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「激動の時代」に立ち向かうリーダーに求められる4つの考え方

「激動の時代」における組織のあり方

今日のビジネス環境は、「激動の時代」と言われています。特に、コロナ禍を経て予測を超える速さで変化が進み、組織のリーダーはこれまでにない困難な課題に日々直面しています。この変化の波を乗り越え、組織が持続的に成長していくためには、リーダー自身の考え方や行動、そして組織のあり方を根本から見直す必要があります。

変化への対応を鈍らせる「官僚主義」の課題

安定した環境を前提とする官僚制は、予測可能な状況下では強力な推進力となります。しかし、不確実性の高い現代では、その特徴が変化への適応を妨げる要因となりかねません。

良くできた仕組みの「逆機能」

官僚制は、目的に適うように合理的に設計されたシステムであり、本来の目的に沿って進んでいる時にはうまく機能します。しかし、前提条件の異なる場面に置かれると、それに柔軟に対応することができず、「逆機能」と呼ばれる、目的とは真逆の働きを引き起こしてしまうことがあります。

本来の機能 逆機能
・ルールが決められていることで、スムーズに進めることができる ・ルールで決められていないことについては何もしない
・上位者が適切な指示をすることで、下位の者によって確実に実行に移される ・上位者が不適切な指示をしても、それに異を唱えることなく実行されてしまう
・文書をもって手続きを行うことで、正確で確実な手続きが行われる ・文書でないと対応してもらえず、中身よりも文書としての正誤が優先されやすい
・分業化によって、それぞれの分野における専門性が高まる ・自分が専門とする分野以外については全く関与しない
・想定内の状況下で訓練を重ねることによって、業務を効率的に回すことができる ・想定外の状況に柔軟に対応する訓練がなされておらず、思考停止してしまう

変われないジレンマと「変わりたくない病」

過去の成功体験や「良くできた仕組み」である官僚制は、容易に手放せるものではありません。この「壊せないジレンマ」は、組織や個人の深層に「変わりたくない病」という停滞をもたらすメンタリティを生み出すことがあります。自身の行動や考え方を振り返り、「官僚主義」に縛られていないかをチェックしてみることは、変化への第一歩となるでしょう。

変化に対応するリーダーになるための4つの考え方

特に以下の4つの思考法は、変化の本質を捉え、新しい対応を生み出す助けとなります。

1.既存のやり方を疑う「クリティカル思考」

当たり前とされていることや既存のやり方、前提を鵜呑みにせず、「これは本当に正しいのか」「もっと良い方法があるのではないか」と常に問い直す姿勢です。

2.理想の未来から逆算する「バックキャスティング発想」

現在から未来を推測するのではなく、実現したい理想の未来像を明確に描き、その未来を実現するために「今、何をすべきか」を逆算して考える思考法です。長期的な目標設定と、そこへの道筋を具体化するのに役立ちます。

3.柔軟に試行錯誤を重ねる「アジャイル思考」

完璧な計画を立ててから実行するのではなく、小さな計画と実行、評価、改善のサイクルを素早く回し、状況に合わせて柔軟に軌道修正していく思考法です。現在の業務プロセスにアジャイルの考え方をどのように取り入れられるかを検討・実行することで、変化への適応力を高め、より早く成果につなげられます。

4.多様な視点とアイデアを生かす「ダイバーシティ志向」

変化への対応やイノベーション創出には、多様な価値観や視点、アイデアが必要です。年齢、性別、経験、価値観など、メンバー一人ひとりの多様な個性を尊重し、それぞれの強みや異なる視点を引き出す組織を作ることで、新しい発想が生まれやすくなります。自部署のダイバーシティ&インクルージョンの現状について、改めて考えてみましょう。

リーダーシップを後押しする「組織のしくみ」

リーダー個人の力には限界があります。リーダーシップが最大限に発揮され、組織全体が変化に対応していくためには、それを支える「しくみ」も重要です。 たとえば、現場に判断や行動を委ねる権限移譲、成果だけでなく新しいチャレンジや試行錯誤を評価する人事制度、メンバーが率直な意見を伝え、失敗を恐れずに挑戦できる心理的安全性の高い職場風土作り、そして前例にとらわれない多様な働き方の推奨 などが挙げられます。

リーダーは、自身がこれらの組織のしくみにどのように働きかけ、より良い方向に変えていけるかを考える必要があります。また、組織全体で適度な危機感を共有することも、チャレンジできる風土を醸成するうえで大切です。

リーダーシップ研修~激動の時代に求められる考え方と強かなマインド

本研修は、激動の時代を勝ち抜く「強いリーダー」の育成を目的としています。守りに軸を置いた発想を転換し、組織にイノベーションを起こしていくことのできる「強いリーダー」を目指すための、考え方とスキルを身につけていただきます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • かつてない変化の最中にあることをリーダー層に認識させたい
  • 組織内にイノベーションを起こせるようなリーダーを育成したい
  • 旧来のやり方を打破する覚悟とその手法を理解させたい

本研修のゴール

  • あらためて官僚主義のリスクや負の面がどのようなものかを学ぶ
  • 変化の激しい今の時代におけるリーダーの役割を理解する
  • 変化の時代のリーダーに求められる考え方とスキルを習得する

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変革リーダー研修~人数を増やさず今のメンバーで変革を実現する

本研修では、5年~10年後の将来を見据え、組織に有用な新しいことを実現する変革の4ステップを学ぶ研修です。掲げた目標を「実行」するための人材の捻出・その人材へのアプローチ法のほか、進捗に勢いをつけるマネジメントまでを解説します。

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