AIは効率化ではなく思考の革命~日経新聞3/8朝刊記事から考えるAI時代の働き方:26年3月16日配信
いつもお世話になっております。
株式会社インソースの伊藤です。
最近、AIに資料のたたき台を作ってもらうことが増えました。実は毎週配信している本メールも、AIに原稿の下書きを作ってもらっています。
便利なのですが、「このままでは出せないな......」と思う瞬間がしょっちゅうあります。整っているのですが、どこか核心を突いていない気がして、結局、最後は自分で手を入れます。そうやってAIと一緒に仕事をしていると、人間の役割がむしろくっきり見える気がしています。
日経新聞の3/8の朝刊では、三菱UFJフィナンシャル・グループの亀澤宏規社長が、AIは単なる効率化ではなく「人間の思考の中に入り込む革命」だと語っています。AIの登場によって、一時的に能力の平均化が起こる一方で、次第にAIを拡張能力として仕事のアウトプットを高めていける人と、ただAIに頼るだけの人との格差が広がっていくようになる。ホワイトカラーの仕事の定義が変わる――そんな問題意識が語られた記事でした。
インソースで最近対応していること
当社でも、企画提案書の草稿や、チラシ、Web原稿の作成、システム開発にともなうプログラミングなど、これまで専門的な知識・スキルを持つ人が時間をかけて行っていた仕事が、AIを使うことであっという間にできてしまうことが増えてきています。
例えば、ある社員(ノンエンジニア)がNotebookLMというAIの画像生成機能を使ってAIエージェントを組み上げたところ、これまでWebデザイナーが1枚ずつ作成していたWebサイト用のスライダー画像を、指示ひとつでまとめて一気に作成できるようになりました。そうなると、もうWebデザイナーは作業者ではなく、作業を設計する側に回ってもらう必要が出てきています。
本社部門の社員は全員AIエージェント構築者になってもらう
業務量が増えても本社部門の人員を増やさず対応できるように、30~40代の社員から順次AIエージェント構築研修を受講してもらっています。3月12日に実施した初回研修は、社内公募で32名が参加しました。本社部門ではAIエージェントを「修正できる」レベルまで持っていきたいと考えております。
(半日研修)AIエージェント基礎研修~自分専用の生成AIで業務を自動化する
Microsoft Copilotのエージェント機能を活用し、社内業務に特化したAIエージェントの設計から構築までを学ぶ実践型研修です。文章添削や社内マニュアル対応、アンケート分析などのワークを通じて、業務に役立つエージェントを実際に作成します。
AIを軸に仕事の分類が変わり始めている
AIを使い始めると、仕事の「やり方」だけでなく「構造」そのものが変わり始めていると感じます。社内でも、これから人が担う仕事は今後大きく3つに分かれるのではないか、という話が出ています。
- AIが代替できない体を動かす仕事
営業活動や顧客対応、接客など、人が直接対面し、感情を伴いながら行われる仕事 - AIより考える仕事
新しい技術やサービスを生み出す、斬新なコンテンツを考える、新しいマーケットを切り拓くなど、新たな価値創出を企てるような仕事 - AIを使い倒す仕事
AIを使って業務を自動化・高速化する仕事
AIの話はツールの議論になりがちですが、いつの間にか「じゃあ人は何をするのか」という話に戻ってくる。そんな場面が、最近増えている気がします。
エリート像も変わり始めている
AIの話をしていると、もう一つ興味深い指摘を聞くことがあります。エリート像そのものが変わるのではないか、というものです。これまでのエリートは、「人を動かすマネージャー」でした。自身の配下に人を置き、動き方を決めてそれに従わせ、管理する役割です。
しかし、AIを使えば、定型的な作業や処理は一気にできてしまうため、人を動かしたり、管理したりする必要がなくなってきます。すると、エリートたちの役割は、マネージャーではなくアーキテクト(設計者)へと変わっていくことになります。そこでは、価値を生む絵を描くこと(=構想力)、必要な専門家を束ねていくこと(=横断力)、リスクを負って前に進めること(=コミットメント力)、といったスキルが求められるようになります。
インソースでは、こうした役割を担っていける人材のことを「ネオゼネラリスト」と呼んでいます。従来型のゼネラリストと比べると、より「プロアクティブ」な仕事の姿勢になる点が異なります。
インソースはAI導入及び導入後の組織変革をご支援
こうした変化を前に、「AIをどう業務に取り入れるか」「組織の役割をどう再設計するか」に悩まれる企業も増えています。インソースでは、AI導入の検討から導入後の業務設計、組織運営までを支援するコンサルティングを行っています。AIを単なるツールとして導入するだけではなく、業務の進め方や組織の役割まで含めて変革していくご支援が可能です。
AI活用基盤構築支援サービス
生成AIを導入しても現場で活用が進まない、自社データを安全に業務へ活かせないといった課題に対し、「データ基盤構築」「AI連携設計」「教育定着支援」を一体で支援するサービスです。インソース自身が社内で実践してきた構築・運用ノウハウを活かし、組織全体の生産性向上を後押しします。
AI時代に求められる「問い・評価・決断」のトリプルスキル
