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ラテラルシンキング研修を語る

2024/05/21更新

ラテラルシンキング研修を語る ~新たな発想を生み出す力を養う

頭をやわらかくして発想を広げる「水平思考」

―今回は「ラテラルシンキング研修」についてうかがいます。ラテラルシンキングとは日本語で言うと「水平思考」ということですが、まだあまり浸透していない言葉だと思います。こちらはどのような思考のことを意味するのでしょうか

ラテラルシンキング(英:Lateral thinking)は、マルタの心理学者であるエドワード・デボノが、1967年ごろに提唱しました。既存の概念や前提をなくして、水平方向に発想を広げる思考方法で、おっしゃる通り日本では水平思考と呼ばれていますが、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングに比べて、まだ広く浸透していないのが実情です。

―ラテラルシンキングを用いると、業務にどのような効果が生まれるのでしょうか

頭をやわらかくして、自由な発想でアイデアを生み出す効果が期待できます。例えば、「仕事の課題を解決したい」「ムダをなくしたい」「働きやすい職場環境に変えたい」「新しい商品やサービスを開発したい」など、皆さん日々のお仕事の中で様々な目標をお持ちだと思います。

そんな時、ラテラルシンキングを活用することで、従来なかった斬新なアイデアやユニークなサービスを考案したり、イノベーションを起こすヒントを得られます。既存のものを組み合わせたり、そこから新たなものを創造したりといった場面でも活用できる考え方です。

―そのラテラルシンキングを、この研修ではどのようなアプローチで教えてもらえるのでしょうか。具体的な業務を想定して受講される方や、自身のスキルアップを目的に参加なさる方など、様々いらっしゃると思うのですが

はい、受講の目的は個人によって異なります。企画職を担う立場の方や開発担当の方が「アイデアがなかなか出てこない」という動機で受講されるケースもありますし、組織として新しい事業を進めるために、部署のメンバー全員で参加される場合もあります。この研修では目的に寄らず、思考方法の数々を実際に体験していただくことで、理解を深める構成です。

―受講される方の年齢や役職、職種などはどういった層が多いのでしょうか

特にこちらで条件の設定はしておりませんが、20代後半から30代くらいが最も多い年代です。弊社のロジカルシンキング研修よりも、少し上の方々でしょうか。階層としては、リーダー層から初級管理職くらいがメインになるかと思います。

職種に関しては、営業やSEなどお客さまの課題を解決しながら関係を構築していくような業務の方ですとか、物づくりに携わる部署の方、それ以外でも身近なご自身の業務を改善していくべき立場の方に好評をいただいています。

スムーズにアイデアが浮かぶコツを学ぶ

―この研修で習得できるスキルや、業務に活かせる知識などはありますか

まずは最初に、ラテラルシンキングとは何かという概要をつかんでいただきます。そして「アイデアの出し方のコツ」を学びます。仕事によっては、常にアイデアを出し続けることを求められる方もいらっしゃいますが、そんな場合も日頃からどういうところに気をつけていればいいのかをこの研修の中で理解できるようになります。

―全五章で構成されたプログラムの、それぞれの章で核心になる部分をおたずねします。まず第一章に「自身の業務において既成概念や常識にしばられていると感じることを洗い出すし、その解決策を自由な発想で考える」というワークがあります。先ほど解説いただいたラテラルシンキングの概念ですね。ここではどういう意見が受講者から出ますか

それぞれの仕事で、普段から「ここを何とか改善したい」と思っていらっしゃることが挙げられます。このワークに先立ち「クリティカルシンキングがラテラルシンキングのスタート地点」という項目があります。クリティカルシンキングとは物事や情報に疑問を持つ思考方法で、既存の概念から脱却するラテラルシンキングを行うためには、まずクリティカルに物事を考えてみることが最初の一歩であることをお伝えしています。

―一章の中で、最も中心になる項目はどこでしょうか

思考法の違いについての項目は、しっかり理解していただきたいところです。ロジカルシンキングとクリティカルシンキング、それぞれの思考方法とラテラルシンキングは密に関係しており、どのように違うのか理解していただくことがこの章の肝です。

