煩雑な社外研修の運営業務を効率化する方法～ＬＭＳとＢＰＯで申込からフォローまで自動化

社外の希望者を対象とした研修では、申込受付や参加者対応、当日の運営まで多くの業務が発生します。

特に申込者が不特定多数の場合、情報管理や対応の煩雑さから、運営負担が大きくなりがちです。そこで注目されているのが、ＬＭＳ（学習管理システム）を活用した申込・参加者情報の一元管理と、ＢＰＯ（業務委託）による研修運営のアウトソーシングです。

本記事では、社外向け研修を効率よく、かつ高品質に運営するための仕組みと、その導入メリットについて解説します。

社外研修はなぜ手間がかかるのか～担当者が直面する５つの課題

自社社員向けの研修と異なり、社外の希望者を対象とした公開型研修では、事前準備から当日の運営、受講後のフォローまで、さらに複雑な対応が求められます。特に以下のような課題がよく見られます。

申込者が企業ごとに異なり、情報の整理・確認に時間がかかる
受講案内やリマインドなどの連絡業務が煩雑
当日の受付や資料配布、研修後のアンケート集計に人手が必要
対面研修では会場手配や設営に時間がかかる
オンライン研修では機材・配信の専門知識が求められる

こうした状況下で、限られた人数の担当者だけで高品質な研修を運営することは現実的に困難です。

メール・Excel管理を卒業～ＬＭＳで申込・参加者情報を完全一元化

ＬＭＳ（Learning Management System）は、学習の進捗や履歴を管理するシステムとして普及していますが、社外研修の申込管理にも非常に有効です。ＬＭＳを活用すれば、以下のような申込管理が可能になります。

Web上で研修内容を公開し、申込フォームから受講者に申し込んでもらう
受講者情報をリアルタイムでデータベースに登録
受講確認メール、リマインドメールの自動配信
キャンセル対応、日程変更申請の自動受付
研修後アンケートや修了証の送付
受講履歴の蓄積とアンケートの出力

こうした機能により、申込から当日の参加確認、受講後の証明書発行まで担当者の手を煩わせることなく一元管理が可能になります。これにより人的なミスや連絡漏れのリスクも大幅に低減されます。

担当者は企画に集中、運営はＢＰＯに任せる～省力化と品質を両立

ＬＭＳによって申込管理が効率化されても、研修当日の対応や準備作業は依然として多くの手間がかかります。ここで有効なのが、ＢＰＯ（Business Process Outsourcing）の活用です。研修運営については、主に以下の業務があります。

会場手配、設営、備品準備（対面研修）
配信環境の構築、接続テスト、操作支援（オンライン研修）
当日の受付、司会・進行サポート
講師対応、資料印刷・送付
アンケート集計、受講者レポートの作成
録画対応、アーカイブ視聴の設定
受講者からの問い合わせ対応やトラブル対応

また近年は、遠方の参加者や忙しいビジネスパーソンにも対応するため、オンライン研修の需要が急速に拡大しています。ZoomやMicrosoft Teamsなどのオンライン研修で、下記のような対応が必要になります。

配信マニュアル作成
参加者への接続案内送付
リハーサルの実施と講師サポート
当日の入退室管理、チャット対応
録画・アーカイブ設定と視聴案内

人手不足時代の答えは仕組み～ＬＭＳとＢＰＯの融合で解決

社外向け研修は、企業や組織の信頼構築やブランド価値向上にもつながる重要な取り組みです。しかし、その運営には膨大な工数がかかり、効率的かつ正確な対応が求められます。ＬＭＳを活用することで申込や参加者管理の負担を大きく軽減し、ＢＰＯを組み合わせることで、運営そのものをプロに任せることができます。これにより、人手をかけずに高品質な研修運営が実現可能です。