仕事を背負う覚悟は、AIにはない~日経新聞6/21朝刊から考える「AI時代の人間力」:26年6月29日配信
いつもお世話になっております。
株式会社インソースの伊藤です。
「AI活用、どこまで進めればいいんだろう」と、最近ふと思うことはありませんか。
6/21(日)の日本経済新聞の朝刊「チャートは語る」では、AIスキルの有無が転職時の賃金を左右する実態が約7,000万件の求人データをもとに紹介されていました。AIスキル保有者への賃金プレミアムは、事務・営業・経営企画などのホワイトカラー職で15~28%に達し、長年の「転職年収1割の天井」が崩れつつあると報じられていました。ただ、この数字は、今の仕事ができる上に「AIが使いこなせたら」です。AIが使えるだけでは難しい仕事はできないなと感じています。
インソースの視点~AIを使いこなす「スキル」と仕事を背負う「覚悟」が重要
先週、当社ではパート・アルバイトを含む全従業員750名を対象にAIエージェント基礎研修を実施し、全員をAI推進者と位置づけているとご紹介しました。AIを使いこなすことは、もはやビジネスパーソンとしての前提スキルです。ただ、AI推進を実行している私たちが同時に感じていることがあります。なんでもかんでもAIでやればいいわけではない、と。
まとまりすぎた分析が、一番大事なものを見えなくする
当社では研修の商品開発にあたり、受講者へ課題感や悩みを聞く「事前課題アンケート」のデータを蓄積・活用してきました。このデータをAIで分析したところ、出力はきれいにまとまりました。ただ、きれいすぎた。新作やリニューアルの種になるはずの切実な声や新しい観点が、平均化されて見えなくなってしまったのです。
ジャンル担当のクリエイターが生の声を目視で確認・整理したほうが、ポイントがずっと明確になりました。商品開発のための分析において、経験豊富なプロの担当者の問題発見力や価値判断力に、AIは及ばないのです。
AIは、データの先を考えてはくれない~実行するのは人間
集計や整理はAIに任せられます。ただ、「何をつくるか」「何を変えるか」はAIには出せません。文脈の知識、行間に滲む切実さ、まだ誰も言語化していない観点への感度。こうしたものは、膨大なデータをいくら処理しても浮かび上がってはこないのです。
さらにいえば、決めたことを実行に移す力、社内外の関係者と合意を取りつける交渉力もAIにはありません。ビジネスの現場を実際に動かすのは、結局のところ人間です。
結局、人間力が問われる
AIが整理・集計・生成を担うほど、アウトプットの「型」は揃っていきます。だからこそ、「問いを立てる力」「疑って検証する力」「覚悟を持って決断する力」――こうした人間力の差が、そのままビジネスの差になります。これはまさに、当社が開発したAI時代のビジネススキルシリーズが体系化した3つの核心です。AIが当たり前になった今こそ、人間力の育成が、育成設計の核心に戻ってきています。
AI時代のビジネススキルシリーズ~AI時代を勝ち抜くために、問いを立てる力・評価する力・決断を下す力を強化する
インソースのコンテンツ開発本部長の渾身作
「人間にしか担えない領域」をどう強化するかという研修シリーズ(既4研修)です。
「問いを立てる力」で課題を提起し、「評価する力」で解の妥当性を判断しながら、最終的に「決断を下す力」によって施策を決定し、実行に移す。AIと協働しながらこのサイクルをスピード感をもって回すことのできるリーダーだけが、AI時代において成長を主導していけるのです。
1.AI時代の質問力向上研修~求められる「問題発見力」と「問いを立てる力」
生成AIが答えを自動生成する時代、人間に求められる役割は「問題を解く力」から「問いを立てる力」へとシフトしています。
逆算思考による問いの設計から、AIの回答を検証するクリティカルな質問まで実践的に学びます。
2.AI時代のクリティカルシンキング研修~求められる「疑う力」と「活かす知恵」
AIの出力を鵜呑みにせず、根拠・前提・因果関係を多角的に問い直す「疑う力」と、批判的思考をビジネス判断に転換する「活かす知恵」を体系的に習得します。
3.AI時代の決断力研修~求められる「価値判断」と「背負う覚悟」
