クレーム対応は「声」で決まる~担当者が使うべき「怒りを止める一言」と話し方の実践術

クレーム対応では、担当者の声の出し方や話し方が相手の受け止め方を大きく左右します。
丁寧な言葉を使っていても、声のトーンや速度が適切でなければ、相手に冷たく感じられることがあります。怒りが強い場面ほど、担当者の声が相手の感情を落ち着かせる鍵になります。
本コラムでは、担当者が現場で実践しやすい「怒りを止める一言」の使い方と、誤解されない話し方のポイントを整理し、クレーム対応の質を高めるための具体的な方法をまとめます。
声の出し方ひとつで印象が変わる~担当者が押さえるべき基本
クレーム対応では、言葉そのものよりも「どう話すか」が相手の感情に影響します。担当者が落ち着いて応対するためには、声の大きさや速度、抑揚を意識することが欠かせません。
聞き取りやすい声で話す
相手が聞き取りやすい声の大きさで話すことは、クレーム対応の基本です。声が小さすぎると不信感を与え、大きすぎると圧迫感につながります。開口や滑舌を意識し、はっきりとした声で話すと、相手が安心しやすくなります。
一定の速度で話す
怒りが強い相手は早口になりやすく、担当者もつられて速度が上がることがあります。しかし、担当者が一定のペースを保つことで、相手の気持ちが落ち着きやすくなります。1分間に200字程度を目安に、落ち着いた速度で話すと聞き取りやすくなります。
語尾やトーンの癖に注意する
語尾が強くなったり、トーンが乱れたりすると、相手に不快感を与えることがあります。担当者は、自分の話し方の癖を把握し、必要に応じて改善することが求められます。録音して聞き返すなど、自分の声を客観的に確認する方法も有効です。
「怒りを止める一言」が相手の気持ちを和らげる理由
クレーム対応では、相手の気持ちを受け止める姿勢を示すことが重要です。ここで役立つのが、相手の怒りを和らげる「怒りを止める一言」です。
相手の状況に寄り添う言葉が信頼を生む
事実を伝える前に、相手の気持ちを受け止める言葉を添えることで、怒りが和らぎやすくなります。「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」のように、相手の状況を踏まえた言葉を使うと、安心感を与えられます。
「怒りを止める一言」例
- 「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」
- 「そのようなお気持ちになられたこと、もっともだと感じております」
- 「まずは状況を正確に把握させていただきたく存じます」
- 「お困りのところ、お時間を割いてお話しいただきありがとうございます」
- 「ご不安に感じておられる点について、事実を整理したうえでご案内いたします」
緩衝材の言葉が対話の土台になる
相手は、自分の気持ちを理解してもらえたと感じると、話を聞く姿勢を取りやすくなります。緩衝材の言葉は、担当者が相手を尊重していることを示すための重要な要素です。怒りが強い場面ほど、最初の一言がその後の展開を左右します。
こちらの説明を伝えるための「小さなジャブ」の使い方
クレーム対応では、相手の話を聞くだけでなく、担当者側の説明も必要です。ただし、一度に多くを伝えると相手の反発を招くことがあります。ここでは、少しずつ伝えるための工夫を整理します。
小さく区切って伝える
相手が受け止めやすいように、説明は小さく区切って伝えることが効果的です。明確に確認できた事実から順に伝えることで、相手の混乱を防ぎやすくなります。
推測や伝聞は後から伝える
推測や伝聞の情報を先に伝えると、相手の不信感を招く可能性があります。まずは確実な事実から伝え、必要に応じて補足を加える流れを意識すると、相手が納得しやすくなります。
まとめ~担当者の声がクレーム対応の質を高める
クレーム対応では、声の出し方や話し方が相手の感情に大きく影響します。丁寧な言葉を使い、聞き取りやすい声で話し、相手の気持ちを受け止める姿勢を示すことで、担当者は信頼を得やすくなります。「怒りを止める一言」や小さく区切った説明を活用し、相手が落ち着いて話せる環境を整えることが大切です。今日からできる工夫を積み重ね、クレーム対応の質を高めていきましょう。
クレーム電話対応研修~見えない相手との対応テクニックを学ぶ
本研修では、クレーム電話に対する基本的なスキルを習得します。
「相手の顔が見えない」「こちらの気持ちが伝わりづらい」などの電話特有の難しさを踏まえ、対応の4つの基本手順である「①当事者意識を持つ、②お客さまの心情理解、③問題・要望の確認と提案、④関係部署との連携」を学びます。
基本的なスキルを学んだ後は、よくある事例をもとに、お客様役・対応者役に分かれてロールプレイングを数回繰り返します。評価シートを使用し、自身の対応についてフィードバックをもらいながら繰り返すことで、対応スキルの向上を図ります。
本研修のゴール
- 電話特有の難しさを知る
- クレーム対応の基本手順を身につけることによって、自信をもって対応できるようになる
- 具体的なケースを通して、研修内で学んだことが実践できるようになる
- 電話でのクレーム対応の経験があまりないので、基礎を身につけたい
- 感情的になっている相手の適切な対応方法や話し方のポイントを学びたい
- 2次クレームを引き起こさないような、落ち着いた対応の方法を知りたい
セットでおすすめの研修・サービス
クレーム対応研修~苦情対応の正しい手順を学ぶ
本研修では、クレーム1次対応のスキルを習得します。まず、CSマインドや当事者意識など、クレーム対応に必要な心構えを学びます。次にクレームを背景から聴く手法を学ぶことで、お客さまの怒りを鎮めることができます。
最後に、ご要望を的確に訊き、寄り添った代替案・解決策を伝えることで、相手の納得を引き出し、クレームを収束させます。多くのロールプレイングを行うことで、明日から現場で使える実践力を高めます。
コメント作成力強化研修~お客様との会話を正しく記録する力向上編
業務の効率化を支える情報共有や情報伝達のために必要な「コメント(記録)」の書き方を習得する研修です。
受講者の方々それぞれの組織の観点で「コメント」はいかにあるべきかを改めて考え、一般的に分かりやすい「コメント」(=文書)の書き方について理解を深めます。さらに、指導育成担当者はオペレーターのコメント作成力を向上させる指導力を養います。
分かりやすい説明の仕方研修~言いたいことを簡潔に伝える
分かりやすい話し方には、型があります。分かりやすくなる構造を理解すれば、誰でも「言いたいことを簡潔に、相手に分かりやすく説明する」ことができます。
そのため、本研修ではまず論理的思考を鍛え、話す内容を整理できるようになっていただきます。また、話の構造を視覚化することにより、「分かりにくい話」と「分かりやすい話」の違いを理解していただきます。学んだスキルをワークで実践しながら、説明力を高めていただけます。






