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【飲食店責任者の苦悩①】アルバイトから体調不良の連絡を受けたら~衛生管理とシフト運営、どちらが優先?

飲食店を運営する中で、次のような悩みを抱えていませんか。

  • アルバイトが急に体調不良を訴えたが、代替要員がいない
  • 衛生管理を守りたいが、欠員によってその日の営業ができなくなる
  • シフト調整や代替要員探しに時間がかかり、現場が混乱する

本記事では、衛生管理リスクと現場運営リスクの両立方法を具体的に示します。判断のステップ、代替対応策、組織文化の作り方まで網羅し、読了後には「現場で実践できるアクション」が明確になります。

衛生管理が最優先~体調不良者を出勤させるリスクはとてつもなく大きい

体調不良の従業員が与える店舗への影響~営業停止、風評被害、法的責任

風邪や発熱、下痢、嘔吐などの症状がある従業員が調理や接客をすると、食中毒やウイルス感染のリスクが急増します。一見軽症に見えても、様々なウイルスの保菌者(キャリア)である可能性は否定できません。

【リスクの具体例】

  • 食中毒や感染症の発生
    従業員がウイルス菌を持っている状態で調理・提供を行えば、少量の菌やウイルスでも大きな被害につながるリスクがあります。
  • SNSや口コミ投稿による信用の低下
    「食中毒を起こした飲食店」として拡散されれば、信頼回復には時間とコストがかかります。
  • 労働安全衛生法・食品衛生法違反による法的責任、営業停止
    保健所調査や営業停止処分、損害賠償、客離れなどを引き起こすリスクが現実味を持ちます。

このように、衛生管理を軽視した判断は、店舗の経営継続そのものを脅かします。つまり、体調不良者が出た場合、本人を予定通りのシフトに加えた営業をする、という選択をとることはできないということです。

体調不良者を除外して営業ができないかを検討~判断の3ステップを踏む

メンバーからの連絡を受けた時点で、店舗責任者やリーダーは次のようなことを確認し、営業するか否かを判断します。

営業するか否かの3つの判断ステップ

  1. 衛生リスク:体調不良者の現在の状況(情報)
  2. 代替可能性:多能工なスタッフや予備スタッフ
  3. 現場への影響:営業時間・接客・提供スピードへの影響

リーダークラスがそろっていなくても、上記3点を基に、現場にいるメンバーで一時判断や最終判断のための根拠となるチェックリストを作っておくとよいでしょう。

【体調不良対応チェックリスト例】

  • 症状確認:発熱・下痢・嘔吐・咳・倦怠感 →陽性なら勤務停止
  • 代替要員確認:誰が出勤できるか、対応可能かをチェック
  • 営業調整:席数制限、営業時間短縮、メニュー削減など
  • 顧客対応:予約変更や説明の準備

欠勤の連絡は早ければ早いほど良い~「回復するかもしれない」を期待しない

体調不良を感じた時点で、確実に連絡を入れさせる

まずは症状確認ですが、体調不良の連絡は可能な限り早く受けることが極めて重要です。

真面目なスタッフの中には、「いま悪寒があるけれど、あと1時間休めば治るかもしれないから、ギリギリまで様子をみよう。シフトに穴が空くとみんなに迷惑をかける」と粘る方もいます。ですが、1時間後にやはり回復できなかった場合の店舗コントロールは更に難易度が上がります。

飲食店の営業はチームワークで成り立っています。シフトを構成する要員が1名減るということは、他のスタッフに負荷をかけるということ。その負荷を軽減するための対策を講じるのに時間を確保する必要があることを、全ての従業員にしっかりと伝えます。

適切な連絡方法をとることを徹底させる

営業時間が長い店舗では、2~3シフト制を組んでいるところもあります。遅番・早番を完全に分けてチーム制を敷いている場合もあるでしょう。状況は様々ですが、欠勤連絡はオペレーションを決定する店長職やリーダーに最も早く、確実に伝わる手段を定めます。アルバイト同士で「どうしよう」「代わりに行ってもらえないか」といったこまごまとした段取り調整をさせず、本人から店舗に直接電話/責任者の携帯電話などに電話/従業員グループメールへのテキスト連絡/専用アプリケーションへの入力送付、などルールづけます。

決め手となるのは、関係者に連絡がつながるまでの時間が最も短いものはどれか、確実に欠勤情報が伝わるものはどれかという観点です。

昼のピークタイムに「ひどい悪寒でこのままだと夜のシフトに入れそうにない」と思っている夜シフト勤務のスタッフがいるとします。もしかすると前日の勤務時にも何らかのウィルスに感染していたかもしれません。すると、本人が触った調理器具や食器、食材に疑わしい菌が付着している可能性があります。

「11:30~13:30の営業時間中でも体調不良の電話はしてほしい」「この時間帯ならまずはグループメールに第一報を入れ、13:30に毎日欠勤メールを確認するのですぐに電話で詳細内容をヒアリングする」などと定めます。連絡を入れるスタッフ側が迷わない、シンプルな連絡方法を提示することが、ルール定着のコツです。

現在の体調を簡潔にヒアリングする~いつから、どんな、どの程度の症状か

体調の悪い相手でも答えられるよう端的に短く、しかし十分な情報を得るよう努めます。必要な事項を、柔らかい口調で尋ねるのがポイントです。

  • いつ頃から「何かおかしい」と体調の変化に気づいたのか
    初期症状が出たのがいつか、前回の勤務中か など
  • 具体的にどのような症状が出ているのか
    悪寒のほかに、下痢・熱・腹痛・頭痛・吐き気がないか など
  • どの程度の症状か
    38℃を越える発熱か、何度も繰り返す嘔吐か、ズキズキと長時間痛んでいるか など

ヒアリングが完了したら、水分や栄養・休息をしっかりとること、(症状によって)通院をすすめます。最後に、「具合が悪いのに連絡をありがとう、こちらは気にしないで」と気遣い、次回の勤務については別途連絡を取り合うことを約束し、終話します。

決して「困るんだけど」などと冷たく威圧的な言葉や態度を表してはいけません。このような責任者であれば、スタッフは体調不良を隠して出勤し、衛生管理を脅かす存在となってしまいます。衛生管理に関わることを報告してくれるビジネスパートナーにしっかりと感謝を伝え安心を与えましょう

労務管理研修~管理職として「使用者」の立場で成果とルールの両立を目指す

本研修は、主に使用者(=経営側)の立場から労務管理を捉え、成果につながる運用の仕方について考えていただく研修です。

労務管理はマネジメントにおける中核的な要素に位置づけられ、その遂行にあたっては、法律や就業規則といったルールを遵守することが求められます。一方、管理職は部下が業務を通じて成果を上げることや、メンタル面を含めた安全性に努めることも重要です。

そこで、管理職および使用者(=経営者)としての2つの側面から、労務管理についての知識を深めていただきます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 労働時間管理に関するルールが複雑でよくわからない
  • 経営側から求められる成果と管理側から求められるルールの徹底の狭間でいつも苦労する
  • 自分が一般職だったころと状況が変わっており、何を拠り所に労務管理をすればよいか悩む

到達目標

  • 管理職に求められる労務管理の基本をひと通り理解することができる
  • 残業や休日出勤の可否の判断ができるようになる
  • メンタルを含めた職場の安全性確保が生産性向上につながることを理解する

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