「人が自然と動く」管理職の技術!世代を超えてチームをまとめるコミュニケーションの方法
部下やチームメンバーに指示を出しても、期待通りに動いてくれない、他部署との連携がスムーズに進まない、シニア社員とのコミュニケーションに戸惑う。こうした悩みは、管理職に共通するものです。仕事を進める上で不可欠な「人を動かす力」の具体的な方法について、日々試行錯誤されている方も多いのではないでしょうか。本コラムでは、これらの課題を解決し、周囲とより効果的に連携するための実践的なヒントをお伝えします。
行動経済学のフレームワーク、人を動かすコミュニケーション、シニア人材との良好な関係構築という3つの異なるアプローチを学ぶことで、「人を動かす力」は大きく強化されます。ぜひ本コラムで、その第一歩となるヒントを見つけていただければ幸いです。
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部下の主体性を引き出し、自律的な成長を促すために

部下が自ら考え、行動する「主体性」を引き出すことは、育成担当者の重要な課題です。指示待ちや受け身の姿勢から脱却してもらうため、上司の適切な関与が鍵となります。
行動経済学の「EAST」フレームワークを活用
行動経済学の「EAST」フレームワークを活用し、部下の主体性発揮を促すポイントは以下の通りです。
- E (Easy): 行動のハードルを下げましょう。新入社員配属時には、必要な情報やマニュアルが整備されているか確認し、自力で考え行動できる土台作りをしましょう。育成計画をしっかり立てることも重要です。
- A (Attractive): 業務の目的意識を持たせましょう。部下が「何のためにやるのか」を理解すれば、自ら考え動くようになります。業務をキャリアの視点から捉えさせ、部下のこれまでの仕事ぶりを振り返り、強みや課題を洗い出し、今後どう活かすか、何を克服してほしいかを具体的に伝えましょう。
- S (Social): 周囲からの期待を明確に伝えましょう。質の高いフィードバックを効果的に行い、「褒める」「叱る」を徹底することで、部下は期待に応えようと行動します。
- T (Timely): 適切なタイミングで介入しましょう。上司の考えを押し付けたり、部下に任せるべき仕事を自ら行ったりする「介入しすぎ」も、部下が何をしているか分からない、何に悩んでいるか分からないといった「介入しなさすぎ」も、部下の成長を妨げます。部下のレベルに合わせてきめ細かく関与し、自律的な成長を促せるでしょう。
これらの視点を取り入れることで、部下の考える力、決断力、行動力を高めることができます。
【公開講座】行動経済学を活用した部下指導研修~部下の主体性を引き出す4つのポイント
行動経済学の知見を活かし、部下の主体性や自律的な行動を引き出すための方法を習得します。行動経済学のEASTのフレームワークにしたがって、部下の主体性発揮を促すポイントを学びます。
影響力を高め、仕事を前に進めるコミュニケーション術

ビジネスにおいて多様なキーパーソンを動かし、仕事を円滑に進めるには、効果的なコミュニケーションスキルが不可欠です。
他部署に協力してもらいたい場面や、交渉の際に主導権を握りたいといった場合に役立ちます。自分の望む方向に相手を導くための4つのセオリーを習得しましょう。
実践すべき4つのコミュニケーションセオリー
実践すべきコミュニケーションのセオリーは以下の通りです。
- ゴールの明確化: コミュニケーションを始める前に、自分が何を実現したいのか、そのゴールをはっきりとさせることが重要です。ゴールへの強い思いが突破力となり、相手とゴールを共有できれば単なる折衝が協力的な「協業」へ変化するでしょう。
- 洞察力: 相手が何に関心を持っているか、何を求めているかを常にアンテナを向けて探りましょう。相手の関心事を起点に話を展開することで、あなたの話に耳を傾けてくれます。また、相手が慣れている「型」や「間」を意識的に使うことも有効です。
- 先手必勝: コミュニケーションの主導権を握るには、常に一歩先を行く意識が大切です。先に「面倒」を引き受ける姿勢は相手の信頼を呼び、あなたがゲームメーカーとなれます。挨拶一つも率先して行うことで、好印象を与え、後の展開を有利に進められるでしょう。
- 情報の制御: 相手に望ましい回答を導き出すため、提示する情報を意図的にコントロールすることも有効な手段です。意思決定に必要な情報をタイミングよく伝えることで、相手はあなたが望む結論へと自ら行き着くように導かれます。ただし、不誠実な情報制御は必ず見破られます。
これらのセオリーを意識し、実践することで、あなたの仕事における実行力と推進力は大きく向上するはずです。
【公開講座】人を動かすコミュニケーション研修~キーパーソンへ働きかける編
ビジネスにおけるコミュニケーションは、自分が望ましいと思う方向に相手を導き、動いてもらうための手段といえます。他部署や関係者を巻き込み、円滑に業務を推進するためのコミュニケーションスキルを学びます。社内外の協力を引き出し、業務をスムーズに進めたいリーダー層に最適な研修です。
シニア人材の経験・知見を組織の財産として活かす関わり方

