研修を語る

SDGs時代のマーケティング研修を語る

2022/12/22更新

SDGs時代のマーケティング研修を語る ~2030sの顧客視点で売れるサービスとは

SDGs、何をしていいかわからない企業担当者へ

―インソースにはSDGsに関する研修が多数ありますが、その中でこちらはどのような特徴があるのでしょうか。「マーケティング」という要素を含んだSDGs研修は珍しいなという印象があります

弊社では、様々な対象や目的に応じたSDGs研修をご用意しています。こちらの研修は、おっしゃるとおり「マーケティング視点」で必要なSDGsについて学ぶ研修です。常に新しいサービスを考えていくことが求められている部署の担当者が、どのように、組織や自部署の業務にSDGsを取り入れていくかということをテーマに開発しました。

―新しいサービスを考える部署と言いますと、具体的にはどのような方々にでしょうか?

例えば、企画部の方であるとか、マーケティング部門の方、またはベンチャー企業のように、経営層もメンバーも全員が「新しいイノベーションを起こそう」と考えているような会社の方々に向けた内容です。

―皆さん、受講のきっかけはどのような事なのでしょうか。どれくらいの階層の方が受講されるのかも教えてください

そうですね、やはりニュースなどでSDGsという言葉をよく聞くようになったことで、「何かSDGsの活動をやらないと」と焦っている方が多いと思います。結局、ビジネス現場との乖離があって「何からやれば良いのかわからない」ために、研修の受講を検討いただきます。

階層としては、特に役職などの条件は限定していませんので、組織の中でSDGsに関わっていこうとする方であれば、幅広く受講いただけます。

―SDGsは比較的新しい概念なので、企業の中でどのような立ち位置の方が担当になっているのか、ちょっと興味があります

研修自体は、若手から管理職まで受講いただけますが、組織におけるSDGs担当となると、状況が少し変わってきます。会社によって差はありますが、若手から中堅手前くらいの社員を担当させているケースが多いように感じます。SDGsが目標としている2030年や、それ以降も継続的に会社を成長させていくにあたって、現在の経営者(50代、60代以降)の年齢よりも、これからの社会を作っていく当事者意識を強く持つことができる年代がその対象者のようです。

定年間近の方々の本音としては、「もうすぐ引退するので、未来は次の世代の人たちに任せられるようになりたい」と思っている方が少なくありません。そして、次の世代の人たちは、SDGsが当たり前となった社会で、経営者や管理職として組織や社会をけん引する立場となり、活躍していくことになります。

―俗にいう、Y世代やZ世代といった若者たちですね

そうです。彼ら彼女らは、これからの時代に対する危機感を持たなくてはいけないですし、そこに向けて当事者意識を持つことを求められています。そのため、会社存続のためのミッションとして、期待を込めてプロジェクトチームに配属させる企業もあります。

知識ゼロからSDGsの本質を学べるプログラム

―もしこの研修を自社のSDGs担当者に受けさせたいと思ったら、どれくらいの予備知識が必要でしょうか?

全くのゼロでも問題ありません。この研修の目的は、SDGsが社会で当たり前になったときに、お客さまの視点が今とどう変わっているかを、適切に想像できるようになってもらうところを目指しています。そのため、基本から現場に持ち帰ってもらえるようになるまで、順を追って1日間でしっかりと理解いただけるプログラムにしています。

はじめに、SDGsの概念が生まれてきた歴史の流れを知り、どういう社会の変化があったのかを理解します。そして、これから10年後の自分はどうなっているだろう、10年後の顧客は自社をどう見るだろうなど、一生懸命想像を膨らませてもらうのです。

―それならSDGsをあまり知らなくても、理解がしやすいですね。ちなみに、企業側の準備としてはどうでしょう。取り組みがまだそこまで始まっていない状態でも大丈夫ですか?

大丈夫です。むしろ、現在はそういった組織の方が多いようです。時流に合わせてSDGsの宣言を出してみたけれど、実際は「中身はまだこれからで、以前とほとんど何も変わっていない」というところが大半ではないでしょうか。

「SDGsの活動をしています」という企業でも、本当に理解してビジネスに取り入れられているのは、IR広報担当や感度の高い一部の経営層だけで、現場の社員にはほとんど浸透していないという企業がほとんどです。そこへ、現場の社員が本研修を受講することで、SDGsの活動をボトムアップで始められるようになっていただくのが、本研修のねらいといえます。

―この研修を受講された方々は、どのような知識やスキルが身につきますか? 実際の業務にどう活用できるのかをお聞かせください

最も大きな進歩は「SDGsに関して、やりたいことがたくさん考えられるようになる」ということです。研修のスタート地点では、皆さまは、SDGsに関して「自社で何ができるのか」「自分が何をしたいのか」イメージがあまりついていない状態です。しかし、研修後は、社会の流れに合わせた形で、SDGsに関する適切なアイデアが出せるようになります。

