モチベーションを知り・高め・活かす~「部下の求める働きがい」を探る

モチベーションを知り・高め・活かす
~「部下の求める働きがい」を探る

例年、ビジネスパーソンの五月病・六月病が原因によるモチベーションの低下が 問題となっています。今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、 休業や勤務体系の変更などの急激な環境の変化に適応できず、 更なるモチベーションの低下が予想されます。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対策(こころのケア)」
https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/coronavirus_info/(最終アクセス:2020/8/11)

特に、新入社員・若手社員は、早期育成のために本来実施されるはずの研修が 中止・後ろ倒しになったこともあり、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 そんな不安を抱え、モチベーションが下がった新人・若手の「支え」になるのが、 管理職をはじめとした上司の働きかけです。

本日は、部下それぞれが持つモチベーションの源を知り、業務に活かす強みとして高め、一人ひとりのパフォーマンス向上や職場活性化に活かす方法をお伝えします。面談や普段の声かけ・フィードバックのポイントなどを事例を交えてご紹介いたします。

(1)モチベーションの源は多様化している
(2)部下のモチベーションの源を知る~働きがいにつながる面談
(3)意欲を高め、全員が活躍できる職場づくり

(1)モチベーションの源は多様化している

ワーク・ライフ・バランスの多様化や様々な人材がともに働くダイバーシティの推進により、 「生きがい」「働きがい」に何を求めるかは人それぞれ、という考え方が、 近年特に定着してきています。

例えば「あなたが仕事をするにあたり、働きがいを感じていること・ 価値をおいていることは何でしょうか?」といった質問を投げかけられた時、 回答は人の数ほど存在するでしょう。

 

■多様な回答の例
専門スキル チームワーク 使命感 承認欲求 成長 収入
地域に貢献したい お客さまの役に立ちたい 業務知識
挑戦すること ワーク・ライフ・バランス 達成感  など

まずは、自分も含め、目の前の部下が「何を重要視して働きたいと思っているか」を 知ることが、モチベーションを維持・向上させる第一歩です。

◆部下のモチベーションの源を理解していないと、すれ違いはこんな風に起こる

部下のモチベーションの源を理解していないと、励ましや、良かれと思ってのアドバイスが 的外れになる場合があります。思い込みや画一的な指導で、ついやってしまいがちなミスコミュニケーション例をご紹介します。

■モチベーションの源と声かけのミスマッチの例

Aさんは仕事をするうえで「挑戦できること」に重きをおいています。 将来はもっとプレゼン力を身につけ、新規の顧客とも交渉できるように なっていきたいと考えています。

→そんなAさんへの上司の一言
「Aさんの事務作業はミスがなくていいね。毎月助かるよ。この資料も同じフォームでまとめてください」

Aさんは、上司にほめられたはずが、自分はもっといろいろなことにチャレンジしたいのに......と感じてモヤモヤしてしまいます。同じ作業の繰り返しに、物足りなさを感じている様子です。

このように、部下のモチベーションの源を取り違えると、励ますつもりでかけた言葉により、 かえってやる気をそいでしまうことがあるものです。 自分を活かせる場所がもっと他にあるのでは......という思いが生まれると、 帰属意識が下がり、モチベーションの低下や離職へのリスクにつながります。

(2)部下のモチベーションの源を知る
~働きがいにつながる面談

では、部下の「モチベーションの源」はどうやって把握したらよいのでしょうか。

部下が「何を重要視して働きたいと思っているか」を知るには、 「適性・特性検査」や「アセスメント」などの分析ツールで可視化したり、 評価に関係のない1対1面談などでざっくばらんに話し合うことが有効です。 その際、本人も気づいていないこだわりを客観的に見ていくことが重要です。 それを踏まえたうえで、個々に声かけや励ましを行いましょう。

これは、「本人のモチベーションの源を重要視して、希望どおりの仕事を 楽しくさせるとやる気につながる」という意味ではありません。 ポイントは、できるだけ本人が楽しく働けて、かつ、組織や周囲に貢献ができる 接点を見つけだすことです。 本人の属性や特性を活かし、考え方のクセを踏まえて組織の目指すゴールへ導くことが、 モチベーションを維持しつつ、人材を育成することにつながります。

◆個人の考え方や特性を知り、個別に対応するケース例

部下の「働きがい」や「キャリア形成」につながる面談の例をいくつかご紹介します。

■ネガティブ思考のBさんの例

Bさん「不安が強く、神経質ですぐネガティブに考えてしまうんです......」

面談者「Bさんは事前の確認をしっかりしてくれるし、お客さまへの対応もとても丁寧だと思う。 不安が強いがゆえにリスク管理ができているんじゃないかな。几帳面な仕事ぶりに信頼をおいているよ」


客観的に見ると、「得意」「苦手」・「強み」「弱み」は必ずしもイコールではありません。 本人にとって、自信がない・弱みだと思って遠慮している点を、強みに変えて活躍してもらうことも マネジメントには重要です。自分の特性に自信が持てるとモチベーションに直結します。

