営業のお悩みTOP10~営業課題からあぶり出す、成果が伸びない原因と組織が取るべき打ち手

営業担当者は、自社の売上を直接的に担う「事業の最前線」に立つ存在です。顧客ニーズの多様化、購買プロセスのデジタル化、オンライン商談の定着など、ここ数年で営業を取り巻く環境は大きく変化しました。
情報収集・ヒアリング・提案・クロージング・アフターフォローと多岐にわたる業務をこなしながら、目標達成へのプレッシャーと向き合う日々の中で、「頑張っているのに成果につながらない」「何を改善すればよいか分からない」と一人で抱え込んでしまう営業担当者は少なくありません。ある意味では、個人の努力だけでは解決しきれない構造的な課題を抱えやすい職種ともいえます。
本コラムでは、当社が営業現場の受講者やクライアントから伺ってきた声をもとに整理した「営業担当者が抱えるリアルなお悩みTOP10」をご紹介するとともに、組織としてどのように向き合うべきかを考えます。
営業のお悩みTOP10
1.事前に調べた情報を営業に活かしきれない
商談前に企業情報や業界動向を調べているものの、それを会話や提案の中でうまく使いこなせていないという声が多く見られます。情報が「知識」で止まっており、顧客への問いかけや仮説提案に転換しきれていないことが課題です。集めた情報をもとに相手の課題を仮説として整理する一手間で、商談の質は大きく変わります。
2.ヒアリングはしているが、課題の深掘りができない
顧客の話を聞く意識は浸透している一方で、表面的なニーズの把握にとどまり、本質的な課題や背景まで踏み込めていないケースが見受けられます。質問の切り口や深め方に課題があり、顧客自身も気づいていない真因にたどり着けていない状態です。「なぜ」を重ねて事実・影響・背景を引き出す質問の型が、現場には不足しています。
3.ヒアリング内容を提案にうまくつなげられない
顧客から得た情報をもとに提案を行っているものの、「なぜその提案なのか」の一貫性が弱く、説得力に欠ける場面があるという声が見られます。情報と提案が点で存在しており、ストーリーとしてつながっていないことが要因です。ヒアリングで得た課題から提案までを一本の物語として組み立てる力が、受注の結果に大きな差を生みます。
4.専門知識に自信がなく、質問に答えきれない
顧客からの専門的な質問に対して即答できない、あるいは自信を持って説明できないといった不安が挙がっています。知識量だけでなく、分かりやすく伝える力も含めた強化が必要です。とりわけ若手や他部署からの配置転換者に共通して見られる悩みであり、そのままにしておくと、顧客との信頼関係が築きにくくなります。
5.提案に自信が持てず、押し切れない
提案内容に確信を持てないため、顧客の反応に左右されやすく、最終的な意思決定を後押しできないという課題です。根拠や価値を自分の言葉で言語化しきれていないことが背景にあり、クロージング場面で踏み込めません。確信を持って語れない提案は、顧客にも伝わってしまいます。
6.価格で比較されると差別化が難しい
最終的に価格競争になった際に、自社の強みを十分に伝えきれず、受注に至らないケースが見られます。機能や条件ではなく、導入する意味・価値の訴求が弱い点が影響しています。
何を提供するかではなく、導入後に顧客の事業がどう変わるかを語れるかどうかが、価格勝負からの脱却のポイントです。
7.顧客に合わせた対応が難しい
相手のタイプや状況に応じて柔軟に対応しようとする意識はあるものの、具体的にどのように調整すべきか迷う場面があるという声が挙がっています。経験則に依存している部分が大きく、再現性のあるスキルになっていない状態です。タイプ別の対応パターンを言語化することで、新人でも一定水準の対応ができるようになります。
8.業務量が多く、営業活動の時間が確保できない
見積作成や資料準備などの業務に時間を取られ、顧客との接点づくりや商談準備に十分な時間を割けないという課題です。個人の工夫だけでは解決しにくい、組織としての構造的な問題でもあります。資料作成の効率化や役割分担の見直しなど、仕組みでの解決が求められます。
9.準備や対応が属人化しており、再現性が低い
うまくいった営業の進め方が個人の中にとどまり、チーム全体で共有・再現できていない状態が見受けられます。
その結果、成果にばらつきが生じやすく、エースの離脱が組織全体の業績に直結するリスクを抱えることにもなります。営業プロセスを共通言語化し、組織知に変換する仕組みが不可欠です。
10.何を改善すればよいかが分かりにくい
日々の業務の中で課題は感じているものの、それをどのように改善すればよいか、具体的な打ち手が見えにくいという声も挙がっています。振り返りや言語化の機会が不足していることが要因と考えられます。受注・失注を構造的に振り返る場を設けるだけでも、改善の糸口は見えてきます。
組織として適切な支援を行う