表面的にSDGsを学んだだけでは、自社でできる環境問題への対策は何かという問題提起のみになりがちですが、この研修では、SDGsの本質を捉えたうえで、組織の将来に必要な施策を考えられることがポイントです。もちろん、会社によってSDGsをどのように活用していくかは異なりますが、自社や現場に必要な活用方法が見えてくることは、業務に大きなプラスとなるはずです。

研修カリキュラムにおける各章のポイント

―この研修の全体的な流れを教えてください

最初の第一章ですが、ここではSDGsの知識や本質について、しっかりと理解を深めます。SDGs=環境問題というイメージを持つ方が多いため、SDGsにおいて環境問題は一部であること、そしてこれらの取り組みが、なぜ一部の企業や人はなくすべての組織や人に求められているのかをきちんと認識いただきます。

―現在の日本では、SDGsを正しく理解していない人も多いということですが、そこから解説してもらえますか。次の第二章ではどういうことを学ぶのでしょうか

第二章は、タイトルにも掲げている企業のマーケティングにつなげるための章です。SDGsを販促や企業の収益に結び付けていこうと思ったときに、どのような知識や考えが必要になっていくかを学びます。SDGs=環境問題ではなく、SDGsを商機につなげていくための考え方です。マーケティングにSDGsを取り入れること自体も、立派なSDGs活動です。

ワークでは、SDGsのフレームワークを活用して、自社の強み・弱みを考えます。社会がどのように変わっていき、このような社会で自社は何を発揮することができ、何が課題になっていくのか、これらをクリアにしていきます。

―それぞれの会社に合わせた、マーケティング目線のSDGsの導入ということですね。続く第三章では、そこからどう発展していくのでしょうか

第三章は、この研修の核となる部分です。SDGsを既存の業務に取り込むために、マテリアリティ・重要課題を考えます。ここでは「自組織のバリューチェーンを描き、既存業務へのSDGsマッピングを行う」というワークを行うのですが、これが最も重要な部分です。

組織や部署の業務フローの中で、どのような付加価値(バリュー)を加えて、ステークホルダーにアウトプットしているかを考えながら、バリューチェーンを描きます。そこへSDGsの目標や未来への影響・優先課題などを付け加えていきながら、マッピングを行い、完成させていきます。

―実際にやってみると、意外と難しいかもしれないですね

部署よりも組織のバリューチェーンの方が描きやすいです。はじめから自部署や自分の業務にSDGsを取り込んでいこうとすると、悩む方は多いです。製造部門であれば脱炭素やリサイクル活動であったり、人事部門であればダイバーシティへの取り組み、組織全体の活動の中での位置づけもあります。SDGsの目標を、自部署や自分の業務に結び付けて考えられるようになるのが、この章の最も大事な学びです。

―第四章は「5年後の顧客像を考える」という副題がついていますね。今どきは顧客の志向の変化が速いので、5年後にはいろいろ変わっていそうな気がします

そうですね。5年前、10年前から今までの変化を考えると壮絶なものになると思います。第四章では、時代の変化によって顧客の志向がいかに変わってきたかを知り、これからさらにどのように変わっていくかを想像いただけるようになるというのが目的です。SDGsの目標は、中長期的な視点ですが、この章では5年後や10年後といった比較的近い将来、顧客がどのような思考に変化していくのかをじっくり考えます。

―最後の第五章では、「SDGsネイティブ」というキーワードが出てきます。あまり耳慣れない言葉ですが、どういう意味なのでしょうか

現在の私たちは、生活や仕事にSDGsを取り入れようとしている世代ですが、これから育つ子どもたちは、SDGsが当たり前の世界に生きるSDGsネイティブです。世の中は再生可能エネルギーに置き換わり、使い捨てや廃棄は減らしてリサイクルへ、ジェンダー平等は誰もが当然と思う社会へ、などです。第四章で想像している近未来の顧客像(ペルソナ)がまさにそれに当たり、そのようなお客さまが自組織に求めることは何だろう、ということを考えるのが第五章です。

近未来の消費は、どんな変貌を遂げているのか

―研修の流れを大まかにうかがいましたが、この中で受講者にとって難しい部分はどのあたりでしょうか? SDGsの知識はゼロでいいとのことでしたが、バリューチェーンなどはある程度の知識がないと理解できないのではと不安です

バリューチェーンのワークは、それ自体が難しいというわけではありません。ただし、自分や周囲の仕事を良く理解、整理できていないと、ハードルが高いワークです。自身の業務の影響やステークホルダーとの関係について、広げて考えていくことができないと、SDGsと組織のバリューチェーンを適切に結び付けていくのは難しいです。ただし、自分の仕事の前後の工程や周囲を深く理解するというのは、常々業務に求められることですので、それも含めて考えられるワークです。

