「得意」を教え合える強いチームの作り方~学習意欲×自己管理能力のタイプ別で考える

チームの中で「得意なこと」を教え合える関係性が築けると、メンバーの成長が加速し、チーム全体の力も底上げされます。しかし、学びのスタイルやモチベーションは人によって異なります。
メンバー間で学び合う関係性づくりを支援するには、メンバーそれぞれの学ぼうというやる気があるか=「学習意欲」に加え、そのやる気を行動に移し、継続するための「自己管理能力」にも注目する必要があります。
ここでは、「学習意欲」と「自己管理能力」の2軸でメンバーを分類し、タイプ別の特徴と具体的な育成アプローチを紹介します。メンバーのタイプを見極め、教え合いが生まれるチームづくりに取り組みましょう。
学習意欲×自己管理能力で考える4つのメンバータイプ

➀自律型(高学習意欲 × 高自己管理能力)
- モチベーションが高く、計画的に学習できる
- 新しいことへの挑戦にも前向き
- サポート方針:内省を促すフィードバックを重視する
➁計画倒れ型(高学習意欲 × 低自己管理能力)
- 学びたい気持ちは強いが、行動が続かない
- スケジュール管理や優先順位付けが苦手
- サポート方針:目標を小さく分解し、次の行動を確認するなど、進捗管理を支援する
➂マイペース型(低学習意欲 × 高自己管理能力)
- 関心があることを自分のペースで学ぶ
- 必要性を感じない限り動かないため、学びの意義やメリットを伝えることが重要
- サポート方針:自分の強みや興味に結びつける
➃消極型(低学習意欲 × 低自己管理能力)
- 学習というと気が進まず、自信を持てていない
- 何から始めればいいか分からず、動けないままになってしまう
- サポート方針:できることから始め、成功体験を積む
タイプ別サポートのポイント
1. メンバー全員に教える側になる機会をつくる
「教えること」は、学びのモチベーションを高める有効な手段です。経験が浅くても、得意分野を活かして他者に教える機会をつくることで、自信が育まれます。
チームのリーダーであれば、ある仕事では教えられる側にある人も、別の仕事では教える側に立たせるなど、全員が「教え、教えられる立場」に立てるよう配慮します。
2.小さな教え合いの機会を意図的につくる
チーム内の教え合いを活性化させるには、自然発生的な関係性に任せるだけでなく、意図的に「教え合う場」を設けることが重要です。
- テーマを決める:メンバーの得意分野や経験などをもとに、教え合いのテーマを設定
- 教え合いの時間をスケジューリングする:定例ミーティングの一部や、月1回の勉強会など、時間をあらかじめ確保する
- 内容を共有する:共有された知識をドキュメント化し、共有する
3. デジタルツールの活用
学習管理ツールや共有ファイルを使って、学びの内容や進捗を共有します。特に、計画倒れ型や消極型のメンバーには、行動や成果の「見える化」が効果的です。
チーム全体で育成するという考え方
チームメンバーの育成は、リーダーやOJT担当者だけの仕事ではありません。チーム全体で「教え合う文化」を育てることで、メンバー同士の信頼関係が深まり、学びの機会が日常業務の中に組み込まれていきます。
チームメンバー育成研修~教え合いで自律的に学び続ける
チームメンバー間での教え方・教わり方を学べる「チームメンバー育成研修~教え合いで自律的に学び続ける」では、メンバーのタイプ別サポートや教え合いの仕組みづくりのポイントを、演習を通じて実践的に学ぶことができます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 自律的に学ぼうとせず、指示待ちになってる新人・若手が多い
- チーム内で教えてほしいと言いづらく、わからないままにしてしまう
- OJT担当者だけに指導を任せがちにならないようにしたい
研修のゴール
- 今の時代において、自律的に学び続ける必要性を理解する
- メンバーに合わせた伝え方を身につけ、学び合いを成長につなげられる
- メンバー育成に役立つデジタルツールの活用法を身につける
セットでおすすめの研修・サービス
(半日研修)コミュニケーションゲームを通じて認識のズレをなくし双方向の意思疎通を学ぶワークショップ
本ワークショップでは業務上のコミュニケーションで発生する、認識のズレについてゲームを用いて体感し、円滑に業務を進めるためのスキルを身につけることを目的としています。
簡易的な図形やブロックなどの身の回りにあるものを使ったゲームに繰り返し取り組むことで、自身のコミュニケーションの特性を理解し、ミスコミュニケーションを生み出さないためにはどのように伝え合うことが必要なのかを学びます。
計4回行うコミュニケーションゲームでは、課題の複雑さやペアがその都度変更されるので、参加者は適切なコミュニケーション方法を試行錯誤しながら習得していきます。
チームビルディング研修~VUCA時代で成長するチームのあり方
所属組織とは別の括りでの「チーム活動」を行う機会が多くなってきています。
チームとして機能するために欠かせない要素をきちんと理解した上で、できるだけメンバーの発言を阻害しないことが、チームパフォーマンスの向上には不可欠です。
強いチームを作る上でリーダーとメンバー双方に求められる「あるべき姿勢」と「具体的な方法」を学びます。
仕事を面白くするワークショップ(1日間)
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仕事の時間を「生活費のため」と割り切って過ごすのか、「折角なら楽しもう」と創意工夫するのかで、満足度は大きく変わります。
従業員の離職理由にもなりやすい担当業務・人間関係・会社の待遇という3つのテーマを掘り下げることで、仕事を面白くする思考法を習得します。





