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一流のコンサルタントは意外と人間臭い!?~対話における「直観力」と「熱い思い」が成果を分ける

コンサルタントに求められる、会話におけるホスピタリティ

論理的で冷静沈着、そして何となくお高く留まった印象を持つコンサルタントですが、実際の現場では驚くほど「人間臭い」スキルが必要になります。

信頼関係を築く傾聴と共感のテクニック

クライアントから本音を引き出すヒアリングでは、話しやすい場作りとつい話したくなるような気の利いた問いかけが欠かせません。いきなり核心に迫るのではなく、「最近こんな話を聞いたのですが、御社の現場ではどうですか」「この発想は私には思いつきませんでした。始めたきっかけは何だったのでしょうか」といった、相手が乗ってきやすく、答えやすい問いから始めることで、徐々に深い情報を引き出すことができます。

相手の話を聴く際には、共感を示す合いの手も重要です。「なるほど、そういう背景があったのですね」「確かに、うかがっているだけでその状況の苦しさで冷や汗が出てきます」といった一言を挟むことで、クライアントは「この人は自分の状況を理解してくれている」と感じ、より率直に話してくれるようになります。

こうした対話のテクニックは、高度な分析手法などとはまた別の、日常的な人とのやり取りの中で磨かれていくものです。しかし、それが重要なものだということを認識できていなければ、意識して身に付けようともしないし戦略的に使いこなそうとも考えないでしょう。これが、一流のコンサルタントとそうでないコンサルタントの分かれ目となるのです。

「予定通り」に進んだ時こそ要注意~問われるアドリブ力

多くのコンサルタントは、ヒアリングやプレゼンテーションに臨む際、綿密な準備をします。質問リストを作成し、想定される回答を予測し、プレゼン資料を何度も推敲します。もちろん、こうした準備は不可欠です。しかし、皮肉なことに、ヒアリングやプレゼンが「予定通り」に進んだ時には、案外大きな収穫が得られないものです。なぜなら、予定通りということは、事前に想定できた範囲のことしか起こらなかったということだからです。

真に価値ある情報やインサイトは、予定外のことが起きた瞬間に現れます。クライアントがふと漏らした一言、想定外の質問、話の流れから逸れた雑談の中に、本質的な課題のヒントが隠れていた、ということがよくあります。

そうした瞬間を活かせるかどうかは、コンサルタントのアドリブ力にかかっています。準備したシナリオに固執せず、相手の反応や話の流れに応じて柔軟に対応する。予定外の展開を楽しみ、そこから新たな発見を引き出す。こうした姿勢が、コンサルタントの対話力を大きく高めます。

説得力を支えるものは具体性とパッション

クライアントに解決策を提案する際、論理的な説明だけでは人は動きません。説得力を持つ提案には、二つの要素が不可欠です。

一つ目は、膨大な仕事量に裏付けられた具体性です。「一般的にはこうすべきです」という抽象論ではなく、「御社の現場では、具体的にこのステップで進めることができます」と、クライアント固有の状況に即した具体的な道筋を示すこと。そのためには、業界や類似事例の徹底的なリサーチ、現場の詳細な理解、実行プランの綿密な設計といった、目に見えない膨大な準備が必要となります。

二つ目は、どうしても解決したいというパッションです。論理的に正しいだけの提案では、クライアントの心を動かすことはできません。「この課題を必ず解決したい」「御社の成功に貢献したい」という熱意が相手に伝わって初めて、クライアント側も本気で取り組もうという気持ちになります。

この二つは相反するように見えますが、実は密接に関連しています。本当にクライアントの課題を解決したいという強い想いがあるからこそ、膨大な仕事にも取り組めるのです。

【コンサルタント養成シリーズ】「対話する力」養成講座

調査時の訊き出す力、報告時の説明する力、提案時の説得する力という3つの場面ごとに、事実と論理を基盤としながらも、相手の言外に潜む課題感を汲み取り、強い想いを伝えるための実践的なスキルを習得いただけます。

論理的でわかりやすく、かつ当事者としての責任感を持った対話力を身につけたい方は、ぜひ本研修をご活用ください。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 言いたいことをわかりやすく伝えられるようになりたい
  • 役職の高い人と対峙しても堂々と話ができるようになりたい
  • 説得力のある話し方を身につけたい

本研修の目標

  • 相手から知りたいことを訊き出すスキルを身につける
  • 調査報告において求められる、必要にして十分な説明ができる
  • 策定した解決策をもって相手を説得できるようになる

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セットでおすすめの研修・サービス

【コンサルタント養成シリーズ】は、コンサルタントに求められる基本的な実務スキルを学べるシリーズ研修です。5つのスキル「考える」「問題を発見する」「調査する」「資料化する」「対話する」で構成されています。上記でご紹介した「対話する力」の他、シリーズの研修は次の通りです。

【コンサルタント養成シリーズ】「考える力」養成講座

顧客の課題解決はもちろんのこと、社内の業務改善や新規事業開発といったプロジェクトに携わる際にもコンサルティングスキルが求められます。中でも「考える力」は、中核に位置づけられるスキルといえます。

原点思考・ゼロベース思考・目的思考・俯瞰的思考・論点思考など、5つの観点から構造的に考える手法を体系化しています。

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【コンサルタント養成シリーズ】「問題を発見する力」養成講座

問題解決を主たるミッションとするコンサルタントにとって、その力量の差が一番表れるのが「問題発見」の力だといわれています。

As-Is(現状)とTo-Be(あるべき姿)のギャップを捉え、潜在的な問題をいち早く見つける観察力と洞察力を身につけます。

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【コンサルタント養成シリーズ】「調査する力」養成講座

コンサルティングの初期段階、現状把握のプロセスで不可欠な調査に関するスキルを身につけていただく研修です。実施頻度の高い「ヒアリング」と「アンケート調査」に焦点を当てて、準備の進め方や実施に当たっての留意点などを学んでいただきます。

論点思考と仮説思考を掛け合わせた調査設計から、MECEや5W2Hによる整理・報告書作成まで、実践的に解説します。

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【コンサルタント養成シリーズ】「資料化する力」養成講座

資料作成スキルはコンサルタントの仕事の実に8割に及ぶといわれるほどの基本スキルです。研修では、PowerPointを使い、図・表・グラフを活用してわかりやすい資料を作ることに焦点を当ててお伝えします。

構成設計・文章表現・図解パターン(フロー、ツリー、マトリクス等)を駆使して、論理的かつ伝わる資料を作成するスキルを解説します。

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