26卒新人を腐らせない!「自分だけは/バレなければOK」の現場環境を一掃するために今動こう
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「自由な雰囲気で風通しのよい職場」は誰もが望むものですが、その解釈は人によって大きく異なります。言い換えると、家のように自分勝手に行動できる、友達のような相手と気楽に働いて稼げる職場をイメージしている方が一定数いらっしゃるようです。
関連して、「服務規程違反とまでは言えないが、新卒メンバーの言動に驚いた」というお話が、弊社のお客さまからも徐々に聞かれるようになりました。きっと先輩社員の皆さんに心を開いて、猫を被っていたのを徐々に解いてきた頃なのでしょう。
本コラムでは、これらをあわせ、2026年の新入社員を社会人然とさせるためのヒントと対策をお伝えします。
こんなことも言わないといけないの?~はい、言わないといけません
例えば次のような事態が皆さまの職場でも起こっていませんか。
- 始業ギリギリに自席に到着
(新人)今日も勤務開始時間にギリギリ間に合った。さあコーヒーを淹れに給湯室へ
(先輩)勤務開始時間=成果を出し始める時間だよ?なんでいきなり休憩してるの? - 社内会議やお客さまとのオンライン商談中にお菓子を食べ始める
(新人)朝食を抜いたからお腹が空いて...。話もちゃんと聞けてるし問題ないよね?
(先輩)失礼この上ない、片手間に聞いているということを相手に知らせるようなもの! - ゴールデンウイークに公休含め2週間の海外旅行をすでに企画している
(新人)入社前から決めていたこと。出勤せよというならキャンセル料を会社が払ってほしい
(先輩)有給休暇は半年後に付与って説明したよね?祝日以外の平日分はふつうに欠勤扱い。休んでる間の君の担当業務は誰にやらせるつもりなの? - ○○プロジェクトの担当になったことをSNSに投稿
(新人)気合入れて頑張るぞ!という意思表示。友人も「すごいじゃん」と拡散してくれた
(先輩)未公開情報だって言っただろ!新人にも勉強させてくださいってこちらからお願いしてたのに、先方から「あの話はなかったことに」って連絡があって倒れそう...
1番目や2番目は問題ないという職場でも、3つ目からはどうでしょう?特に人事部の皆さん、「こんなことも注意しないといけないのか」とがっかりしている暇はありません。
決して悪意があるわけではなく、単純に「社会人としてのリスク」や「行動の背景にある責任」を、まだ具体的にイメージできていないのです。「すべてを教え、言語化して伝えることが、現代の新人教育のスタンダードである」と、受け入れ側がマインドセットを切り替える必要があります。
働く意識に大きなギャップがあることをふまえた、歩み寄り(教育やディスカッション)が必要です。多様な価値観を持つ人材が共存するための「必要な投資」であると、組織全体で腹をくくる時代が来ているのかもしれません。
それまでの一般常識とは一線を画す常識で育った学生時代
サービスの消費者から提供者へと立場が大きく変化することのカルチャーショックを受け入れ、自分の中に落とし込むのには、いつの時代も相応の時間がかかるというのは、前提として理解していただきたいものですが、加えて、2026年の新卒者は、デジタルネイティブ世代で、加えて学卒であれば多感な高校2年~大学2年生ごろはコロナ禍のただ中にありました。
学びや友人同士の交流の方法としてオンラインコミュニケーションがあまりにも実生活に馴染み、居心地の良い自室から苦労してオフラインの現場に出勤することが他の世代以上に大変です。そもそも出社しなくてもいいなら、朝早く起きて準備することも辛い通勤も、きちんと見えるだけの自分好みでない服なども不要です。
ハッシュタグ会社名=承認欲求の現れ? 仲間意識の醸成、良かれと思っての行動
いわゆるSNS炎上の過ちをしてしまった学生の多くは、「こんな大ごとになるなんて思ってもみなかった」「少しふざけただけなのに」といいます。学生時代から使い慣れたアカウントは身近な仲間と繋がるための「クローズドな場」という感覚が強く、社会的な影響力への想像力が及びにくい側面があります。
ではなぜ、わざわざ「#会社名」のタグ付け投稿をしてしまうのでしょうか?
- 自身がこの組織に所属していることを自慢したい
- 所属している組織の広報活動に自分も協力したい
- 自分が良いと思ったことを、広く世界に広めたい
といった、組織への愛着や貢献を認められたい素直な欲求が隠れているように思われます。
しかし、自分なりのラベリングが、多様な価値観を持つ外部の目に晒された際にどう解釈されるか。そのリスクを実感を伴って予測することは、経験の浅い時期には決して容易ではありません。誤ったSNS投稿がどれだけの人に影響を及ぼすか、長年の信用を簡単に消し去るものと伝えること、正しい認識と行動を定着させることは、もはや業務スキルの習得以上に優先すべき、組織として優先度の高いテーマと言えるでしょう。
「注意されない=OK」という認識を前提とした、明確なフィードバック
組織にとって常識的でないふるまいは即時改めるよう、理由もあわせてはっきりと伝えるべきです。最初が肝心です。「素直に」受け止めた結果、「注意されないことは、組織から容認されている」と短絡的に認識されてしまう危険性があります。
「行間や状況を読んで自分で判断してほしい」と責任を新人側に押しつけてはいけません。「その行動はよくない」「○○してくれて助かった」と、NGなこととOKなことのケースを都度挙げていくべきです。また、本人が事例を分類し、体系立ててつなげていくためには、「なぜならば(理由)」の提示が欠かせません。
新人ばかりが悪いのか?~受入れ先の「自分だけ・バレなければOK」環境が個人の誠実さを歪めていく
また、誠に失礼ながら「最近の新人のレベルが低い」としきりにおっしゃる人事ご担当者さまには、念のため、
- 彼ら彼女らを受け入れる先輩方の中に、その行動を助長するふるまいをする方はいらっしゃいませんよね?
