【語彙力アップが鍵】できる人の報連相~視点を養うコツ2

今回は、「視点を養うコツ」から、「端的に伝える」ことをテーマにお話しします。
前回お話した、別視点で物事を見つめて、書籍などを用いて思考を広げる訓練、それに続くステップとなりますので、ぜひ、最後までお付き合いください。
本記事の著者:井東昌樹
東京大学教育学部卒。1990年に三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、国内外の営業などに従事。中堅アパレル企業、外食チェーン企業で、幹部として現場に入り、企業再生に取り組む。23年に株式会社インソースマーケティングデザイン専務取締役に就任。
著書:『小さな会社の幹部社員の教科書』(株式会社 日経BP)
>【スキマ時間で社会人力を磨く】視野を広げる思考の習慣~視点を養うコツ1
>【考える力を養う】ビジネスに役立つ思考習慣~視点を養うコツ3
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こう伝えるだけでわかりやすい!ポイントの列挙
日頃の会話やプレゼンの中で「○○のポイントは3つあります。1つ目は...、2つ目は...、最後に...です。」というように伝えられて、わかりやすいと感じたり、そのように伝えるとよいと指導されたことはありませんか。
この、言葉や物事、事象の要点をつかんで、順に挙げていくこと(ポイントの列挙)は「この人はできる人かも。」と思わせる伝え方の1つです。つまり、ポイントを列挙できるか否かは、社会人の能力を端的に表す尺度の1つにもなりうるのです。
しかし、ポイントや要点といった言葉がわかっていても、実際に言葉にして伝えられるわけではありません。普段から「○○のポイントは何だろう」と考え、自分が納得できる言葉で頭の中にインプットしていないと自然と口について出てこないからです。
そこで、普段から何気なく使っている言葉について、ポイントを考えることをおすすめします。どのようにポイントを列挙するのかイメージがつかない方は、以下を参考に、常に意識してポイントを考えるクセをつけてみてください。
■IMD井東のポイント列挙例
- マネジメントのポイントは?
業務マネジメント/人材マネジメント/リスクマネジメント - 人事評価のポイントは?
適切な目標設定→PDCAに基づくプロセス管理→実際の評価→評価面談
※どう評価するのかではなく、評価を一つの流れで考える
上司からの評価もアップ!?忙しい人には一言で話せ
日頃多忙な上司に報告に行ったら、「一言で言うと何なの?」と聞かれ、「(ドキッ)...。」と答えられず、「情報を整理してから来て」「後で聞くからまとめておいて」など指摘を受けた経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
このように、一言で表現することも、普段からクセづけなしでは、自然と使うことが容易ではありません。逆に言えば、常に「○○を一言で言うと...」と表現するクセをつけることで、報連相がスムーズになり、上司からの評価も上がるかもしれません。
「一言」は「ポイント」と酷似していますが、より抽象性、概念性が凝縮された言葉なので、視点や目のつけどころを養うにも非常に有益です。
上司、同僚、友人、知人などが使っている気の利いた言葉を「その言葉、も~らいっ」と自分に取り入れてみるのも有効です。普段人の話を聞くときに、内容だけではなく、使っている言葉にも関心を持って聞くことで一言で表現する語彙力を高めることができます。
「一言にするには大事な情報が多すぎる」「言葉足らずになるのが心配だ」という方は、頭の中でその日にあった出来事や愚痴に見出しやタイトルをつけてみるのはいかがでしょうか。今日は続きを聞きたくなるタイトルにしよう、などと遊び感覚で気軽に始められるのでおすすめです。周囲の人の言葉を用いる練習として、「○○さんがいいそうなキーワードでつけるなら...」と考えるのも面白いかもしれません。
本質をとらえて視点を広げる!自分なりの定義づけ
ポイントの列挙と一言表現にも相通じますが、「自分なりの定義づけ」を考えてみることもよい訓練になります。
筆者はアパレル企業に携わっていた頃、「ファッションビジネス=感性+科学」という定義づけをしました。ファッションは感性が強く頭がいいだけでは成り立ちませんが、ビジネスである以上、利益を出す必要もあります。そのため、感性と科学が両立して初めてビジネスが成り立つと考えたそうです。
「なるほど」と思った方もいれば、私のように「難しい...」と感じた方もいるかもしれません。定義づけを行うことや定義を押さえることは、一定の視点で限定すること・本質を押さえることが求められ、本質を理解することにつながります。つまり、ものの見方を深くし、視点を広げることに直結するため、仮に自分なりの定義づけを行わなくとも、言葉の正確な定義づけを押さえておくことは大切です。
自分なりの定義づけに「いきなりはできなそう...」「やってみたいけど言葉が出てこない...」と感じた方は、まず、正確な言葉の定義を押さえ、前述した「ポイントの列挙」「一言表現」から始めてみてください。慣れてきたころには、きっと今よりも多くの言葉が出てくるようになっていると思いますので、その時に再度定義づけに挑戦してみてください。
管理職のための報連相研修~仕事におけるコミュニケーションのハブとなる
「報連相」というと、社会人経験の浅い若手に求められる社内コミュニケーションの基本というイメージがあるかもしれませんが、管理職にとっても重要なコミュニケーションスキルといえます。
「対部下」「対上司」「対関係者」「対顧客」に分けて、管理職が直面する具体的なコミュニケーションシーンの中で、報連相の要点をお伝えしていきます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 報連相が不十分な部下にどのように指導すればよいか知りたい
- 様々な立場・階層の上司に報告する際のポイントを知りたい
- 上下関係にない人たちと一緒に仕事をする際の報連相の在り方を知りたい
本研修の目標
- 管理職として部下やメンバーに対する報連相の重要性を理解する
- 上司の立場や階層に応じたメリハリのある報連相ができるようになる
- プロジェクトの中での報連相の在り方について理解する
セットでおすすめの研修・サービス
指導力強化研修~新人・若手のホウ・レン・ソウを上達させる
現場において、どのように新人・若手のホウ・レン・ソウを強化するかを学んでいただく内容です。
ホウ・レン・ソウのさせ方、受け止め方、フィードバックの仕方(ホウ・レン・ソウを通じた育成の仕方)について学んでいただくとともに、コミュニケーションをとりやすい職場づくりについても考えていただきます。
ホウ・レン・ソウスキル強化研修~中堅社員向け(1日間)
本研修は、上司・先輩、後輩の立場に立った、組織にとって価値あるホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)ができるようになることを目的とした研修です。
上と下との連携が不十分で困っている、とお悩みの声を受け中堅社員に特化したホウ・レン・ソウの研修です。
(新入社員・新社会人向け)コミュニケーション研修~デキる「ホウ・レン・ソウ」
本研修では、社会人としての考え方や意識を身につけ、仕事の基本コミュニケーションである「報告」「連絡」「相談」について学びます。
理論や手法だけでなく、例えば「報告を受ける人への配慮(=タイミング、言い方等)」など相手目線でのコミュニケーションについても理解を深めます。
Webを活用した課題解決~採用強化と売上向上をWebで実現
インソースグループのWebサイト制作会社である 株式会社インソースマーケティングデザインが担当しているサービスの一覧です。
20年にわたって様々な課題に触れることによって蓄積してきた多くのノウハウを活かし、Webでお客様の課題解決をお手伝いします。