こうした営業担当者の悩みを放置すると、受注率の低下や成果の属人化、さらにはモチベーション低下による早期離職につながる可能性があります。営業担当者が一人で解決できる課題には限りがあります。だからこそ、営業担当者が成果を出し続け、プロフェッショナルとして成長していくための適切な支援を組織として行うことが重要です。
まずは、上司や営業マネージャーが定期的に同行や1対1面談を通じて悩みを可視化することが第一歩です。その上で、課題に応じた研修やアセスメントを提供し、個人スキルの底上げと、営業プロセスの共通言語化・仕組み化を並行して進めていくことが求められます。
| お悩み | 実際の声 | インソースからのご提案 |
|---|---|---|
| 1.事前に調べた情報を営業に活かしきれない | ・調べた情報を仮説提案に変換できない ・知識はあるが商談で使いこなせない ・事前準備の質が成果に直結しない |
・(若手向け)営業基礎研修~ビジネスにつなげる情報活用力強化編 ・営業向けデータ活用研修~データドリブンセールスの実現に向けて |
| 2.ヒアリングはしているが、課題の深掘りができない | ・表面的なニーズ把握で終わる ・質問の切り口が単調になる ・本質的な課題まで踏み込めない |
・<営業レベルアップシリーズ>ヒアリング力向上研修~質問力を高め、顧客の本質的なニーズに迫る ・営業向けSPIN話法実践研修~4つの質問でヒアリング力を向上させる(半日間) |
| 3.ヒアリング内容を提案にうまくつなげられない | ・「なぜその提案なのか」が弱い ・情報と提案がストーリーにならない ・提案の一貫性に欠ける |
・<営業レベルアップシリーズ>ソリューション提案研修~高付加価値の提案で競合との差別化を図る ・顧客の課題解決研修~顧客の抱える「非・不・未」を見つけ、ソリューションを提示する |
| 4.専門知識に自信がなく、質問に答えきれない | ・専門用語を分かりやすく説明できない ・即答できず信頼を損ねる ・自社サービスを語りきれない |
・営業向けロジカルシンキング研修~論理性を担保し納得感のある説明をする(1日間) ・コンサルティング営業育成プラン~顧客の相談相手になる(10日間) |
| 5.提案に自信が持てず、押し切れない | ・クロージングで押し切れない ・顧客の反応に左右されやすい ・最後の一押しができない |
・<営業レベルアップシリーズ>クロージング研修~成約率を上げるための引き出しを増やす ・<熱意と覚悟のマインドセット>お客さまの心を動かす熱血営業研修 |
| 6.価格で比較されると差別化が難しい | ・最終的に価格競争になる ・「導入する意味」が伝わらない ・自社の強みが訴求しきれない |
・営業トークブラッシュアップ研修~行動経済学を活用し、お客さまを動かす ・交渉力向上研修~ネゴシエーションスキルを上達させる |
| 7.顧客に合わせた対応が難しい | ・相手のタイプ別の対応が分からない ・経験則に頼りがち ・再現性のあるスキルになっていない |
・<営業レベルアップシリーズ>リレーション強化研修~顧客に寄り添い、担当としての信頼を獲得する ・雑談力向上研修(1日間) |
| 8.業務量が多く、営業活動の時間が確保できない | ・見積作成や資料準備に追われる ・商談準備の時間がない ・顧客接点づくりに割く時間がない |
・営業向け生成AI活用研修~提案書作成・Excel作業を効率化する(半日間) ・タイムマネジメント研修~マルチタスク術で実現する仕事の生産性向上 |
| 9.準備や対応が属人化しており、再現性が低い | ・エースのノウハウが共有されない ・成果にばらつきが大きい ・チームでの再現性が低い |
・営業マネージャー研修~営業プロセスと部下を管理し、チームで目標数値を達成する ・成果を上げる営業ルール作りワークショップ(半日間) |
| 10.何を改善すればよいかが分かりにくい | ・課題は感じるが打ち手が見えない ・振り返りの機会がない ・自社の弱みを言語化できない |
・営業スキルアセスメント~「営業力」を分解して可視化し、教育効果を高める ・営業力レベルアップ研修~成果を出すための原理・原則 |
営業研修
営業担当者のさらなるステップアップを支援する研修プログラムをご用意しています。インソースでは「個人の営業力」と「組織の営業力」の両輪で成果につなげる考え方を掲げ、プロセス別の課題に応じた多様なラインナップを揃えています。
営業力強化は、組織にとって永続的なテーマです。インソースの営業研修は、マーケティング力、ヒアリング力、提案力、プレゼンテーション力、クロージング力など、営業プロセスを分解したうえで、課題に合わせてピンポイントで強化する設計となっています。包括的にあれもこれも学ぶよりも、一つの武器を磨くほうが現場での成果として表れやすいという考え方に基づき、個社の営業課題に寄り添ったご提案をいたします。



