営業活動は高コスト~商談1回に約2万円かかる現実を知り、業務効率化と成約率向上で成果を伸ばす

営業担当者は「売上をつくる存在」として評価されがちですが、会社から見れば大きなコストを背負っています。商談1回にかかる費用を具体的に知ることで、自分の活動がどれほどの負担になっているかを理解できます。営業パーソンにとって、自らのコストを把握することは成果を上げるための第一歩です。
この記事では、商談コストの実態を数字で示し、営業活動を効率的に進めるための視点を紹介致します。
営業担当者は会社にとって高コスト~成果と評価がすれ違う背景
営業担当者は「成果を出しているのに評価されない」と感じることがあります。その背景には、会社から見た営業活動のコスト構造があります。まずはその実態を理解することが重要です。
商談1回にかかる費用は約2万円~計算式で見る営業活動の現実
営業担当者の年収を基準に、商談1回のコストを計算すると意外な金額が見えてきます。
時間あたりの人件費を算出する
年収600万円の営業担当者の場合、社会保険料やオフィスコストを含めると、以下の計算式になります。
600万円 × 1.5 (社会保険料、オフィスコスト等)÷ 12カ月 ÷ 20日 ÷ 10時間(2時間残業を想定)= 3,750円/時間
商談1回の総コストを計算する
商談時間1時間、往復移動2時間、提案書作成2時間と仮定すると、合計5時間。これに交通費1,000円を加えると以下の通りです。
3,750円 × 5時間 + 1,000円(交通費)= 19,750円(約2万円)/訪問
数字で見ると、商談は決して軽いものではないことがわかります。
売上に必要な金額は商談コストの10倍~営業活動の厳しい現実
営業担当者のコストは売上の一部として計算されます。
売上高=売上原価+販売費(営業担当者のコスト)+一般管理費+営業利益
例えば、売上100万円の案件では、原価30万円、一般管理費50万円、利益10万円が必要です。残りの10万円が営業担当者のコストとして許容される範囲です。
売上(100万円)=売上原価(30万円)+営業担当者コスト+一般管理費(50万円)+利益(10万円)
多くの会社では、営業担当者のコストは売上げの10万円(売上げの10%)しか許されません。よって、1回の訪問で2万円のコストがかかるなら、20万円の売上げが必要になります。この構造を理解すると、営業担当者が効率を強く意識する理由が見えてきます。
まとめ~営業は自分のコストを理解することから始まる
営業担当者にとって、自らのコストを理解することは成果を上げるための第一歩です。1回の商談に約2万円の費用がかかり、売上に対しては10倍以上の成果が求められる現実を知ることで、行動の優先順位が変わります。営業活動を効率的に進めるためには、まず数字を踏まえた自己認識が欠かせません。そのうえで、成約率を高める工夫や業務の効率化を進め、常にコストを意識した行動を実践していきましょう。
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