Python未経験者が、業務を自動化できるまでに勉強時間はどれくらい必要か?
近年、ビジネス現場でPythonの需要が高まっています。
特に、Excel操作の自動化やWebスクレイピングといった業務効率化の手段として、Pythonは非常に有用です。 しかし、Pythonはあくまでもプログラミング言語です。ノーコードツールやRPAツールに比べると、習得難易度は高いです。
では未経験者がPythonを習得し、実際に業務自動化を実現するまでには、どの程度の学習時間が必要なのでしょうか。本記事では、プログラミング未経験者が自分の業務を自動化・効率化できるようになるまでの学習ロードマップを考察します。
未経験者が自分の業務を自動化するまでにどれくらい時間がかかる?
最初に結論から言うと、プログラミング経験が全くない方が自動化できるようになるまでには、短くても1カ月ほどの学習時間が必要になります。プログラミング自体への理解、Python基本文法の理解、業務効率化に用いるライブラリの理解など、必要な知識は幅広いです。
一方で、SE(システムエンジニア)が必要とする学習時間は1,000時間ほどと言われており、これと比べればかなり短く済みます。自分の業務、部署の業務を効率化できるようになるのが目的であれば、1カ月あれば十分と考えることもできます。
私自身もプログラミング未経験でしたが、1カ月ほどあれば簡単な業務の自動化プログラムを作りきることはできました。
未経験者の学習ロードマップ
未経験者がPythonを習得し、業務自動化を実現するまでには、以下のようなステップを踏むことをオススメします。
1. 基礎固め(3日~5日間)
まずは、Pythonの基本文法やプログラミングの概念を理解することが重要です。
- Pythonの基本文法(変数やリストなどのデータ構造、if文やfor文などの制御構造、関数など)
- 業務効率化プログラムでよく用いるライブラリ(openpyxl、BeautifulSoupなど)
- 実践的な演習問題を通じたスキルの定着
ここまでであれば、3日~5日ほどあれば十分到達できます。
2. 実践と応用(1ヶ月程度)
基礎を固めた後は、実際に業務で活用するためのプログラムを作成する段階です。この段階では、以下のようなステップで進めるのがオススメです。
- プログラムの設計
必要な機能を洗い出し、プログラムの構造を設計します。 - 実装とテスト
設計に基づいてプログラムを作成し、実際に動作テストを行います。 - 改善と最適化
テスト結果を基に、プログラムの精度や効率を向上させます。
このプロセスには、個人の学習スピードや業務の複雑さにもよりますが、おおよそ1カ月程度の時間を要すると考えられます。
設計やテスト、最適化など聞いたことがない単語もあるかもしれませんが、そこまで難しく考える必要はありません。初学者のうちは、ちょっとずつプログラムを書いて実行しては、エラーになったところを修正する、といった動きで十分です。その動きを繰り返すうちに、自然と設計やテストの能力が身についていきます。
とはいえ、プログラミング初心者のうちは、エラーの原因をすぐに発見できません。どれだけ自分で考えても解決できず、そこで挫折してしまうケースは非常に多いです。特に基礎固めの段階で挫折してしまうと、もう一度プログラミングにチャレンジする気力が失われるかもしれません。そのため、基礎段階は挫折しないような環境で学習することが非常に重要です。
プログラミング学習を挫折しない環境
挫折しがちなプログラミングですが、挫折せずに取り組める環境を作るためには、以下3つの要素が必要です。
- 自分にとって必要な項目を過不足なく学習する
プログラミングを1から学習するのは膨大な時間がかかります。有識者に相談しながら、自分に必要な分適切に学習することで、結果学習時間を最短にできます。 - ちょっとした疑問やエラーが発生した際に、誰かに質問できる
社内や知り合いにプログラミング経験者がいれば、そういった人に頼りながら作業をします。専門講師に聞ける研修の受講なども手段の一つです。 - プログラムによって自動化、効率化できた後のイメージを強く持てる
プログラミングは作業中は孤独な戦いに感じやすく、モチベーション維持が難しいです。具体的な成果イメージがあることで、意欲的に作業に取り組むことができます。また、手戻りが発生しづらく、いち早く業務自動化を実現でき、成果を実感しやすくなります。
社会人教育を行っている当社では、Pythonによる業務効率化・自動化のための研修を多数ご用意しております。特に、はじめの基礎固めが目的であれば次の講座が最もオススメです。
Python学院~短期集中講座/未経験からExcel操作とスクレイピングに取り組む(5日間)
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よくあるお悩み・ニーズ
- 「Python」という言葉は耳にするが、何のことか、何から始めていいかわからない
- 日々、Excelの業務に1時間以上かかっており、効率化をしたい
- 社内のDX推進担当になったが、具体的に何から取り組めば良いのか分からない
本研修の目標
- Pythonで簡単なプログラムを作ることができる
- Pythonを用いてExcel業務の効率化ができる
- Pythonを用いてWeb上からの情報収集を自動化できる
1カ月あれば未経験でも業務は自動化できる!
ここまでお伝えしてきた通り、プログラミング経験が全くない方であっても1カ月ほど学習すれば、業務自動化プログラムを完成させることはできます。 いきなり1カ月の学習時間を確保するのが難しいとしても、基礎固めで5日ほど時間を確保できれば、Pythonでどんな業務効率化ができるようになるのかをイメージすることは可能です。
Pythonは、決して遠い存在ではありません。最近では、高校生も必修科目の情報Ⅰで学び始めています。 単純なルーティン業務を効率化し、もっと重要な業務に時間をかけて成果を出せるように、ぜひPythonによる業務効率化にチャレンジしてみてください!
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