■専門性を身につけたいCさんの例

Cさん「もっと専門的な知識を身につけたいです。社内だけではなく、業界基準に沿ったスキルをつけたいのですが......」

面談者「うちの会社では資格制度に対して補助が受けられることは説明したかな? この資格があると将来的にこういう仕事ができるようになるよ。例えば......(同じ資格を活かして働いている社内ロールモデルを例に挙げる)」

組織の制度を利用して自身のキャリアアップにつながると、エンゲージメント(会社への愛情度)が高まります。 また、同じようなタイプの先輩がどのように活躍しているか知ることで、 キャリアの見通しができると安心感が生まれ、モチベーションの向上につながります。

■業務分担に不満のあるDさんの例

Dさん「仕事の依頼がくるのは嬉しいのですが、メンバーとの業務分担に偏りがある気がしています。急な依頼も多く仕事が回らないときがあります」

面談者「負担をかけてしまって申し訳ないね。急な業務については他の人にも任せるようにします。ただ、Dさんには一つ上の階級を視野にチャレンジしてほしいと思っているんだ。不安だと思うけれど、プラスに捉えて、仕事の幅を広げるチャンスとして考えられないかな」

モチベーションの低下を防ぐには、ボリューム・難易度・階級・緊急度など、 詳細な基準を鑑みて、業務の適正な分担をすることが求められます。 しかし、部下の成長を図るために、時にはワンランク上の仕事をあえて任せる場合もあります。 一方通行の業務分担でモチベーションを下げないためにも、何故その仕事を任せるのかを 事前にしっかり説明し、期待を伝えることが重要です。

(3)意欲を高め、全員が活躍できる職場づくり

部下の不安を解消し、モチベーションを維持・向上するには、コミュニケーションが不可欠です。 部下の様子に普段から気を配り、適切にフィードバックしていくことで、 一人ひとりモチベーションが高められ、チームのパフォーマンス向上も見込めます。

◆部下のしぐさ・表情に興味を持つ
普段から部下の様子に興味を持ち、観察します。行動やしぐさ・表情や、声の様子・顔色などからは、 ある程度の情報が得られます。変化に気づいた時は積極的にコミュニケーションをとると良いでしょう。

<モチベーションがあるしぐさ・表情の例>
表情:笑顔
視線:視線を合わせる、真剣な眼差し
姿勢:背筋を伸ばす、体を相手に向ける
態度:落ち着いた物腰、機敏な動作 など

<注意すべきしぐさ・表情の例>
表情:無表情
視線:視線をそらす、キョロキョロする
姿勢:肩が落ちている、猫背
態度:乱暴な動作、そわそわしている など

◆適切にフィードバックする
部下にとって、「ほめられる」ことは「認められる」ことを意味します。 成果をほめる、プロセスをほめる、影の努力を評価する、など、 タイミングよく部下の動きの良かった点をフィードバックすることで、 モチベーションを維持・向上させます。

■フィードバック3つのポイント
・ほめる:
具体的にはっきりと「言葉に出して」伝えるようにする

大きな達成だけでなく、小さな改善・小さな成功体験もフィードバックします。「見てくれているんだ」という安心感がモチベーションアップにつながります。

・タイミング:
良いことがあった場合、見逃さずにすぐフィードバックする

部下のモチベーションが下がっていることに気づいた時などにも効果的です。

・チームへのフィードバック:
メンバーがチームに貢献した際、チーム全体にフィードバックする

業務に限らず、メンバーがチームのために行ってくれたことを、チーム全体に伝えます。良いフィードバックを共有することで、個々の強みをチーム力につなげることができます。

また、成功体験をチームで共有するようにすると、チームメンバーもお互いの 良さを活かして活躍できる職場にしようと心がけるようになり、良い循環が生まれます。

■声かけの例
・自らを活かせる場所を得たことで本人のモチベーションが向上する例
「〇〇さんはいつも明るく言ってくれて、チームのムードメーカーだね」

・共通のゴールに貢献できたことでチームに対する帰属意識が高まる例
「〇〇さんが粘り強く頑張ってくれたおかげで、新サービスを初めて受注しました!」

一人ひとりへの個別対応は大変なようですが、それぞれのモチベーションを活かし、 適材適所で活躍させることができれば、チームは多様な強さを発揮できるようになります。

まとめ

部下のモチベーションを高めるには、まず、多様化する部下の働きがいに 興味を持つことです。 一見遠回りのようですが、上司が部下のモチベーションの源に着目し、 それぞれの強みや特性を どう活かしていくかを考えることが、モチベーションを高める一番の近道です。

「自分の得意なことを活かしたらチームに貢献できた」という成功体験は自発的な「やりがい」を生み、 長期的な「働きがい」「キャリア形成」につながっていきます。 組織に対しての愛着度(エンゲージメント)も増すことでしょう。

個々の良さを活かしたモチベーション向上への取り組みをぜひご検討ください!

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