―第四章のワークの中で、近未来の顧客を想像するというものがありましたが、けっこう難しいような気がしました。まずはどんな社会になるのか考えないといけませんね

そうですね。今のZ世代の若者が社会の中核を担い、メインの消費者になる時代になれば、当然消費に関する意識や価値観も大きく変化すると予測されます。特に、社会にとって良くないと定義されたものの値段が非常に高くなったり、大きな課税がされたり、流通しなくなったりする可能性は大きいと考えます。

―社会にとって良くないと言うと、プラスチック容器やビニール袋が思い浮かびますが、そういうものでしょうか

プラスチック容器やビニール袋は、それ自体が良くないというより、使い捨てがSDGs視点で良くないというのが、一般消費者の中で目立ってしまったことが理由かと思います。このように、現在は特に問題がないものでも、本当は良くないということが可視化されたり、脱炭素の基準が変わってきたりすると、悪目立ちして淘汰されていくことが起きていきます。

自動車を例に挙げても、近い将来は電気自動車しか公道を走れない日が来るかもしれません。おそらく標準的なものが大きく変わっていきます。私たちが経験したコンピュータの台頭では、ひと昔前は紙とペンだったものが、パソコンやタブレットに置き換わっているなどです。

―わかります。あっという間にスマートフォンがないと外出しづらい世の中になってしまいました。5年後、10年後にはきっとまた進化していますね

標準的なものが、ものすごいスピードで変化していくということを理解しないと、ニーズに即していないサービスを提供することになってしまいます。そのため「今売れるものではなく、5年後に売れるものを作ることが、組織に大きく影響する」という視点を得ていただくのが、この研修のねらいの一つです。

―SDGsネイティブが期待するもの、というところにもつながりますね

はい、密接に関連しています。これらは、メーカーなどだけでなく、教育サービス業を行っている弊社にも大きく関わってくる問題です。10年後の将来は、単に研修を提供するだけでは、お客さまの期待には応え続けられないと思います。研修をきっかけに日本の教育に変革をもたらすとか、持続可能なスキルアップを支援するとか、ジェンダー平等を推進するとか、様々な方向性を模索しながら、SDGsの実現に向き合う必要があると考えています。

ビジネス研修専門会社ならではの、実践的な内容

―第三章の最後に出てくる「SDGsウォッシュ」というのも、あまり聞いたことのない言葉でした。要するに宣言だけ掲げて実のないSDGsですよね。やはり、ウォッシュになってしまっている企業も多いのでしょうか

研修の中でも「SDGsをウォッシュにならないために」という項目を設けてはいますが、この研修を受講された方であれば、SDGsの本質を理解できている状態になりますので、心配は不要です。例えば、さもSDGsの活動をしている風に、ホームページになんとなくSDGsについて記載するなどだけでなく、誠実に取り組んだうえで発信できれば、ウォッシュとはなりません。

―このプログラムの中で、インソース独自の工夫やアイデアなどがありましたらご紹介ください

第四章から第五章の、未来を想像して自組織に落とし込むパートが、特に特徴的だと思います。SDGsの知識に関しては、他社さまのセミナーなどでもあるかと思いますが、環境問題視点ではなく、ビジネスに必要なSDGs視点で未来の客層を考えて現場に持ち帰ることを目指した研修は、珍しいのではないでしょうか。

―やはり業務に直結する実践的な内容が学べるのは、ビジネス研修の専門であるインソースならではでしょうね。これからますますビジネスを結びついたSDGs研修は、需要が高まるのではないでしょうか

はい、すでに好評をいただいている研修もありますし、今開発しているプログラムもあります。公開講座、講師派遣、そのほかに企業に合わせたカスタマイズも可能ですので、積極的に活用いただけたら嬉しいです。

■インソースのSDGs研修一例

【ラインナップ】SDGs研修~17のゴールを目指し、組織の持続的成長を考える

【講師派遣】SDGs導入研修~社会課題の解決と企業活動を結ぶ(1日間)

【公開講座】SDGs時代のマーケティング研修~2030sの顧客視点で売れるサービスとは

【動画教材】サステナビリティ経営とSDGs入門講座

無料PDF資料 人材育成、成功のコツ

  • 研修担当者の虎の巻

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(障がい者福祉のオンラインショップ)

mon champ

インソースでは、障がいのある方々が製造するお菓子やドリンクを取り扱うECサイト「mon champ」を運営しています。そして、ここで得られた売上を、製造元の福祉団体・パートナーへ還元しています。

商品は、皆さまが日頃よりお世話になっている大切な方へ、是非、真心を込めてお贈りいただきたいおいしいものばかりです。この気持ちを、製造者さまからインソース、インソースから皆さま、そして皆さまから大切な方々へと、つないでいただければ幸いです。

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