SEのコミュニケーション術~評価されない・成果が出ない悩みを「言語化力」で解消
技術力は確かであるにもかかわらず、成果や評価に結びつかない......
その背景には「言語化力」の不足が潜んでいることがあります。お客さまや社内メンバーとのやり取りにおいて、相手の要望を正しく把握し、わかりやすく伝える力は、システムエンジニア(SE)にとって不可欠です。
本コラムでは、要望の解像度を引き上げ、専門知識を相手に伝わる言葉へ変換するためのポイントをご紹介します。
技術ではなく伝える力に問題がある
SEの方々からよく伺う悩みには次のようなものがあります。
- ITに詳しくない相手に専門的すぎる説明をしてしまい、理解されにくい
- 一緒に働く相手に「わかるはず」と思い込み、前提を省いてしまう
- 顧客からの相談が抽象的で、課題が見えないまま議論が進んでしまう
いずれも技術そのものの問題ではなく、言葉の使い方に起因します。ここで求められるのが「言語化力」です。
要望の解像度を引き上げる・言葉を変換する
相手の要望を正しくつかむには、まず「曖昧な表現を具体化する」ことが必要です。例えば「便利にしたい」と言われたら、「どの作業を短縮したいのか」「どの場面で不便を感じているのか」と問いかけ、解像度を高めていきます。その際は「つまり○○ということですね」と仮説を提示して合意を重ねると、課題が明確になっていきます。
また、SEには専門用語を相手に伝わる表現へ変換する力が求められます。「処理内容を業務フローの視点に置き換える」、「専門的な概念を日常的な比喩で説明する」、「図解や数値で補足する」など、相手の理解を助ける工夫が大切です。こうした工夫によって「理解できた」という納得感が生まれ、信頼関係の構築につながります。
技術と伝達力の両立が成果を生む
エンジニアにとって技術力は大前提ですが、それを相手に伝え、納得を得てこそ成果につながります。言語化力を高め、要望を具体化し、専門知識を分かりやすい言葉に変換できれば、「選ばれるエンジニア」へと成長することができます。
SE向けコミュニケーション研修~技術✕伝達力で選ばれるエンジニアになる(1日間)
SEが顧客と接するうえで必要なコミュニケーションスキルを体系的に学ぶ研修です。言語化されていないニーズを汲み取るための視点や考え方を理解し、ワークを通して顧客から必要な情報を引き出すためのきく力を鍛えます。
さらには、ITに詳しくない顧客であっても伝わるよう説明するポイントや意思疎通をはかるためのテクニックなど、現場で使える実践的なノウハウを身につけます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 技術的な内容を顧客にうまく説明できない
- テキストやチャットでのやり取りで誤解が生じてしまうことが多い
- 顧客の要望を正確に把握し、手戻りが発生しないようにしたい
研修のゴール
- 仮説思考を用いて問題や要望の本質を見出せるようになる
- 専門技術を顧客にわかりやすく伝える力を身につける
- メール・チャットを書く際のポイントを理解する
セットでおすすめの研修・サービス
システム開発のためのプロジェクトマネジメント「極意シリーズ」
ベテランプロジェクトマネージャーの経験を詰め込んだ人気研修です。
管理・要件定義・スケジュール管理・テスト・RDB開発・障害対応・システム障害防止策と、各テーマの基礎を踏まえてすぐに実践にいかせる講座になっています。
【全力解説】人を動かすPowerPoint資料の作り方研修~センスに頼らず、相手目線で効率的にデザインする
「短時間で、効果的なパワポ資料を作れるようになりたい」というご要望にお応えするための研修です。
相手に行動を起こさせるため、最低限知っておくべきデザインの基礎知識と、時短テクニックをお伝えします。
ビジネス文書レベルアップ研修~相手が唸る文書の書き方
本研修では、「一目でお客さまの心を動かすような文章を作成する」、あるいは「部下の書いた文書を添削する」といったケースごとの文書に関わる作業のポイントを踏まえ、必要なスキルをワークで実際に手を動かしながら習得いただきます。



