助成金でDXが加速!~低コストで始めるDX/AX戦略

組織内でDX/AXを推進するにあたり、多くの担当者は予算確保の壁にぶつかります。
理由は「経営層がDX/AXの必要性を具体的に理解していないため投資対効果が見えず、本当に必要なのかと疑問視されやすい」「他の重要施策(営業強化、採用、設備投資など)が優先される」等さまざまですが、予算を通すためにはコストは1円でも安い方が良いものです。
DX/AX推進にかかる初期コストは、すべて自社だけで抱える必要はありません。国の助成制度を適切に活用することで、費用負担を大きく抑えて導入を進めることができます。結果、予算が限られた企業でも段階的に、かつ確実にDX/AXを前進させることが可能です。
コストを抑えながら組織改革も進める助成金活用法
DX/AXの教育は高額投資というイメージがありますが、実際には企業規模に応じた柔軟な支援制度が多く存在します。特に、デジタル人材育成、ITツール導入、AI活用推進などの分野は国が優先支援しているため、制度を正しく使えば教育費用の大部分を補助でまかなえることがあります。
また、助成金活用は単に金銭的負担を軽くするだけではありません。制度の申請過程で、「どこに、いつ、どんな人材育成をするか」 を整理しなければならないため、これを機に企業としてのDX/AX方針や育成計画を明文化することができます。これは、経営層への説明や社内理解を促す材料にもなり、長期的なDX/AX定着の基盤づくりにも役立ちます。
「人材開発支援助成金」とは~教育コストを大幅に削減する仕組み
厚生労働省が実施している「人材開発支援助成金」は、従業員に対して職務に関連する知識や技能の習得を目的とした研修(職業訓練)を行った場合に、その 訓練費用・教材費などの経費や研修期間中の賃金の一部を助成する制度です。人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)は、令和4年~8年度の期間限定の助成金として創設されています。まだ間に合います。
この助成金は複数の「コース」に分かれており、自社の状況や目的に応じて選ぶことができます。代表的なコースには次のようなものがあり、DX/AX推進を目指す企業には「人材育成支援コース」「事業展開等リスキリング支援コース」が相性がよいとされています。
- 人材育成支援コース
- 教育訓練休暇等付与コース
- 人への投資促進コース
- 事業展開等リスキリング支援コース
2025年4月制度改定により利用しやすくなっています
本助成金については2025年4月に制度改定があり、賃金助成の支給額が引き上げられる等、制度がより利用しやすくなりました。たとえば「人材育成支援コース」では、研修中の賃金助成が1人1時間あたり800円(※中小企業の場合)となり、経費も一定の割合で助成されます。このような改定は予算の限られた企業にとって追い風です。研修にかかるコストのハードルが下がり、DX/AXのスタートラインがぐっと近づきます。
また、対象となる訓練は幅広く、以下のようなものが想定されます。
(例)
・OFF‑JT(集合研修・講師派遣型研修)+e‑ラーニング(動画教材)による訓練
・新人向けのIT教育訓練(Java、C言語等の技術研修)
・IT分野などデジタル人材の育成を目的とした訓練
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の活用事例
活用事例①
中小企業(従業員数:18名)
業種:小売業(機械器具小売業)
教育訓練機関:事業内訓練(部外講師)
- 受講コース:
デジタル人材育成プログラムIT導入基礎編(オーダーメイド訓練) - 訓練時間:
12時間(1.5時間×8回) - 訓練内容:
デジタルリテラシーの向上、ITコンサルタント養成、開発スキル
支給総額255,900円
活用事例②
中小企業(従業員数:37名)
業種:情報通信業(情報サービス業)
教育訓練機関:外部教育訓練機関
- 受講コース:
UI/UXデザイナー向けオープン研修 - 訓練時間:
156時間+72時間(eラーニング) - 訓練内容:
デザインの基礎、ユーザー体験と価値設計、作品制作、プロデュース/ディレクション
支給総額594,800円
出典:厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)活用事例集」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001538649.pdf(最終アクセス:2026/02/18)
助成金でDX/AX推進を現実にする~活用のステップ
助成金を活用するにあたり、まず自社でどのようなスキルや体制が足りていないのかを明確にすることから始めます。DXリテラシーの底上げか、データ分析の専門スキルか、AIツールの使い方か――目的によって、選ぶコースや訓練内容が変わります。
次に、研修内容を含めた「職業能力開発計画」を策定し、管轄の労働局に「計画届」をはじめとする各種書類を提出します。計画が認定された場合、実際に研修を実施し、研修費用や賃金支払い後に「支給申請」を行うことで助成金が交付されます。
このように、制度を積極的に使うことで教育コストを大きく下げた状態でDXを推進できます。さらに、外部の研修会社を活用することで、制度選定から申請サポート、研修実施、フォローアップまで一連を任せることが可能な場合もあります。自社でノウハウがなくても、研修会社のフォローをもとに無理なく導入できます。
助成金活用でDX/AXを諦めない~企業規模やフェーズに応じた導入
DX/AXを小さく始めたい中小企業や、まずは社内のデジタル人材育成から着手したい企業にとって、助成金を活用した「初期コストを抑えた導入」は有力な選択肢です。制度を知り正しく申請すれば、多くの場合コストの数割〜半分以上を補助でカバーできる可能性があります。
そして、助成金を活用した教育や研修の実施自体が、社内におけるDX/AXへのコミットメントを可視化する行動となります。これにより、経営層の理解・社内の納得感も高まり、単なる一時の投資ではなく、持続的な組織変革につながる可能性が高まります。
予算が限られているからといって、DX/AXを諦める必要はありません。国の支援策を最大限に活かしつつ、自社のフェーズに合った教育計画を設計し、伴走してくれる外部パートナーとともに前に進む。それが、コスト面のハードルを下げた現実的なDX/AX推進の道です。
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