別テスト|ビジネスで必要な「知識」と「活用力」を測定するテスト
累計数百万人の社会人向け教育研修に携わってきた弊社がノウハウを体系化したアセスメントです。
意識調査ではなく、各階層に求められるスキルや能力をテストで問うことにより個々人のスキルレベルを数値で把握します。
360度評価アセスメント
人事評価制度において活用されることが多い360度評価(多面評価)を、人材育成に昇華させたアセスメントサービスです。
評価を受ける被評価者は、自己評価と他者評価を比較することで、自分では気づいていなかった強みや改善点を知り、自ら行動変容を起こせます。
ITリテラシーチェック
ITを適切に活用するための能力「ITリテラシー」を可視化するためのアセスメントです。
日常的に使用するパソコン操作やOfficeアプリ、インターネットツールのほか、セキュリティ・コンプライアンスや、データの管理や分析、生成AIなどの幅広いIT知識・スキルを対象とします。


