価値観の違いを超えてチームの視点を揃える方法~ビジョン探究が生む「伝わり合う関係性」

「チームで話し合っているはずなのに、なぜか噛み合わない」「それぞれ一生謙命考えて動いているのに、全体としてはバラバラに見える」
中堅リーダーやチームを支える立場にいる方ほど、こうした違和感を抱えた経験があるのではないでしょうか。コミュニケーションの工夫や会議の進め方を見直しても、根本的な解決につながらない。その背景には、「話し方」や「やり方」以前に、チームとしての前提が揃っていないという構造的な課題があります。
本記事では、チームがまとまらない本当の理由をひも解きながら、テクニックの前に整えるべき「チームの軸」としてのビジョン探究について考えていきます。
チームがまとまらない3つの理由~すれ違いが起きる構造を理解する
「同じテーマで話しているのに噛み合わない」「良かれと思って動いても全体ではバラバラに見える」といった経験はありませんか。特に中堅リーダーは、現場を引っ張りながらもメンバーの方向性が揃わないもどかしさを抱えがちです。
人事や研修担当者からも次の声が寄せられます。
- 課題が多すぎて着手点が決められない
- チームの役割や期待値が共有されず、解釈がバラバラ
- すれ違いが多く、建設的な議論にならない
これらは一見コミュニケーションの問題に見えますが、実はビジョンが明確でないことが根本原因である場合が多くあります。方向性が共有されないまま話し合えば、同じ言葉でも意味がすれ違い、議論は前に進みません。
だからこそ必要なのは、コミュニケーションのテクニックより先のビジョン探究です。
ビジョン探究で扱うのは「やり方」ではなく「あり方」
ビジョン探究とは、「私たちは何を大事にして働くのか」「どんな価値を生みたいのか」をメンバー全員で深掘りするプロセスです。数字や期限を決める目標設定ではなく、チームが存在する意味に向き合う時間です。
リーダーが提示するビジョンではなく、対話の中からメンバー自身が引き出すビジョンであることが重要です。自分が関わって生まれたビジョンだからこそ、人は主体的に行動できます。
価値観を言語化し共有する過程は、そのまま関係性を深める対話になります。「相手が大事にしている軸」を理解することで会話の質が大きく変わり、議論しやすいチームが育ちます。
ビジョンを具体化するアプローチ:レゴ®ブロックを使った価値観の可視化
抽象的な価値観や理想像は言葉で伝えにくいものです。そこで有効なのがレゴ®ブロックを使った可視化です。「理想のチーム像をレゴで表現してください」と伝えるだけで、参加者は内面のイメージを自由に形にしていきます。
ブロックによる表現の例
- 高さのある塔を作り、「強い土台があれば揺らがないチームになる」と語る
- 小さなパーツを横に連結し、「誰が欠けても成り立たない一体感を表現したい」と示す
- さまざまな色のブロックを積み上げ、「いろいろな価値観があれど、各々受け入れまとまっているチームになりたい」と語る
可視化された作品を共有することで、普段は言語化されにくい想いや期待が鮮明になり、対話が自然と深まります。結果としてビジョンは「心から大事にしたい姿」として言語化されていきます。
ビジョンと価値観の共有が生む「伝わり合うコミュニケーション」
ビジョンと価値観が共有されると、コミュニケーションは大きく変わります。
- 議論が深まる
- 判断基準が揃う
- 優先順位が揺れない
- 意図の理解が容易になる
これはチームビルディングの効果ではなく、共通の前提で話せることよって実現しています。ビジョンが整えばすれ違いが減り、必要な対話が自発的に生まれます。
中堅リーダーが明日から始められる第一歩
最初の一歩はシンプルです。「私たちは何を大事にして働きたいと思う?」この問いがメンバーの価値観を語るきっかけになり、対話が生まれ、ビジョン探究につながります。小さな一言が、チームの観点を揃え、コミュニケーションの質を変える始まりになるのです。
チームのビジョン探究研修~レゴ®ブロックを活用してチームの未来を考える
本研修では、レゴ®ブロックを活用してチーム内の互いの価値観の理解や共有を行います。言葉や文章だけでなく、制作した作品を用いて自分の意見・価値観をより自由に表現できることが特徴です。
また、チームで作り出したい価値やその価値の実現のための目指したい姿などの明確化を行います。他の研修と比べ講義よりも、レゴ®を使って表現するワークや意見交換を多く行うため、より深い相互理解が実現します。
本研修のゴール
- お互いの理解を深め、より良い関係性を築ける
- 今後するべきこと・行動が明確になる
- 未来の自分やチームの姿のイメージが明確になり、目標が定まる
よくあるお悩み・ニーズ
- チーム内のコミュニケーションがうまくいっていない
- チームの課題が複数あり、優先順位が定まらない
- 組織におけるチームの立ち位置や目標に対して共通認識が持てていない
セットでおすすめの研修・サービス
より良いコミュニケーションのための心理的安全性構築ワークショップ
会議やプレゼンテーション、雑談など、ビジネスにおけるコミュニケーションはすべて「即興」の連続です。
その無意識的なやり取りの仕組みを、体験を通して感覚的にも理論的にも理解できるのがインプロ(即興演劇)の魅力です。(※インプロとは、即興で、言葉だけではなく身体や表情を使いながら表現し合う演劇手法です。)
本ワークショップはインプロを活用し、「相手を否定せず、受け入れ、発展させる姿勢」に焦点を当てて進行します。メンバー同士の関係性を深めて安心して発言・行動できる組織風土を育み、心理的安全性の向上を目指します。
チームと相互理解を深める自分トリセツワークショップ
各自が記入した自分の取扱説明書(トリセツシート)を使用します。トリセツシートとは、自分のこれまでの経験や趣味特技、性格、得手不得手などを記載する一覧表で、相手に対して自分自身を紹介する際の手助けとなるものです。
価値観を含め一緒に仕事をする上で予め理解してもらいたい内容を共有することで、チームメンバーの相互理解を深める、より良い仕事をしていくためのチームづくりを考えます。トリセツシートを使用することで、詳細な自己開示が可能になることが、本研修の特徴です。
モチベーションの源発見研修~過去の経験から自分の価値観を探る
「自分はどのようなことに喜びややりがいを感じるのか」について、過去の経験を整理し顕在化していただくワークショップです。
講師はファシリテーターとして立ち回り、受講者さま同士のディスカッションにより、自身の価値観や大切にしていることに気づいていただくよう促します。
具体的には、「人とのかかわり」という観点から、他人から言われてモチベーションが上がった言葉や嬉しかったほめ言葉を棚卸し、自分の「モチベーションの源」がONになるためのキーワードや言葉の傾向性を分析します。その結果をもとに、今後どのような言動を意識的にとっていけばよいかを明確にすることで、働く意欲の向上につなげることを目指します。








