境界を越える力は、どう育てるのか~日経ビジネス5/11号から考える「越境型人材」:26年5月19日配信
いつもお世話になっております。
株式会社インソースの伊藤です。
「この人、なぜか周囲を巻き込むのがうまいな」と感じる方が、どの組織にもいるものです。ただ、その力を個人の資質で片づけてしまうと、育成の打ち手が見えにくくなります。部署や専門を越えて価値を生む人材は、どう育てられるのでしょうか。
日経ビジネス5/11号では、「サナエノミクスの核心 戦略17分野、官民連携で勝つ」と題し、国が重点的に支援する成長分野が紹介されていました。フィジカルAI、防衛、造船、フュージョン、創薬・先端医療などを軸に、官民連携や供給網、研究開発投資の動きが取り上げられています。フィジカルAIでは20兆円市場、創薬・先端医療では世界100位内に20品目といった数字も示され、日本企業がどの領域で勝ち筋を探るのかを俯瞰する特集でした。
インソースの視点~組織の壁を突破し、共に価値を創る
日経ビジネスの特集では、官民連携や供給網を含めた「組合せ」で勝ち筋をつくる動きが紹介されていました。これを人事の視点で見ると、必要なのは官と民をつなぐ人材だけではないように感じます。
現場を知らない戦略は、実装でつまずく
どれほどよく練られた戦略や技術でも、現場の業務に組み込まれなければ価値にはなりません。顧客の業務フロー、他部署の制約、現場担当者の困りごとは、外から見ているだけではつかみにくいものです。越境型人材とは、構想と現場の間に入り、実装で起きるつまずきを先に見つけられる人材といえます。
越境力とは、Forward Deployed型人材に求められる力
越境力がある人材とは、AI時代に注目されるForward Deployed型人材です。自分の専門領域に閉じず、相手の現場に入り、課題を見極め、関係者を巻き込みながら使える形まで実装する。単に部署や組織をまたぐのではなく、異なる前提を持つ相手と向き合い、仕事を前に進める力こそが、これからの越境力なのだと考えられます。
越境力は、信頼される力から始まる
越境力を発揮するには、相手の事情をくみ取る力、合意をつくる力、異なる立場の人に働きかける力が求められます。実は、それらのスキルアップよりも前に、基本的なコミュニケーションを見直したいというご相談が最近増えています。
顧客や他部署の現場に入り込むほど、あいさつ、話の聴き方、依頼の仕方、相手への配慮といった基本動作が、信頼の土台になるからです。越境型人材を育てることは、特別な経験を与えるだけでなく、人と向き合う基本を今の時代に合わせて鍛え直すことでもあるのではないでしょうか。
人を動かすコミュニケーション研修~キーパーソンへ働きかける編
人を動かすコミュニケーションに必要な4つのセオリーを習得し、仕事における実行力・推進力を鍛えます。
共創型リーダーシップ研修~ステークホルダーと共に価値を生み出す実践メソッド
多様なステークホルダーとの協働を進めるため、共創プロジェクトの進め方、巻き込み方、コンセンサス形成のポイントを学びます。
【インソースのソリューション】現場に入り、巻き込み、実装する人材を育てる
越境型人材の育成は、1回の研修で完結するものではありません。誰に、どのような越境経験を積ませるのか。経験前に何を学び、経験後にどう振り返り、職場へ還元するのかまで設計してこそ、学びは組織の力になります。インソースでは、人材像の整理から研修・ワークショップ、事後課題や上司を巻き込んだ振り返りまで、トータルでご提案します。
ネオゼネラリスト養成研修~AI時代をリードする構想・横断型人材となるために
異領域をまたいで構想し、企画を前に進める人材へ
生成AIの浸透により、分析や資料作成などがAIに移管される一方、課題設定、構想、折衝など「人に固有の仕事」の重要性が高まっています。
本研修では、AI時代のキャリア観をふまえ、異質な領域をつなぎ、高い視座と現場視点を往復するネオゼネラリストに必要な考え方・スキルを学びます。越境型人材の入口として、自身の役割や今後経験すべきことを整理する内容です。
地方創生事業を生み出す人材育成支援~越境学習プログラム
地域共創を通じて、事業を生む視点を育てる
本プログラムでは、約6カ月の期間で外部組織の課題解決に関わり、越境学習当事者の自己変容やリフレクションを促します。
プログラム前後のアセスメント、経営層・ミドルマネジメントとの対話設計、継続的な振り返りを通じて、外で得た学びを組織へ戻す流れを支援します。越境経験を一過性の活動にせず、育成プロセスとして扱いたい組織に適した支援です。
構想力強化研修~アイデアを実現するまでのプロセスを学ぶ
構想力を大局観、想像力、編集力、主観力、実行力に分解し、アイデアを実現に近づけるための具体的なステップを学びます。
地域共創事業の始め方研修~構想を具体化し、実行につなげる
地域と自社事業の接点を見出し、ステークホルダーとの関係構築や社内説明、実行可能なアクションプラン作成までを整理します。
参考:日経ビジネス 2026年5月11日号
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