もし、あなたが管理職ならどのように「判断」しますか?~管理職の判断力の鍛え方
柔軟な判断が必要な現代の管理職~的確な指示で成果を引き出す
例えば、あなたが管理職だったとして以下のようなことが職場で起こった場合、どのように判断しますか?
「育児と介護を両立するAさんは在宅中心でも高い成果を出しているが、ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)が少なく、決裁前に業務を進めることが続いている。柔軟な対応を続けるべきか、ルール遵守を求めるべきか悩んでいる。」
おそらく、ルール遵守を明確に求めるといった判断やチーム側の運用を見直す、などさまざまな判断が出てくると思いますし、どれも正解です。
管理職は事業環境や組織の方針を踏まえたさまざまな判断基準を持ち、状況に応じて柔軟に対応していくことが求められます。さらに、昨今の人手不足もあり管理職がプレイヤーとして活動するために、マネジメントの時間が制約される場合もあり、先ほどの判断も短時間で、瞬時に判断する場面もあるでしょう。
このような現状でも、管理職はメンバーへの的確な指示を通してメンバーの力を引き出し、メンバーそれぞれの成果を積み上げてチームとしての目標を達成しなければなりません。適切な判断を下すために必要なのは、「状況把握力」と「判断力」です。
判断軸が強いチームへと牽引する
では、「状況把握力」と「判断力」を鍛えるためにはどのようにすればよいのでしょうか。まずは管理職としての判断軸をしっかりと持つことです。判断軸は、業種により利益や社会のルール、リスクを優先するなどあるでしょう。しかし、何を最優先とするのかは、組織の方針を踏まえたものでないといけません。管理職の判断が組織の方針とずれたものであっては、管理職のリーダーシップにいずれ影響を及ぼすことになりかねません。
また、メンバーからの状況説明を鵜呑みにするのではなく、メンバーの説明を聞いたうえで、自身の判断軸によって判断を行います。メンバーの意見をきくことは重要ですが、判断を行う際にメンバーとの関係を考慮したり、前例踏襲したりするのでは、強いチームにはなれないのです。
次世代リーダーの育成~組織のDNAを蓄積する
前述した判断軸は、日々の指導や指示の中で、メンバーに自身の判断軸を理解させることが重要です。管理職がどのように考えて判断をしているのかを理解させることで、メンバーは管理職の判断軸を基に、この案件はどのような対応が適切なのかを自分自身で判断し、自立して仕事を進めることができるようになります。
ひいては、次世代のリーダーを育成することにもつながり、次世代のリーダーがさらに次の世代のリーダーへと判断軸を継承し、それらは組織のDNAとなっていくのです。
管理職向けシミュレーション研修~マネジメントを学び、判断力を鍛える編
管理職としてマネジメントを学び、その場で判断・決断すべき立場であるとともに、それを実現するためのさまざまなスキルについて認識していただく研修です。ケース・シミュレーションを通してリアルに考えていただくことで、管理職としてのスキルを発揮していただきます。
よくあるお悩み・ニーズ
- さまざまな場面で求められる「判断」に迷うことがある。的確に行えるようになりたい
- チームを率いて成果を上げられる組織を作るために、自分に何が足りないのかわからない
- 部下の視座を上げ、後任者として育成をしていく必要があるが、なかなかうまくいかない
本研修の目標
- 自身のこれまでのマネジメントスタイル(マネジメントスキル・判断基準など)を振り返り、課題を認識できる
- 管理職として必要なマネジメントの基本スキルを再認識できる
- 管理職として「判断力」「決断力」を強化し、チームで成果を上げるためのマネジメントスキルを身につける
受講者の声
- 会社や部下から求められていることを改めて認識したうえで判断軸を見つめ直し、メンバーに共有する。メンバーそれぞれが大切にしている価値観を共有し合い、判断軸と併せて自走できるメンバーを育てていく。
- 判断軸を作ることで、すばやく的確な判断ができるように実践していきたい。また、部下の小さな変化に気づくためマメに会話する。
セットでおすすめの研修・サービス
段取り研修~管理職としての基本的マネジメントスキルを理解する
管理職に求められる役割を、上司・部下の視点から改めて認識します。そのうえで、成果を上げる管理職に必要な3つのマネジメントスキル「①部下指導・育成力、②業務管理力(推進・改善) 、③リスク管理力」を習得していただきます。
新任管理職研修~自信を持ってマネジメントを始める編(2日間)
本研修は、新任管理職としての仕事の始め方を具体的に知り、役割を遂行するために必要なスキルを習得し、3カ月後に大きな成果を発揮していただくための研修です。求められる役割を遂行するための行動や計画の立て方、またリスク管理のポイントをおさえます。