情報収集や分析、案の作成といった作業はAIに担わせることができる一方で、人には何を課題とすべきかを定める「問いを立てる力」が求められます。また、AIが出してきたアウトプットを鵜呑みにせずに吟味する「妥当性を評価する力」も欠かせません。そして不確実性を引き受けながら覚悟を決めて進むべき方向を決定する「決断を下す力」は、今後も人が担い続ける重要な能力となります。
「AI時代のトリプルスキル研修」では、これら3つの力(=「トリプルスキル」)を個別のスキルとしてではなく、実務において連動して発揮される一連の思考プロセスとして整理します。生成AIを有効なパートナーとして活用しながら、成果につながる判断と行動を生み出すための基本的な考え方と視点を体系的に学んでいただきます。
AI時代のビジネススキルシリーズ
生成AI時代に人に求められる「問いを立てる力・評価する力・決断を下す力」の体系的な習得を目的とした実践研修シリーズです。AI時代の質問力向上研修、AI時代のクリティカルシンキング研修、AI時代の決断力研修、トリプルスキル研修などで構成されています。
組織変革を支える「階層別研修」
AIの普及によって、仕事の進め方だけでなく、組織における役割のあり方も変わり始めています。現場ではAIを使いこなしながら業務を高速化する力が求められ、管理職には部門を横断して変化を推進する力が求められます。さらに経営層には、技術の進化を前提に組織全体の方向性を描く力が求められるようになっています。
インソースでは、こうした変化を踏まえ、各階層に求められる役割とスキルを整理した「変化の時代の階層別研修シリーズ」をご用意しています。AI・デジタル時代の組織運営を見据え、若手から管理職、経営層まで、それぞれの立場で求められる思考や行動を体系的に学ぶことができます。
変化の時代の階層別研修シリーズ
ExcelやPowerPointを使いこなし、オンラインでの会議にも慣れ、データ分析スキルを身に付けた人材が職場に増えている中で、仕事の進め方やマネジメントの仕方が「古いバージョン」のままになってはいないでしょうか。
このような背景をうけて、当社では各階層の教育テーマを再考しました。本シリーズは、今求められているビジネススキルやマインドを階層ごとにあらためて見直した研修プログラムとなっています。
参考:日経新聞 2026年3月8日朝刊
セットでおすすめの研修・サービス
生成AIへの仕事の任せ方ワークショップ~120%のポテンシャルを発揮する
生成AIをより本格的に業務へ活用する際に直面する「どんな場面で使えるかわからない」という課題に対し、リサーチ・思考・資料作成・DX・自己研鑽という5つの視点で活用のコツをワークショップ形式で学びます。
生成AIと自身のポテンシャルを最大限に引き出す使い方を身につけられる、体感型の研修です。
Copilot Studio研修~社内データ活用エージェントを作る
ハンズオンでCopilot Studioの操作方法を学ぶ研修です。ルールや社内規定の資料をもとに問合せ対応ができるエージェントと、過去の事例を蓄積したデータをもとに資料の草案を作成できるエージェントを作成し、自組織の仕事へ応用できる技術力を身につけます。
ChatGPTプロンプトエンジニアリング講座~使いこなすための応用手法を学ぶ
本動画教材では、ChatGPTに送信する質問・指示文であるプロンプトを効果的に活用するためのプロンプトエンジニアリングを、基礎から実践的なテクニックまで段階的に学べます。
学んだ内容がイメージしやすいよう、実際の業務シーンを想定した具体例を多く用いています。特に資料作成やアイデア出しにおける生産性向上に焦点を当てており、業務効率化を目指す方におすすめな教材です。
Claude(クロード)活用講座~長文処理ができる生成AIで業務を効率化
本動画教材では、長文処理に強みを持つ生成AI「Claude」の基本的な使い方から実践的な活用方法までを体系的に学べます。Artifact機能やプロジェクト機能の使い方に加え、議事録作成やExcelフォーマット作成など、すぐに業務で使える活用例も紹介します。
デジタル時代の戦略思考講座~俯瞰的視点とリスク判断で導く柔軟な意思決定
本動画教材では、デジタル時代の柔軟な意思決定について、俯瞰思考・ゼロベース思考・原点思考という3つの思考法と、OODAループ・リスク判断・実質主義という3つの判断軸を学びます。変化を恐れずリスクを取りながら新たな価値を創造するリーダーを目指す方に向けた内容です。
経営の壁を突破するAI戦略参謀「Happiness Planet FIRA(フィーラ)」
正解のない経営判断にAIが寄り添い、創造的な判断を導くAI戦略参謀サービスです。CEOやCFO、哲学者や実業家など多彩な思考モデルが人格として実装された600種類超の「異能」たちが、経営者の問いに対して多角的に議論を交わします。
AIが企業独自のケーススタディを生成し、現場での事故を未然に防ぐプラットフォーム「AI-OJT」
自社で実際に起きた事故報告書などをもとに、AIが独自のケーススタディ教材を自動生成するプラットフォームです。現場で実際に起こりうる事例を教材化することで、経験学習を通じた事故の未然防止につなげます。
チャット応対をサポートしてくれるAIツール「FastFlow」
チャットでの問い合わせ対応をAIがサポートするツールです。過去の対応履歴や社内データをもとに、オペレーターの回答作成を支援し、対応品質とスピードの両立を目指せます。















