企業価値向上を捉え直す~日経ビジネス4/6号から考える「ファイナンス思考への転換」:26年4月13日配信
いつもお世話になっております。
株式会社インソースの伊藤でございます。
研修を企画するときも、「前からやっているから続ける」だけでは通しにくくなったと感じることがあります。何を残し、何を見直し、限られた予算や時間をどこに振り分けるのか。最近は、施策そのものの有無よりも、それがどんな成果や価値を生むかまで問われる場面が増えてきたのではないでしょうか。
日経ビジネス4/6号では、特集「アクティビスト、次の標的『不動産メタボ企業』が危ない」として、企業不動産が資本市場から厳しく選別される局面を扱っています。株主資本コスト割れ、利回り低下、コングロマリット・ディスカウントを背景に、アクティビストや外資が含み益のある企業へ攻勢を強める実態を整理しています。富士ソフト、サッポロHD、西武HD、JR九州などの事例を通じ、不動産を「守り」から成長と資本効率の起点へ組み替える動きが紹介されていました。
この記事について、インソースの取締役 執行役員CFOであり インソース総合研究所(IRI)代表取締役社長である藤本茂夫に話を聞きました。
【インソースの視点】いま必要なのは、PL思考からファイナンス思考への転換~IRI代表取締役社長藤本茂夫
保有する不動産を活用して収益を目指すか、あるいは売却するかの決断を企業はアクティビストに迫られている。実は、これと同じような話は他にもあります。それは、政策保有株の縮減や余剰現預金の使い道です。アクティビストはこれらの資本を巡り、「成長投資にまわすべきである、その予定がないなら配当や自社株買いで株主に還元すべきである」と企業に主張します。
企業価値向上とは?
企業経営の規範は中長期的な企業価値の向上です。企業価値とは将来生み出すキャッシュフローの割引現在価値の合計であり、企業価値の向上とはそのキャッシュフローが増加することです。資本に着目すると、企業価値の向上とは、元手である資本を投じて、その資本にかかるコスト(資本コスト)を上回るリターンを生み出し、元手が増えることです。
何が問題なのか?
政策保有株や余剰現預金、そして不動産問題に共通するのは、これらの資本が資本コストを上回るリターンを生んで、企業価値向上に貢献しているかが疑わしいことです。必要なリターンを生んでいなければ、その資本は企業価値を毀損していることになります。アクティビストはそこを突いており、主張は合理的であると言えます。
PL思考からファイナンス思考へ
これらの問題の本質は資本収益性です。売上からどれだけ利益を生み出すかという「PL思考」から、投下した資本からどれだけリターンを生み出すかという「ファイナンス思考」への転換を企業は求められているのです。重要なことは、「ファイナンス思考」への転換はアクティビスト対策としてではなく、コーポレートファイナンス理論的に正しい動きである、ということです。
(経営層向け)企業価値向上研修~中長期的な成長を実現するための4つの視点
企業価値向上に向けて、資本コストや営業CF、事業構造、変化対応力の4視点から経営判断の考え方を学びます。
M&A入門研修~シナジー発揮、事業拡大のための会社の選び方
買収候補の絞り込みに焦点を当て、経営指標や事業の見方をもとに自社戦略に合う会社を見極める視点を学びます。
【インソースのソリューション】経営企画・財務・IRをつなぐ、ファイナンス教育
「ファイナンス思考」への転換にはコーポレートファイナンス理論の理解が不可欠です。インソース総合研究所では、資本収益性(ROIC、ROE、ROA)や企業価値、意思決定会計(経済性分析)の理論や計算演習を学べる研修をご用意しています。
難易度も、若手から経営層まで、全部門向けから財務や経営企画等の専門部門向けまで、事業会社向けから金融機関向けまで、幅広いラインナップを取り揃えており、カスタマイズにも対応いたします。ファイナンス関連研修以外にも、企業価値向上視点での中期経営計画の策定ワークショップ、IR担当者向け研修や疑似投資家ミーティング、役員向けに疑似株主総会などもご提供可能です。
企業価値向上研修~ROIC・WACCから見る「稼ぐ力」の高め方
企業価値向上をめざすうえで欠かせない、資本コスト経営の考え方を学ぶ研修です。
財務三表の基礎をふまえたうえで、ROIC、WACC、ROICスプレッドなどの指標を理解し、自社の課題を経年比較や競合比較から捉えます。売上や利益だけでなく、投下資本に対してどれだけリターンを生み出せているかという視点から、改善策を考える力を養います。
意思決定会計研修~投資の採算性を判断するための経済性分析
投資判断を、経済性分析の考え方から丁寧に学びます。投資の採算性を、数字に基づいて判断するための考え方と分析手法を学ぶ研修です。
管理会計や経済性分析の基礎から入り、損益分岐点分析、NPV法、IRR法、割引回収期間法などを通じて、複数案を比較しながら意思決定する力を身につけます。実務を想定したケース検討も含まれており、投資評価を現場で活用する視点まで習得できます。
<5・6月限定キャンペーン>役職レベルアップ研修で悩みを解消し、新たな役割に迷いなく邁進する
役員・幹部・管理職から若手層まで、役職者になられた方のキャリアスタートを応援するキャンペーンです。対象講座の受講で、もう1講座無料となります。新たな役割で求められる判断力やマネジメント力の習得を支援いたします。※2026年5月・6月のキャンペーンです。
はじめての業務自動化研修~生成AIとPythonで1日1時間を生みだす
生成AIとPythonを使い、Web情報の取得やWebシステム操作の自動化を学ぶ講座です。
生成AIをプログラミングに活用するうえで必要な知識を学び、Pythonの基本文法やしくみについておさえます。スクレイピングや定型業務の自動化を通じて、実務に応用する方法を学べます。
参考:日経ビジネス 2026年4月6日号
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