5つの発想法を使いこなし、幅を広げる

―では次に第二章ですが、ここでは「ラテラルシンキングを鍛える ~方法論での発想」というテーマが掲げられ、改善法・翻訳法・マトリックス法・定点観測法・合体法、合計5つの発想法が解説されています。具体的にアイデアを出してみましょうという章になっていますが、これらはどのような基準でピックアップされたのでしょうか

多くの候補の中から代表的なものをピックアップしました。他にもたくさん有用な手法はありますが、初心者にも理解しやすく実際に日々の業務で活用していただけるものばかりです。

―これは、考え方としてはバラエティに富んでいると思ったらよいですか? それとも5つとも関連性のあるもので統一しているのでしょうか

後者と考えてください。これでダメならこういう方法もある、それでダメならこちらもあるというように、様々な考え方を自分の中で使い分けができるようになると、向かい合っている問題に応じて解決策を模索しやすくなります。

―5つある方法論の中で、「これが一番重要」というものはありますか

特にこれがというものはなく、先に述べたように課題に応じた方法や、その方がやりやすい方法を選んでやってもらえばよいと思います。人によって得意な発想法には違いがるので、そのためにも実際にやってみて、確かめていただくことを重視しています。

多くのワークに挑戦し、自分に合う発想法を試す機会に

―第二章で学ぶ5つの発想法には、定点観測法を除いてすべてにワークが付随しています。ぼんやりしたイメージを持つ人も多いでしょうが、実際にワークに取り組むことで、講義だけでは得られない学びが得られそうですね

その通りです。ワークではそれぞれ異なる事例を取り上げて解決策を考え、その個人の考えをグループで共有します。定点観測法だけワークがないのは、定点で一定期間ウォッチする必要のある方法なので、研修の中では解説にとどめています。

―グループでワークをするのなら、中には盛り上がるワークもありそうですね

5つの発想法で言いますと、合体法はけっこう盛り上がりますね。「すでにある既存のサービスや商品を組み合わせて、新しいサービスや商品のアイデアを出す」というワークですが、グループ対抗で面白いアイデアを出し合うため、かなり皆さん熱が入るようです。

―この研修は、基本的に最初は個人で考えて、それをグループで共有するワークの進め方がおおいのですか

そうですね。最初はまず一人で考えてみますが、個人の思考には限界がありますので、グループでアイデアを出した方がいいものが生まれることも多いです。そういった体験ができるところも、この研修では非常に重要な要素です。

―研修に参加する方の中には、アイデアに行き詰っている方も少なくないですので、グループで他の方の意見を聞いて、いい刺激をもらったりすることもありそうですね

よくあると思います。こちらは現在、公開講座の開催も多いのですが、もちろん講師派遣でも実施可能です。社内研修の場合も、同じ会社の人と意見交換をしてみたら、意外と同僚が考えているアイデアが斬新だったなんてこともありますので、気づきや発見につながることも多いです。

ラテラルシンキングには、右脳の活用が不可欠

―第三章は「右脳」というキーワードが出て来ます。以前、右脳を鍛えるといったテーマが様々なメディアでブームになりましたが、ラテラルシンキングと右脳はどのような関連性があるのですか

一般論として、左脳は思考や論理を司る「人間的な脳」、右脳は五感を司る「動物的な脳」と言われています。型にはまらない自由な発想が求められるラテラルシンキングでは、右脳で考えることが重要になります。この章では右脳を使った発想方法を学び、ラテラルシンキングに役立てます。

―この章には、与えられたキーワードをもとに企画アイデアを出す・チェックリストを活用して新しい取り組みやアイデアを考えるという、二つのワークが組み込まれています。この二つはどのような違いがあるのでしょうか

ひとつ目の方は、連想法を用いたワークです。「〇〇と言えば」と投げかけて、どんどん連想を広げていくワークで、二つ目の方は「オズボーンのチェックリスト」を使用したワークです。