人とAIの役割分担を整理したうえで、価値観にもとづく判断の下し方、リスクを背負う覚悟、利害調整を踏まえた説明責任まで、管理職・リーダー層の決断力を養います。
4.AI時代のトリプルスキル研修~問いを立て、評価し、決断を下す力を磨く
「問いを立てる力」「妥当性を評価する力」「決断を下す力」の3つを1日で横断的に習得します。AI時代に人間が担うべきスキルをまとめて学びたい方に適した構成です。
インソースのソリューション~AI時代の人材育成は2つの軸で設計する
AI活用の推進と、人間力の育成。この2つは、対立するものではありません。ただ、多くの組織では「AI研修」と「思考力・判断力の育成」が分断されたまま設計されているのが実態です。
インソースでは、AIツールの活用スキルから、AIに頼らず考え・判断し・現場で動ける人材の育成まで、一貫した支援が可能です。全従業員へのAI活用研修、管理職・リーダー層向けの意思決定・構想力研修、そして現場に入り込んで成果まで伴走できる人材の養成まで、組織の各層に応じた設計をご提案いたします。
Forward Deployed型コンサルタント養成研修
実装し成果を出すところまで伴走する
AIが処理・生成を担う時代、人間に求められる価値は「成果を出すこと」へとシフトしています。資料を作ることでも、提案することでもなく、現場に乗り込み、困難を引き受け、解決まで伴走することです。
本研修では、そうした「Forward Deployed型」の姿勢と、現場で実際に機能する問題解決・合意形成のスキルを実践的に養成します。AIには代替できない「人間にしかできない関わり方」を体得することを目的としています。
ネオゼネラリスト養成研修~AI時代をリードする構想・横断型人材となるために
横断できる人材が、AI時代の組織を強くする
AIが個別業務を代替していく中、組織に求められるのは、専門性に閉じず、部門を横断して構想を描き、実行に移せる人材です。
本研修では「ネオゼネラリスト」としての考え方と実践スキルを学びます。全体最適の視点で課題を捉え、多様な関係者を巻き込みながら組織を動かす判断力と構想力を養成します。AIに仕事を任せられるようになった今だからこそ、人間が担うべき役割の中心に「構想と横断」を置くことを提案しています。
参考:日経新聞 2026年6月21日朝刊
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多様な部下との信頼関係づくり、ティーチング・コーチング・フィードバックの使い分け、役割期待の伝え方、キャリアロードマップの描き方まで、部下の人間力を引き出す側のリーダーとしてのあり方と実践スキルを学びます。
部下の可能性を引き出し、相手に応じて指導手法を使い分け、成長ストーリーを共に描けるグロースリーダーを目指す研修です。
分断を乗り越える対話力研修~メンバーを複層的に捉え、チームを再統合する
職場で世代や立場による分断が起きる構造を理解し、価値観の違いを前提にしたコミュニケーションの取り方を学びます。
メンバーの状況を複層的に捉える手法や、分断を生まない面談の仕方を演習を通じて身につけます。
(若手向け)チームで成果を生み出すリーダーシップ&フォロワーシップ研修
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次世代リーダー研修~安定力・思考力・指導力を身に付ける
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ビジネスユーモア発揮研修~「和ませ力」で社内外の味方を増やす
ユーモアを人間関係と仕事を円滑にするビジネススキルと定義し、雑談や商談など実際に起こりうる場面でのケーススタディを通じて、緊張しがちな場面での切り抜け方と「和ませ力」を身につけます。
アイデアを考え意見交換で客観性を担保する、緊張しがちな場面での切り抜け方を考えるなど、明日から使えるネタを持ち帰るだけでなく、考える力を鍛えることもできる研修です。
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