- 諫めたら傷つくかもと指摘をしない先輩方が多いと、現場で新人がもっと早く腐ってしまう可能性が高まりますがいかがでしょうか?
と併せてうかがうようにしています。
するとどうでしょう。「あ...いやまあ、そうですねぇ...」と急に歯切れが悪くなったり、「そこも頭が痛い問題なんですよ!」とさらにヒートアップしたりします。大人の言う「最近の若者」は、あまり信用のおけるものではないことがわかります。
新人を「社会人」へと育てる、組織全体の誠実さ
新人は、先輩から学ぶため周囲を観察しています。もし先輩方が勤務時間中に不必要な離席を繰り返したり、自分に甘く他人に厳しい「ダブルスタンダード」な振る舞いをしていれば、高い志をもってキラキラの瞳で配属された新人ががっかりする、あるいは「自分も楽をして得をしよう」という思考に流されてしまいます。
また、「ハラスメントと言われるのが怖い」と指摘を避けることも問題です。ネガティブフィードバックも、ポイントを押さえればハラスメントととられる可能性は格段に低くなります。ことなかれ主義に陥るのではなく、相手の成長を願って適切に叱り、周囲のメンバーも適切にフォローアップすればよいのです。
新人教育は担当者だけでなく、チーム全体で行うもの。当社が長年このメッセージを訴え続けているのは、無関心なメンバーが新人とチームを潰す最大の要因となるからです。
人はいつも楽な方向に流されるもの。早い段階で課題を明らかにする
これから先も、きっとたくさんの新人の行動が取りざたされることでしょう。でもそのたびに、問題行動を起こした階層だけに対策を講じるのでは十分とはいえません。露呈してしまったものは仕方がないのだから、組織全体の弱さを前向きに認め、一つの事例の後ろにまだ潜んでいるヒヤリハットな状況を速やかにつまびらかにする勇気や真摯さを持つことが、組織への信頼を取り戻すことにつながります。
人はいつも楽をしたい生き物ですから、不正や不祥事を食い止めるには工夫が必要だと肝に銘じておきましょう。組織全体の乱れた風紀を正し、決まりごとを周知徹底することができるのは、人事部門の皆様だけです。2026年卒の新入社員・職員が「善く」育つ環境づくりに心を砕いていただきたいと思います。
(新入社員・新社会人向け)モラル&コンプライアンス研修~不祥事・情報漏えいと組織への損害
入社早々に触れる機会がある個人情報やSNSを中心に、社会人にとって必要なコンプライアンス意識を学ぶ研修です。
社会で働くためにはルールを守るだけでなく、モラルの意識が必要です。モラルとはそもそも何なのか、自分の行動によってどんな影響があり、何がコンプライアンス違反につながるのかを身近な事例から学びます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 新社会人になったタイミングでコンプライアンス意識を高めておきたい
- 自分の行動が影響する範囲や学生時代との違いを知ってほしい
- 個人情報やSNSの使い方で気をつけるべきことを学ばせたい
本研修の目標
- モラルとは何かを理解する
- 何がコンプライアンス違反となるかを理解する
- SNS活用や個人情報取り扱いの危険性を知る
- 社会人としての自覚を新たにする
セットでおすすめの研修・サービス
インテグリティ研修~理想のビジネスパーソンのあり方・言動(半日間)
ビジネスの文脈におけるインテグリティとは、モラルが高く欠点が無い理想の「個」と、理想の組織を作るために貢献する意識・行動のことを指します。
インテグリティは理想論で、そのすべてを実践できることは難しいですが、インテグリティの全体像について理解を深め、自己分析で課題を把握するとともに、自らモラルを高めるために必要な行動を理解します。
管理職向けフィードバック向上研修~インシビリティに注意し、効果的なフィードバックを行う労務管理・ハラスメント防止・メンタルヘルス
管理職に求められる「模範としての振る舞い」と「部下への効果的なフィードバック」に焦点を当てた実践型プログラムです。
インクルーシブ・リーダーシップ、シビリティ(礼儀・敬意ある行動)、アンコンシャス・バイアスへの理解を深めるとともに、評価や指導に潜む偏見・認知の歪みに気づき、部下の成長を促すコミュニケーション力を高めます。
人事評価丸ごとお任せプラン~人事部門サポートパッケージ
今の時代に貴組織が真に求める人材の姿を再定義しましょう。人材要件に即した適切な評価項目へとブラッシュアップし、評価制度を確実に運用させる仕組み(システム)と連動させます。生まれ変わった人事制度を使いこなし、事業の維持拡大と従業員成長を図るための教育体系の構築までを一貫して支援します。