オズボーンのチェックリストとは、ブレーンストーミングの生みの親である、アレックス・F・オズボーンが作った9項目から成るリストです。考えに行き詰ったとき、転用・応用・変更など、リストに従ってチェックしていくことで、考えがまとまり発想が広がりやすくなります。

―この第三章で、最も核になる部分はどこでしょうか

第二章と同様に、解決のための方法をより多く知るというのが狙いです。第二章で学んだベーシックな発想法にプラスしてこういう方法もありますよという、発想の範囲を広げるアドバンストレーニングです。

―次の第四章では、「コンセンサスマネジメント」がテーマですね。これは具体的にどういうことを学ぶのでしょうか

「コンセンサスマネジメント」とは、字のごとくコンセンサス(意見の一致、合意)を管理するという意味です。ラテラルシンキングを用いて生み出したアイデアを、実際に企画として実現するにはどうするか、ということを体得します。

通常はたくさん出したアイデアの中から、いくつかを選んで企画を立てることになるかと思いますが、その際の絞り込み方のポイントや、どうやって自分の企画を通すのかという上司や会社からの合意を得るための方法を修得するのがこの章の目的です。

―せっかく発想が豊かになっても、実現しないと意味がないので、コンセンサスまでフォローしてもらえるのは有難いです。この章で最も重要なポイントは何でしょうか

「キーパーソンをどのように説得するか」という部分です。アイデアの絞り込みやコンセンサスの手順など、実際の業務の流れに沿って解説するのですが、最終的には決定権を持っている人を納得させないと、どんなに良い企画でも形にはなりません。

―そこは非常に難しいところですね。アイデアを出すのは得意でも、上司や周りとコミュニケーションを取るのが苦手な方も少なくないでしょうから

キーパーソンの洗い出しもとても重要です。これは「コンセンサスマネジメントの手順」という項目で学んでいただきますが、そもそも誰が意思決定するのかを正確に把握していないと意味がありませんし、どんな批判が来るのか予め予測し、準備して説得に望まないと失敗します。それをワークで体感してもらいます。

修得したスキルを、繰り返し学習で維持する

―最終章、第五章ではどのようなことを学ぶのでしょうか

弊社の他の研修と同じく、総まとめの章です。今日やってみた研修を振り返り、明日からどのように業務に役立てていきますか、ということを考えます。

―総まとめでは、皆さんどのように仕事に生かしていきたいとおっしゃることが多いですか

「日頃から様々なことにことに関心を持つ」ですとか「習ったフレームワークを継続してやっていく」など、修得したスキルを維持していきたいという意見が多く聞かれます。こう考えればアイデアが出るのかという気づきを得たという方、グループで実践したブレーンストーミングを自分の会社でも試してみたい、まずやってみよう!という意欲がわいたなどの嬉しい声も多いです。

―スキルの維持は大切ですね。特に「これは受講後もずっと活用できる」というスキルや知識はありますか

全て状況に応じて活用していただけるとは思いますが、教材に入っているオズボーンのチェックリストは、手元に置いてくり返し利用していただけるのでは。何事も1回でマスターするのは難しいので、継続して学びを深めることが大切です。

―プログラムの中に出てくる「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」も、併せて学んでみると応用の幅が広がるかもしれないですね

はい、先ほどもお伝えした通り、ロジカルシンキングとクリティカルシンキングは、ラテラルシンキングとの結びつきが非常に深いものです。組み合わせることでアイデアが広がりますし、情報の整理をすることで思考力も高まっていきます。インソースではこの3つの思考法を同時に学べる研修もあるので、さらにスキルを伸ばしたい方にはそちらもおすすめです。

「トリプルシンキング研修 ロジカル・クリティカル・ラテラルシンキングを習得する(2日間)」

―改めて、ラテラルシンキング研修をどのような方に受けていただきたいですか

新たなビジネスチャンスに繋げていきたい方や、仕事でアイデアを形にしたいと思われる方に受講いただきたいです。アイデアを出し続けるというのはなかなかに辛いことだと思いますが、ラテラルシンキングを上手に活用することで、行き詰まりを解消できるヒントになることを知っていただけると嬉しいです。

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