労働力確保のため、シニア層の活躍がますます求められる現代において、彼らの豊富な経験や知見を組織の財産として最大限に活かすことは管理職の重要な役割です。
しかし、年長者や元上司であったシニア社員とのコミュニケーションに難しさを感じることもあるかもしれません。
シニア人材との協働を促す3つのポイント
- シニア社員の状況を理解しましょう。
彼らが直面するキャリアトランジション、例えば役割の喪失感や体力、健康の問題、スキルアップデートの必要性、金銭面の懸念などを事前に把握することが大切です。彼らの抱える課題を理解することで、寄り添ったコミュニケーションが可能になります。 - 日常のコミュニケーションを見直しましょう。
管理職が陥りがちな「遠慮しすぎる」「上から目線になる」「接触を避ける」といった傾向に注意し、「頼る」「教えてもらう」という謙虚な姿勢で接し、信頼を得ることが重要です。傾聴の姿勢を示し、I(アイ)メッセージやアサーティブコミュニケーションを活用して、言いにくいことも率直かつ丁寧に伝える練習をしましょう。 - 効果的な1対1面談を実施しましょう。
面談の目的は、シニア社員に「新たな役割」を受け入れてもらうことです。マニュアル作成、業務改善、特命ミッションなど、彼らの経験が活かせる緊急ではないが重要な仕事を具体的に提案できるよう準備しましょう。面談では、部署の現状や期待する役割、具体的な業務内容を明確に伝え、相手の考えや希望、制約条件を丁寧に質問しましょう。共通の思い出で場を和ませる工夫も有効です。
シニア社員の活躍は組織の成長戦略に直結します。管理職が率先して、彼らが協働を楽しみ、組織に貢献できる環境を作り出すことが求められています。
【公開講座】管理職向けコミュニケーション研修~シニア人材と良好な関係を築く編
シニア社員の経験や知見を最大限に引き出し、組織に貢献してもらうための関わり方を習得します。世代間のギャップを埋め、円滑なチーム運営を目指す管理職におすすめです。
まとめ:人を動かす力を強化するための実践的アプローチ
部下の主体性を引き出すためには、行動のハードルを下げ、目的意識を持たせ、周囲の期待を伝え、適切なタイミングで介入する「EAST」のフレームワークが有効です。また、仕事を円滑に進めるためには、ゴールを明確にし、相手を洞察し、先手を取り、情報を制御するといった「人を動かすコミュニケーションのセオリー」を実践することが重要です。
さらに、シニア人材の豊富な経験や知見を組織の財産として活かすためには、彼らが直面する課題を理解し、謙虚な姿勢で日常的にコミュニケーションを取り、新たな役割を受け入れてもらうための効果的な面談を実施することが求められます。
これらの実践的なアプローチは、日々の業務における対人関係をより強固なものにし、組織としての実行力と推進力を高める助けとなるでしょう。これらのヒントが、皆さまのマネジメントスタイルをさらに豊かにする一助となれば幸いです。
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