組織全体でのコミュニケーション活性化をデザインする|「伝わらない・かみ合わない」を防ぐシリーズ8

この10年ほどで、働き方の変化やダイバーシティの推進により、職場のメンバーは多様化しています。一方で、職場で「伝わらない」「話がかみ合わない」と感じる場面は増えているのではないでしょうか。
その背景には、単なる個人のスキル不足ではなく、立場や役割ごとに求められるコミュニケーションの方向性が変化しているという要因があります。
これから到来するAI時代においてもコミュニケーションは変わらず求められます。そのために今から準備できる、組織全体でのコミュニケーション活性化の考え方について、みていきましょう。
階層ごとに考える「タテ・ヨコ・ナナメ」の関係性
通信技術の発展や生成AIの実用化により、情報のやり取りは高速化してきています。職場内のコミュニケーションは、一見より便利になったようにも見えます。しかし実際には、多様な働き方、多様なメンバーとのやり取りの中で、「伝えたはず」「分かっているはず」という認識のズレが度々生じます。こうしたズレを防ぐためには、個人の努力に委ねるのではなく、組織全体として、どの階層がどの方向の関係性を担うのかを整理し、意識的にデザインすることが重要です。
例えば、階層ごとに重点的に強化すべき関係を整理してみましょう。

上級管理職(部長級)が「ヨコ」の関係を強化すべき理由
上級管理職には、部門間の「ヨコ」の関係強化が求められます。単純な作業が自動化されるにつれ業務は複雑化し、一つの部門だけで完結する仕事は減りました。今後AIの活用が進むほど、データや判断材料は部門を越えて共有することで成果を上げやすくなります。一方で、部門間の利害や優先順位などの調整は人が行う必要があります。
上級管理職が部門間の対話を促し、目的や方向性をすり合わせることで、組織全体としての意思決定の質を高まめることができます。
管理職(課長級・係長級)が「タテ」を重視する理由
中管理職に求められるのは、部下との「タテ」の関係構築です。多様な働き方や価値観が広がる中で、部下一人ひとりの状況や考え方を把握せずに、従来どおりの指示や管理を行うことは難しくなっています。
AIの活用によって業務のスピードが上がるほど、上司と部下の認識のズレは成果に直結します。日常的な対話を通じて意図や背景を共有し、安心して意見を出せる関係性を築くことが、現場力の底上げにつながります。
リーダー・中堅社員に「ナナメ」の関係が不可欠な理由
リーダーや中堅社員には、他部門や他チームとの「ナナメ」の関係性が重要です。組織が大きくなるほど、正式な指示系統だけでは情報が滞りがちになります。AI時代にはスピード感ある連携が求められるため、部署や立場を越えた横断的なつながりが欠かせません。ナナメの関係を意識的に築くことで、現場レベルでの調整が進み、組織全体の柔軟性が高まります。
若手社員が「タテ」を意識する意味
若手社員にとっては、上司や後輩との「タテ」の関係が成長の基盤となります。早期戦力化が求められる一方で、今の若手は失敗を恐れて質問や相談を控えてしまうケースがあります。立場の異なる相手との対話を通じて学びを深めることが、AIでは代替できない経験知の蓄積につながります。
新入社員に「タテ・ヨコ」の両立が必要な理由
新入社員には、先輩との「タテ」と同期との「ヨコ」の両方の関係構築が重要です。業務理解だけでなく、職場に安心して馴染むためには、相談できる相手と支え合える関係の両立が欠かせません。この段階での関係性が、その後の定着や成長に大きく影響します。
環境が変化しても変わらない、コミュニケーションの本質
生成AIの実用化や働き方の多様化によって、職場でのコミュニケーションはより配慮を求められるようになってきています。しかし、相手の立場を理解し、目的や背景を丁寧に共有するというコミュニケーションの本質は変わりません。
重要なのは、組織の中で「誰が、どの方向の関係性を担うのか」を整理し、それぞれの立場に応じた対話を積み重ねていくことです。伝えたはずなのに伝わらない、話がかみ合わないといった状況は、個人の問題ではなく、組織として改善すべき課題であるといえます。
まずは、自分自身や自部署が、どの関係性を強化すべき段階にあるのかを見直すこと。その小さな整理が、組織全体のコミュニケーション活性化をデザインする第一歩となります。
コア・ソーリューションプラン「各階層の「タテ・ヨコ・ナナメ」の関係性を強化するプラン」
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「関係性が希薄化している」という課題をお持ちの組織向けに、全社員に研修を実施いたします。各階層に求める役割に応じて、「タテ」「ヨコ」「ナナメ」の関係を強化するプログラムをご用意いたしました。
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コミュニケーション研修
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