多様な人材が活躍する職場とは?~「攻めの管理」で風通しがよくストレスのない環境をつくる

社員が最大限のパフォーマンスを発揮し、企業として持続的に成長するためには、「働きやすい職場環境」の構築が欠かせません。
それは単なる福利厚生の充実ではなく、一人ひとりの働く意識や組織のあり方を見つめ直し、企業文化そのものを変革していく重要な取り組みです。
本コラムでは、多様な人材が活き活きと働き、自律的な成長を促す環境をどのように整えるべきか、その具体的な視点をお伝えします。
働きやすいはずなのに、なぜ社員は疲弊していくのか
「制度は整えている」「福利厚生も同業他社に比べて見劣りしない」。それにもかかわらず、社員の表情が冴えず、離職が止まらない。こうした相談を、私たちは企業の人事担当者から頻繁に受けます。
問題は、働きやすさを制度の話だけで完結させてしまっている点にあります。制度はあくまで土台にすぎません。その上で、日々の業務の中で社員がどのように扱われ、どのような関係性の中で働いているかが、実感としての「働きやすさ」を左右します。
言い換えれば、働きやすい職場とは「社員が安心して力を出せる環境」であり、企業文化やマネジメントのあり方そのものなのです。
多様な人材が活躍できない職場に共通する落とし穴
近年、多様性の重要性は多くの企業で語られるようになりました。しかし現場を見ていると、「多様な人材を受け入れているつもり」で止まってしまっているケースも少なくありません。
- 育児や介護をしている社員には配慮しているが、「配慮される側」という無言のラベリングがある
- 若手の意見を歓迎すると言いながら、実際に採用されるのはベテランの声ばかり
- 外国籍社員を採用したが、暗黙のルールは説明されず本人任せになっている
これらに共通するのは、「違いを活かす設計」まで踏み込めていない点です。多様性は、放っておいても成果につながるものではありません。違いが衝突ではなく、価値創出につながるよう、対話とルールの両面から環境を整える必要があります。
「風通しがよい職場」は、意見が多い職場ではない
風通しのよい職場というと、「誰でも自由に意見が言える」状態を思い浮かべがちです。しかし実際には、意見が多く出ているのに職場が疲弊しているケースもあります。
重要なのは、意見がどう扱われているかです。発言しても何も変わらない、結論はいつも決まっている、声を上げた人が面倒な存在として扱われる。こうした経験が積み重なると、社員は徐々に黙るようになります。
心理的安全性とは、単に優しい雰囲気のことではありません。「言っても大丈夫」「言った結果、前に進む」という経験が積み重なっている状態です。管理職が意見をどう受け止め、どう意思決定につなげているかが、職場の空気を決定づけます。
ストレスは個人の問題ではなく、構造の問題である
社員のストレスというと、「メンタルが弱い」「セルフケアが足りない」と個人の問題にされがちです。しかし、現場で起きているストレスの多くは業務設計やマネジメントの構造に原因があります。
業務量が属人化している、優先順位が曖昧、突発対応が常態化している。こうした状態では、どれだけ優秀な社員でも疲弊します。まず見直すべきは、「頑張れば回る前提」の仕事の回し方です。
タイムマネジメントは、個人スキルで終わらせない
タイムマネジメント研修というと、個人のスキル向上施策として捉えられがちですが、実際には組織の共通言語をつくる施策です。
管理職とメンバーで時間の使い方の前提がズレていると、「なぜ終わらないのか」「なぜ早く帰るのか」といった不毛な摩擦が生まれます。管理職自身が業務の優先順位付けや任せ方を見直し、チーム全体で時間の使い方を揃えることが、ストレス低減につながります。
ハラスメント防止は「禁止」ではなく「関係性」の設計
ハラスメント対策も同様です。ルールを周知し、「やってはいけないこと」を伝えるだけでは不十分です。重要なのは、なぜその言動が問題になるのか、相手にどう影響するのかを理解し、日常のコミュニケーションをアップデートすることです。
働きやすい職場づくりは「守り」ではなく「攻め」である
働きやすい職場環境づくりは、コンプライアンス対応や離職防止といった「守り」の施策と思われがちです。しかし実際には、社員の力を引き出し、組織の生産性を高める「攻め」の経営施策です。
社員が安心して意見を言え、無理なく力を発揮できる環境は、新しい挑戦や改善を生み出します。その積み重ねこそが、変化の激しい時代における競争力になります。
私たちインソースグループは、制度設計だけでなく、管理職の行動変容や現場のコミュニケーション改善まで含めた、実践的な支援を行っています。働きやすさを「仕組み」と「人」の両面から捉え直したいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
あらゆる人材が働きやすい職場環境づくり研修(半日間)
本研修ではまず、ダイバーシティ推進の重要性やリスクを確認し、多様性を認め合う環境をどのように構築していけばよいか、意見を出し合います。
次に、変化と改善が起こる風通しのよい職場やストレスのない職場をつくるうえでのポイントを学びます。その上で、より一層働きがいのある組織を目指し、一人ひとりが具体的にどのように行動していくべきかを考え、落とし込みます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 組織でダイバーシティを推進するメリットやリスクを知りたい
- 誰もが働きやすい環境をつくり、企業価値を高めたい
研修のゴール
- ダイバーシティ推進と組織力向上のつながりを知る
- 多様な人材が活躍するために必要な職場環境づくりのポイントを見つける
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本研修は、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包摂・受容)に加えて、近年特に注目されているBelonging(帰属意識)に焦点を当てた、管理職向けのDEI&B推進プログラムです。
DEIの形式的な導入にとどまらず、一人ひとりが「ここにいていい」と実感できる職場づくりを目指します。研修では、多様性を活かすマネジメントの視点や、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)への気づき、公平性の確保、インクルーシブな関わり方などを体系的に学びます。
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